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20240702「黒いマットに転がせて」

黒いマットに転がせて
鉛筆一本
消しゴムひとつ
何を書くでもないけれど
転がしていたら
六角の一面で決めて
今日何するかを決めている
何をやってもいいとしたら
本当にやりたいことをしたらいい
けれども
本当にやりたいことって
何だろなって考えると
いろいろあって
決め切れないこともある
だからせめて
鉛筆転がしている

何度も書いて
何度も消して
消しゴム丸くなって
角がなくなってくる
消したい気持ちも
消せない過ちも
どれもが自分のせい
渡してくれたそれらを
もう疾うに忘れているけど
思い出した頃には
目の前のことを遅らせている
追いつけないくらに
記憶を募らせ
一枚一枚を白紙に戻す
汚れたのだから
綺麗にしとけばいいとして

書き損ねた紙を丸めて
ゴミ箱へ投げる
いつも外れるから
また歩いてすとんと落とす
濃く薄く
合間を縫って
輪郭らしきを探して
淡いを繋ぐ
わたしの深さを拾っては
少しだけ示し
その他はまだそこに在るのだろう
文字と記号
汚れの擦れと
真新しい白さ
よくよく考えれば
存在の提示に気付いている

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