SDGsとラオスのアート
ラオスのSDGsは、他国とちょっと違う。
18番まであるのだ。
カンボジアといえば地雷だが、ラオスは不発弾。
ラオスはインドシナ戦争の影響で、推定8000万発のクラスター弾が不発のまま残されている。
不発弾は開墾のための安全な農業・土地利用を阻み、交通やエネルギーインフラ、学校、病院、水供給施設などの建設をより高コストする危険なもの。
こうしたことから、ラオス政府は持続可能な開発目標に独自に『18番目の目標』を加えているのだ。
そんな、ラオスの首都ヴィエンチャンにある『i:cat gallery』を訪れた。
小さなヴィエンチャンの街の、唯一のアートギャラリーと言っても過言ではない。
中へ入ると、ちょうど不発弾をコンセプトにした写真やドローイング、そしてインスタレーションの展示会が行われていた。
『A Long Long Long Project』と名付けられたこの展覧会は、Oudomphone Bounyavongのフォトグラフを中心とした展覧会。
Oudomphone Bounyavongの父親の著書をもとに、1964年から1973年の間にアメリカがラオスで落とした250万トンの不発弾の余波の物語を写真とスケッチで語っている。
『i:cat gallery』のオーナー・キャサリン(Catherine O'Brien)さんは、ラオスアートの第一人者。
我々、ソーシャルコンパスが途上国アートに興味があると話すと、意気投合。
つきっきりで、『A Long Long Long Project』についてやラオスのアートについて解説や説明をしてくれた。
二階には、ラオスアートの常設展あり今話題のラオス人アーティストの展示室。
キャサリンさんの説明のおかげで、『ラオスのアートの今』について一気に詳しくなる。
我々からも、WhiteCanvasラオスについても宣伝。ラオスの若手アーティストや子どもたちにも伝えてもらえることになった。
そして、ちゃっかり私が制作した『ありがとうえほん』も寄贈。
後日、キャサリンさんから、絵画ワークショップに参加したラオスの子どもたちに絵本の読み聞かせも行ってくれたようだ。
自分で描いた絵本が、ラオスにまで広がっているのが感慨深い。
そして現在、『i:cat gallery』では、ラオスの人形作家Leuthmany Insisiengmayの展覧会が開催中。
不思議な木製の人形たちは、ユーモアに溢れ謎と神秘に包まれている。ぜひ、ラオスに行く機会がある人は覗いてみて欲しい。
意外とSDGsとアートが身近なラオス。
SDGsとアートをコンセプトにした我々の活動には、とても親和性が高い国だ。
ラオスのアートは、決して世界の現代アートの流れに乗っているわけではない。
しかし、これからの時代の『未来の現代アート』としては、ラオスのような発展途上国のアートは多くの可能性を秘めているのではないだろうか。
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