「とれたての短歌です。」 俵万智+浅井慎平
「心にはいくつもの部屋 好きだから言えないことと 言わないことと」
「とれたての短歌です。」 俵万智+浅井慎平
詩のような写真であり
写真のようでもある詩
31音の言葉と1葉の写真
歌と写真のマリアージュ
俵万智さんと浅井慎平さんのコラボ
たった31音の言葉で
こんなにも想いが生まれ
情景が瞼に浮かんでくる
ものなのでしょうか
言葉の記号があるだけなのに
一葉の写真の
その上に、、、
傍に、、、
余白に、、、
浮かびあがった言葉は
まるで秘密をお見通しのよう
写真と言葉の文通が
微妙に揺れる時差を
ゆっくりと満たしてくれます
熱いコーヒーを飲みながら
孤独のコの字と
一人のヒの字
「それでもいいんだ」
と慰める 恋はこひ
何十年も前に待ちわびていた
電話のことを思い出しました
【出典】
「とれたての短歌です。」 俵万智+浅井慎平 角川書店
いつも読んでいただきまして、ありがとうございます。それだけで十分ありがたいです。