スレンテン / 本読み

本が好き。本を読み、本を通して日々を見る。日々を通して本を読む。

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最近の記事

読書日記 「パチンコ」が途中

続けていた日記が止まってしまった。お酒が入ると文が書けない。 あまり気負わずに日記は書きたいので、無理せずに、と思っていても間が開くとそわそわしてしまう。 この数日、ミン・ジン・リー著の「パチンコ」に挑んでいた。全米図書賞、最終候補作にあがり、アメリカで100万部突破。四世代にわたる在日コリアン一家の物語。 オバマ大統領はこのようなコメントで本書を推薦していたらしい。 オバマ大統領と違い、日本に生きていて、もう少しリアリティをもって本書を読めるからこそ、本書に出ている人

    • 読書日記

      何も読めなかった

      • 読書日記 「宇宙飛行士選抜試験 ファイナリストの消えない記憶」とロマン

        年に数回の宇宙まみれの日が終わった。 いつも翌日まで熱が冷めない。 毎年開く「宇宙飛行士選抜試験 ファイナリストの消えない記憶」を今年も開いた。 漫画「宇宙兄弟」で有名になった宇宙飛行士選抜試験を受けた内山崇さんの体験記だ。 宇宙に関わる人たちはロマンチストばかりだ。みんな夢が明確にあり、夢を叶えるための努力を厭わない。 いま、宇宙に行くことは狭き門だ。 旅行ではなく、宇宙で仕事をしようと思うとさらに門は狭くなる。相対評価で選ばれないと宇宙で仕事はできない。 それ以外

        • 読書日記 「数学者・岡潔名随筆」とカタカナ

          今日は一日会議室に詰め込まれていた。 疲れた疲れた。明日は取材なので、早く寝て少しでも整えておきたい。 昨日から、「数学者・岡潔名随筆」を読んでいる。 「日本語はモノを詳細に述べようとすると不便だが、簡潔にいい切ろうとすると、世界でこれほどいいことばはない。」との文を読んで、真逆の印象を持っている自分に気づく。 数学的に考えるとそうなのかな?当時の言葉の数的にそうなのかな? もしかすると学問の単語の翻訳が進んでいない時代という背景もあるのかなと想いを馳せる。 英語をカタ

        読書日記 「パチンコ」が途中

          読書日記 「MBAで教える交渉術: 海外ビジネススクールで交渉はどう教えられているか」と打ち合わせ

          打ち合わせの多い日だった。決めるための会議。報告を聞く会議。アイデアが誰にもなく、アイデアがないことを確認する会議。交渉ごと。 打ち合わせという文字を、みると、互いにボールを持ち合って、えいやっと各々ボールを打ち、飛距離や方向を見る風景を思い浮かべる。 こっちが飛ばしたボールを見ずに、自分が飛ばしたボールだけを見るようにいう人。絶対に最初には打たずに、こちらが打った球に合わせるように丁寧に打つ人。お互いのボールの着地点の中間地点あたりにスタスタと向かう人。 打ち合わせの

          読書日記 「MBAで教える交渉術: 海外ビジネススクールで交渉はどう教えられているか」と打ち合わせ

          読書日記 「20×20」と安住紳一郎の日曜日天国

          安住紳一郎の日曜日天国を昨日の深夜に聞いた。昼間に聞きたかった。 公式youtubeの配信だと曲が聴けない。 安住さんの曲紹介で、「瞳を閉じて」を聴きたかった。ラジオを聴き終えた後に自分で「瞳を閉じて」を流してみた。 昨日は、完熟マンゴーさんの回だった。日天を聴き始めて4,5年の私には、パンダジャパン発足の頃などに代表されるリスナーと安住さんがわちゃわちゃしていた時代は眩しい。 私が聴き始めてからの日天は年次行事がほぼ決まっており、安住さんといろんな体験をして年月を得たリ

          読書日記 「20×20」と安住紳一郎の日曜日天国

          読書日記 「共感革命 社交する人類の進化と未来」とボルダリング

          朝起きて、ボルダリングをしようと思った。 人生で初めて、ボルダリングシューズを吐いて、プラスチックの岩を模したものを握りしめてみた。 ボルダリング場ってボーリング場みたいに言っていいのかな? ボルダリング場にはたくさんの登るためのパーツがあり、その横にシールで番号や記号が書いてある。 同じ番号のものだけを掴んでゴールを目指すのだけど、壁に張り付く前に番号を探すのが一苦労だった。 全員同じようなパーツを握っているけれど目指しているゴールは全く違う。当然集中してみているものも違

          読書日記 「共感革命 社交する人類の進化と未来」とボルダリング

          読書日記 鹿男あをによしと日本と動物

          昨晩見た映画「ラストマイル」はとてもよかった。宮部みゆき著が「火車」がカードローンの恐ろしい実態を社会に伝えたんだという批評を読んだことがあるが、現代の社会構造について、ひりつく伝え方をしているエンタメだった。 エンタメだったことがすごかった。ドキュメンタリーでもなく、問題を提示して終わりではなく、エンターテイメント映画でかつ社会に問いかけていた。 取材も丹念に行ったんだろう。すべてがつながっており、最後まで繋がらないと意味がない。今何が社会でどう繋がるようになっているの

          読書日記 鹿男あをによしと日本と動物

          読書日記 「世界は経営でできている」とジョーク

          岩尾俊兵さんの「世界は経営でできているを読む」。ギリギリ映画の上映前の時間までで読み切れた。 少し読み残しがあると嫌だった。 映画のまでにスッキリ終われてよかった。 口には合わなかったかな。どう読んでいいかわからない本だった。本で取り上げられているシュチュエーションにピンとくる世代があるんだろう。 その世代の人に対しては、著者が経営というお題でやりたかった「昭和軽薄体」に対して「令和冷笑体」という、時代の雰囲気に合わせたスタイルを提案する文体芸術が面白がれるんだろう。

          読書日記 「世界は経営でできている」とジョーク

          読書日記 八月の御所グランドと未体験の感情を埋める想像

          人生で初めてお悔やみの贈り物を選んだ。去られた方とは面識がないが、お世話になっている方の親族である。 本人の心痛を労る気持ちで品を選んだ。 近しい人の死の記憶がほとんどないため、心痛の想像は映画や本の受け売りのようで、鮮明すぎて嘘のように感じる。 経験の中にない感情は、観光名所の写真だけ知っている国のように動きがない。感情は瞬間で切り取るものではなく、波のような動きをするのに、言葉でだけで心痛をとらえてしまっている。 外は急な豪雨が降っている。ざっと降る雨は打ち水となり

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          読書日記 「同じ時のなかで」と向いている方向

          子供の習い事をどうすべきかという相談を受ける。 親はその習い事は自分の子供が向いていると思っているが、子供自身は後ろ向きでやめたがっている。 「向いている」という文字を頭に思い浮かべていると、「向いてる」は、書いて字の如くだと思うようになった。 思考、趣向、目線、体が、その方向に向いて動けているものは、文字通り「向いている」ことだ。 「向いている」は天性の才能を指すような使われ方をする。 わたしもそう自然と捉えていた。 子供の頃、「向いてないね」「向いてるね」と言われる

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          読書日記 「図書館で暮らしたい」と市民権を得たインバウンド

          なんだか、1日やる気がなくて困っている。暑すぎるのかしら。 ジブリのdvdを見ながら、気力の回復を待っている。 日が沈むと元気になってくるので、やはり暑さが原因かな。 夕方コーヒーを飲みに出かけたら、喫茶店がインバウンドの人たちで溢れており、店に入らず引き返す。 外国人旅行者じゃなくて、インバウンドっていう言葉を使わないといけない理由ってなんだろうとこの言葉を聞くたびにおもう。 定食屋さんの昔気質のおじさまもインバウンドと言ってる様子を見るとこの不思議な単語がなんで当たり前

          読書日記 「図書館で暮らしたい」と市民権を得たインバウンド

          読書日記 「名探偵じゃなくても」と言葉と情感

          ドライフラワーが揺れている。昨日結えてからくるくるを見ている。 乾燥してくる前の緑の色が綺麗だ。色を示す言葉って不思議だ。 ゲストハウスとかカフェとかで壁にお客さんが自由に何かを書いているのにときめく。 自分が壁を持つとすると何をやるかな? 「いろんな言葉で色の単語を書いてもらう」 「いろんな言葉で季節を表す言葉を書いてもらう」 L'été indien、La vendemmia、Babí léto、Herbstgold、芒种。その国の言葉で切り取られた季節はその国の匂

          読書日記 「名探偵じゃなくても」と言葉と情感

          読書日記 「河童が覗いたニッポン」と烏丸線

          1kmほど散歩して朝は喫茶店で本を読むこと。生花を選んでドライフラワーをつくること。できれば昼は土日だけやっているインドカレー屋さんに行くこと。歩いて帰ってくること。 歩いて帰ってくることだけは暑さで断念。花束を抱えて帰ってきた。 長さを整えてドライフラワーの準備。いい感じの色が出るといいけども、この湿度の中では、どうなのだろう? 今日は文庫を1冊、雑誌美術手帳を1冊、kindleを抱えてのお散歩。 瀬尾河童さんの「河童が覗いたニッポン」の何度目かの再読から始める。 手書

          読書日記 「河童が覗いたニッポン」と烏丸線

          読書日記 「グアテマラの弟」とリズム

          昔、楽しみだった台風一過の夏空が、今はただ辛いだけ。いまや科学の力で生かされてると思える日々で、先に対して怖さしかない。 久しぶりに仕事で渋谷に行き、終わりがけにヒカリエに寄ったら人が多くて驚いた。 毎夜ちょっとづつ、ジブリのドキュメンタリー作品「高畑勲、『かぐや姫の物語』をつくる。~ジブリ第7スタジオ」を見ている。 作りたいものを作る。と端的に言ってしまうのは容易いけれど、作りたいものを作るしかないなと。思ってしまう。 「かぐや姫の物語」は素直な作品。ずっと見ていたい。

          読書日記 「グアテマラの弟」とリズム

          読書日記 「ほんとうのことは誰にも言いたくない」と違国日記と

          「違国日記はぜひ読むべきだ。すくなくとも自分は読んでよかった。」と言われて、読んだのは違国日記が完結した後だった。 なので、新刊が出ることを待たずに全部読めるはずが、読み進めるのがしんどくて、ものすごく時間をかけて全巻読み切ったのが半年前のことだ。 漫画でこんなに時間をかけたのは初めてかもしれない。言葉足らずなせいで、人を傷つけてきてしまっていた自分の過去を見ているようで、反省と後悔の念が湧いてしまい、いちいち自分の過去を振り返りながら、読んでいた。 言葉足らずだったから

          読書日記 「ほんとうのことは誰にも言いたくない」と違国日記と