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20240626「ことばの記憶」

ページの端を折ったり
栞を挟んだり
文字を進ませては
関連することに
しばらく思いを延ばし
またその続きを読む
いつか読んだような文言を
また読んでるような気もして
間違った言葉も抱えている
そんな時もあるし
どうも何を言ってるのか
わからない時もある
複数の意味を忍ばせ
包括の糸を引き
綻びを更にほどく
わたしのどこかに届いている

いつかの言葉が蓄積され
忘れてしまった物ものも
それがわたしになってるのだろう
気づけない時間を待って
接続させまた断裂させる
思いの周りをかき混ぜては
できることはひとつなのだと
そうとも思ってはいる
複数に附置されていて
庭の水遣り
芽吹くのかどうかは知らないが
どれもがわたしごとだから
手当てしつつ
寝転んで
その光景を見ている
平日前夜休日ごろごろでもいいのだろう

別のノートに書き写してもいい
お気に入りのフレーズや
短文音読
窓を開けた部屋にも
湿度がもたらされ
肌に残る傷跡をさする
体内のどこか
記憶の果て
忘却の仕事
いつかの言葉
ひとこと
声を混ぜて
わたしを包んで
別の持続を紡ぐとしよう
読まれない行間を整理して
見えない補助線を関係付けている

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