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南米系の高速英語に圧倒されるな!英語に擬態したスペイン語だから。[留学経験値300%アップ術Vol 20]

こんにちは!語学の裏設定のSlovarです。

今日のテーマは、語学学校の初日あるある「スペイン語・ポルトガル語圏の人の英語が速くて圧倒されてしまう件」についてです。

(↑英語機銃掃射に再出演をお願いしました)

彼らのマシンガントークの実体に驚くあまり、自分に英語力・発言力が無いように思え、入校早々自信を喪失する人が多いようですが、

気にするな。

と声を大にして言いたいです。ちゃんとした理由があります。それは、彼らの英語は「英語に擬態したスペイン語・ポルトガル語」だからです。


1.英語もどきに自信を吸い取られてはいけない

皆さんは"英語"を学びに、語学学校に行っているはずです。それゆえ、"英語というモノサシ"で皆さんの英語は評価されるというのが正当な見方ではないでしょうか。英語モドキではなく。

そもそもなぜ、語学学校に居るポルトガル語圏・スペイン語圏の人の英語が速く聞こえてしまうのでしょうか? 

それは彼らはポルトガル語・スペイン語の感性で英語を話してしまっているからです。しかも個々の音の発音やイントネーションだけではありません。文法もスペイン語圏の影響を大きく受けているので、彼らはただ母国語を英単語に置き換えているに過ぎないのです。

日本語英語を高速で話している日本人を見ても「あいつ英語すげーな!」とは感じないと思います。

 アイ イエスタディ ザショッピングモール ウェントゥー
(私は 昨日 ショッピングモール に行った)

それゆえ、南米系の超高速英語モドキにひるむ必要は全く無いのです。

そう考えると、
何が英語で何が英語ではないか?
という問いにぶち当たります。

次の章で「英語とは?」についてちょっと哲学していくとしましょうか。


2.英語と英語モドキの境界線

皆さんご存知のように、英語には色々な英語があります。多様性と呼ばれているものです。それゆえ、下図のように、私は英語は虹のようだと考えています。

アメリカ英語を例に取りますと、「正真正銘のアメリカ英語」と呼べる英語と、「もはや英語として理解されない英語モドキの英語」と「スペイン語の要素が強いが、英語として理解されるギリギリのラインの英語=(ビミョーな英語)」があると言えますよね。

それぞれに良い点、悪い点があることは認めます。英語モドキの英語であっても、言葉が伝わったら嬉しいものです。そういう体験は貴重ですし、それを味わうことも大事であると思っています

ですが、英語を学んでいるみなさんに問いかけたいのは、

あなたが目指すのは何色の英語なのですか?

という質問です。

ここがはっきりしていないと、中途半端な英語学習に終わってしまいます。というのは、多様性の裏返しは、混沌だからです。

多様性を重視するのも、尊重するのも大事なのですが、多様性に飲み込まれては本末転倒ではないでしょうか?

あなたが目指すのは、ネイティブ英語ですか?それとも英語として理解されれば良いというレベルの英語ですか?

胸に手を当てて考えながら次の章に進みましょう。



3.ネイティブ英語を学ぶ利点、ESL英語を学ぶ利点

英語を分類する上で色々な方法がありますが、ネイティブ・非ネイティブというモノサシで分けた場合、ネイティブ英語 (Native English)第二言語としての英語 (ESL:English as the Second Language)とに分けることができます。英語として理解されればそれでよし、というのはESLに入ります。

それゆえ、前章の質問を言い換えると、

あなたが学びたいのはネイティブ英語ですか?ESL英語ですか?

となります。

どちらを目指すのが善だとか、悪だとかいう決めつけはありません。ただ、ネイテイブ英語にせよ、ESL英語にせよ、みなさんが身につけたいと思っている英語と一致しているとどうか?それが鍵なのです。

ESL英語とネイティブ英語の最大の違いとは?下の図は、私の他の記事を読んだことがある人なら、何度か目にしたことはずですが悪しからず。

つまり、ネイティブ英語は英語ネイティブの人の心を分かり、真に共感したい人が学ぶのに適していると言えますよね。

ジョークの反応速度、笑いのツボなどを例にして考えると共感というのは、ネイティブが持つ文化的な感性を持って生まれるものだと言えると思います 。それゆえ、ネイティブ英語を目指す人は、英語の人格の形成が求められることになります。発音、文法、語のチョイス、これらが英語の人格で裏付けられるような、そんな勉強の仕方が鍵になることでしょう。

対してESL英語は、相手の脳に自分が伝えたい情報を届かせることを主目的として掲げています。ゆえに、「異なる国籍の人同士が協力し、共通のタスクをこなすためにとりあえずのコミュニケーションツールとして通用すればいい英語」を学びたい人に適していると言えます。

言い換えると共感なんぞよりも仕事さえこなせる英語力があればいい、という人向けです。発音も、文法も、言い回しも、正確さよりも中味が伝わればいいという英語がESL英語です。

第一章で出てきた、南米系の弾幕英語は伝わりにくさが理由でESLの中でも下位に分類されます。発音も、文法も、言い回しも、中味も、伝わりにくい英語です。

いつもの語学の裏設定式に言えば、ツールとしての英語を学びたければESL英語を、人格としての英語を身に着けたければネイティブ英語を身に着けよう、と言い換えられます。

あなたはどんな英語を身につけたくて、今勉強していますか?

まとめ

ESL英語を目指すもよし、ネイティブ英語を目指すもよし。正解は、あなたの学習動機の中にあります。どちらの英語を目指すかによって、得られるものが変わってくるので、自分の心とよく相談しましょう。

語学学校でESL英語を学んでいたとしても、ネイティブ英語を学んでいたとしても、南米系の高速英語は英語として相当崩れた英語なので、彼らに心を折られる必要はないのです。

今日の記事があなたの英語学習の糧になったことを祈って。

それでは、また!



いつも記事を読んでいただきありがとうございます。英語学習に苦しんでいる方、つまらなそうに嫌々語学を学んでいる方が周りに居ましたら、シェアしていただければと思います。楽しく、深く、語学に取り組める人が1人でも増えたら幸いです。