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プロット練習法「逆プロット」

今回はこちらの動画のテキスト版になります。

こんにちは、執筆歴16年の染島です。
今回は、前回に続くプロットの話として、プロットの練習法についてお話ししていきます。

先日、プロットについて解説しましたが「まだプロットの書き方がピンとこない!」という人に向けて、効果的な練習法をお伝えします。

その練習法、題して「逆プロット」です。

シンプルに言えば、既存の作品をプロットにしてみよう、というやり方です。この方法で、プロットの作り方を掴んでみましょう。

手順は以下の3つのパートに分かれます。

①プロット化する作品を選ぶ
②選んだ作品を鑑賞
③ストーリーをプロットにまとめる

このパート分けに沿って、詳しく解説していきます。

①プロット化する作品を選ぶ

まずは作品選びですが、こちらは必ずしも小説である必要はありません。明確なストーリーラインがあって自分が楽しめる作品ならマンガやゲームなどでもOKですが、小説以外なら映画でチャレンジしてみるのがオススメです。
分量としては小説ならば1冊で完結するもの、映画なら1時間半〜2時間程度で終わるものが理想です。

それから作品選びの条件ですが、必ず完結している作品を選びましょう。完結していないとプロットにはできないので、これは最低限です。

また、完結していても連続もののドラマやアニメを題材にするのはオススメできません。不可能ではないですが、どうしても話全体が長くなってしまうので後々しんどくなります。

ただし、1話完結の作品ならばその1話分だけ選んで使うのはアリです。
同じように、小説ならば短編集のうちの1編を選んでも構いません。その場合には、明確な起承転結があり、なおかつ短すぎない作品を選びましょう。

②選んだ作品を鑑賞

作品が決まったら、早速鑑賞しましょう。鑑賞するのもただ漠然と楽しむのではなく、以下の3つのポイントを意識してみてください。

1.登場人物のキャラクター像
登場人物の特徴をそれぞれ文章で表せるよう意識しましょう。特に内面。性格や目的を行動から読み取ってみてください。

2.ストーリーの変化するポイント
意識して見ていると、物語の雰囲気が変わる場面が出てくると思います。わかりやすい例だと、重要な登場人物の死ぬシーンがそれです。このようなシーンは起承転結の変わり目になっている可能性がありますので、要チェックです。
これは小説だと章が切り替わっている場合が多いので、小説のほうがかえってわかりやすいかもしれません。

3.物語全体のテーマ
物語を最後まで見届けて、このストーリーを通して作者は何を伝えたかったのかを考えてみましょう。その答えが、プロットで言うところのテーマ・コンセプトの部分になります。

これら3つを意識して、あらかじめプロットに書く内容を大まかに頭の中で組み立てておきましょう。

③ストーリーをまとめてプロットに

最後に観たり読んだりしたストーリーをプロットにしましょう。これは作品から得た熱や余韻を維持するためにも、鑑賞後なるべく早めに書いてみるのがオススメです。

こちらの具体的な書き方については、先日アップしたプロットの解説動画noteの記事があるので、そちらを参考にしてみてください。別に長々と書く必要はありません。そちらで解説したポイントを踏まえて、要点さえまとまっていればOKです。

さらに、完成したら執筆に理解のある人かテーマにした作品のファンが身近にいる場合、その人に書いたプロットを読んでもらうのがいいでしょう。そこで改善点を指摘してもらえれば、プロット作成にさらに磨きがかかると思います。ここまでできれば完璧です。

まとめ

以上、「逆プロット」という練習法の解説でした。プロット作成に自信のない人は、この方法で練習してみるといいでしょう。もちろん、1回だけでは身につかないと思うので、それぞれ何回か違う作品で繰り返しチャレンジしてみるのが効果的です。

今までプロットを作ったことがなかった人も、今後プロットを作るつもりはないという一発書き派の人も、経験として一度試してみるのはいかがでしょうか? 

以前の動画でもお話ししましたが、プロットがあるのとないのとでは、本文を書き始めた時のストレスの少なさが段違いです。是非プロット作成術を身につけて、今後の執筆に活かしてほしいと思います。
それでは!

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