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建築家とは

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#コンクリート

【architecture】住吉の長屋①|安藤忠雄

【architecture】住吉の長屋①|安藤忠雄

建築家安藤忠雄氏の名目的なデビュー作が『住吉の長屋』である

1976年に完成したこの『住吉の長屋』を武器にこれまで世界中で闘ってきたと言っても過言ではない

安藤忠雄氏の建築の精神は、先日取り上げた『表参道ヒルズ』もすべて、遡れば『住吉の長屋』に繋がっている

『住吉の長屋』はその名の通り、大阪の住吉大社のすぐ近くに位置する
私は今から18年前の学生時代に『住吉』という地名だけを頼りに探し回り実

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【architecture】東京カテドラル聖マリア大聖堂|丹下健三

【architecture】東京カテドラル聖マリア大聖堂|丹下健三

いよいよ東京オリンピックがはじまった
一生に一度や二度しかない日本でやるオリンピックである
せっかくならば楽しみたいと思う

前回の東京オリンピックは1964年の57年前である
その時つくられたのが国立代々木競技場である
原宿駅からすぐの場所にあるこの競技場は建築家丹下健三氏による設計である

(写真はHPより引用)

丹下健三氏は広島平和記念資料館や香川県庁舎、大阪万博のお祭り広場、現在の東京都

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【architecture】街を眺める建築|塔の家|東孝光

【architecture】街を眺める建築|塔の家|東孝光

梅雨が早く始まった上に緊急事態宣言中の岡山
日中息子と過ごす時間も多いこの頃は、よく息子に抱っこをねだられて道路側の窓辺で、通り過ぎる宅配車や郵便配達のバイク、登下校する小学生などを眺めている

抱っこをしているのはしんどいのだが、私は何気ない人間観察が好きだ
街を歩く人は、ニヤニヤしてる人や、何やら落ち込んでいる人や、小走りに急いでいる人など様々な表情をしている

その姿を見ているのは理由は分か

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【small design】塔の家|東孝光

【small design】塔の家|東孝光

渋谷区の外苑西通り(通称キラー通り)の坂道を登ったあたりに、コンクリートの塔のような住宅がある

1966年に建築家の東孝光氏によって設計された自邸である

わずか6坪の敷地に地下を含む6層の床が積まれている
内部は壁から突き出た階段を介してほぼ間仕切りのないワンルームのような構成である
あまりの狭さに階段も含めて生活の居場所であったと聞く

極限まで無駄を省いてミリ単位での設計は文字通り私の目指

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【architect】建築家とは…安藤忠雄に学ぶ

【architect】建築家とは…安藤忠雄に学ぶ

『住吉の長屋』

安藤忠雄の実質的なデビュー作であり氏を世界のANDOたらしめた問題作である

三件長屋の真ん中を梁を切って
間口2間、奥行き8間のコンクリートのボックスを差し込むという狭小地の極みであり工事的にも難易度の高い建築だ

1976年の完成以来、45年が経とうとしているが変わらずに美しく凛とした佇まいを残している

私がはじめて『住吉の長屋』を訪れたのは18年くらい前の大学生の時
大阪

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