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月刊 高橋ピクト

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シュッパン前夜のメンバー、高橋ピクトの記事まとめ。実用書づくりの現場や人間関係をお伝えします。悲喜こもごもありますが、チームワークで乗り越えます。
運営しているクリエイター

#編集の仕事

編集者は、集まると面白い。編プロと出版社のいい関係。

編集者は、集まると面白い。編プロと出版社のいい関係。

こんにちは、高橋ピクトです。
書籍の編集者で、健康書やスポーツ、料理、アウトドアなどの実用書を担当しています。私が担当する書籍は、編集者が二人以上関わることがほとんどです。

実用書は、文章だけでなく、イラストや写真も組み込まれ、デザインやレイアウトが1ページ1ページ複雑なため、一人で編集することが簡単ではないからです。私の場合は“編集プロダクションの編集者=編プロさん”と協力して、本づくりを行い

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修正を受ける立場になる。編集者の「修正」の考え方

修正を受ける立場になる。編集者の「修正」の考え方

書籍づくりは、一本道ではありません。修正がつきものだからです。
出来上がった原稿やイラスト、デザイン、印刷物をチェックして、修正を重ねて、前に進みます。
 
自分で作ったものを自分で修正するならば問題はないのですが、だいたいの場合は「発注者」が「作り手」に対して修正指示を行います。コミュニケーション能力や、言語化する力が求められるので、なかなか難しい……。

こんにちは、高橋ピクトです。
 
編集

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雑談は取材だ。編集者の「聞く力」

雑談は取材だ。編集者の「聞く力」

私は実用書の編集者です。
毎日の暮らしを豊かにするノウハウや、考え方をまとめています。

一冊の実用書を作るには、多くの取材が必要です。
たとえば、キャンプの入門書をつくるならば、著者に話を聞き、実際にキャンプをして、成功と失敗を体験し、また著者に話を聞き、構成や内容を考えていきます。

「テントの張り方を教えてください」

といったように、質問をして、ノウハウを教えてもらう取材も大事ですが、本当

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セオリーは変化する。編集者が考える「書籍のタイトル」

セオリーは変化する。編集者が考える「書籍のタイトル」

最近、担当書籍のタイトルを考えることが多く、頭をひねっていたところです。こんにちは、書籍編集者の高橋ピクトと申します。
タイトルを考えるのは、得意ではありませんが、好きです。
著者と読者のかけ橋となる、編集者ならではの仕事だと思うからです。
今回は書籍タイトルの傾向や、最近の変化、タイトルの決め方などをお話していきます。

書籍タイトルの傾向
書籍のタイトルには、時代やその時々によって、傾向があり

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書籍の「カバーデザイン」ができるまで

書籍の「カバーデザイン」ができるまで

こんにちは、高橋ピクトです。
池田書店という実用書の出版社で編集をしています。

今日は書籍のカバーデザインの現場をご紹介します。
私は、書籍制作の中でカバーデザインの工程が最も好きです。

本の内容が、読者に伝わるように
表紙という小さなスペースに、「本の売り」を凝縮する。
情報が多すぎても、少なすぎても伝わらない、この作業にワクワクします。
それが本の売り上げに直結したりしますから、やりがいも

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編集者の「わかりやすい構成の立て方」

編集者の「わかりやすい構成の立て方」

今日は、わかりやすい本をつくるための「イメージ」と「具体的な方法」をご紹介します。書籍の構成のお話なのですが、noteの記事を書くときの考えを整理して、表現するヒントになるかもしれません。もしよろしければお読みください。

こんにちは、高橋ピクトと申します。
池田書店という出版社で実用書の編集をしています。

わかりやすい本、
私は、こんなふうにイメージしています。
ある有名な絵本作家が
本は「著

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6種完食!「作って食べるお雑煮会」に行ってみた!

6種完食!「作って食べるお雑煮会」に行ってみた!

あけまして、おめでとうございます。
今年もシュッパン前夜をお願いいたします。
 
突然ですが、みなさんはお雑煮を食べましたか?
食べた方はどんなお雑煮を食べたでしょう?
しょうゆですか?みそですか? お餅は角餅?丸餅?
日本には数えきれない種類のお雑煮が存在しているそうです。
 
実は私、昨年の11月に出版された「日本全国お雑煮レシピ」という本の編集を担当しまして、お正月休みが終わった今も、お雑煮

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実験記録を本にする「運動ゼロ、カロリーを考えずに“やせる食生活”」

実験記録を本にする「運動ゼロ、カロリーを考えずに“やせる食生活”」

「私たちが実証した、“食べてもやせる”方法を伝えたい」
ある大学教授と管理栄養士からこんな提案を受けました。
 
ダイエットの本は、世の中にたくさんあります。
私も編集者として、何冊か担当したことがあります。
でも、「これは、本にしたい!」と思いました。
 
こんにちは、高橋ピクトです。
池田書店という出版社で、実用書の編集をしています。
今回は、とあるダイエットの本を編集したお話です。
 

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パートナー?同志?師匠?デザイナーと編集者の関係性

パートナー?同志?師匠?デザイナーと編集者の関係性

本づくりにデザイナーの存在はかかせません。
持っていたいと思わせる装丁、わかりやすいページレイアウトには必ずデザイナーの創意工夫が込められています。でも、今回お話ししたいのはデザインの話ではありません。編集者のパートナーとしてのデザイナーの存在です。

こんにちは、高橋ピクトです。
編集の仕事を始めてから、デザイナーさんには学びっぱなしです。

編集者とデザイナーの関係性私は、本の中でも実用書を作

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