見出し画像

既婚男性の一生の間の不倫経験率は七割を超える(性的なコンプレックスをこじらせていたり、ルールを守ることを生きがいにしている男は3割もいない)

(こちらの記事の続きとなります)

既婚男性の一生の間の不倫経験率は七割を超えるというような記事を読んだことがあって、セックスが好きじゃない男もそれなりにいるだろうと考えると、なかなかの率だなと思ったけれど、かといって、結婚して普通にやっていけているくらいのひとたちなら、それくらいにはなってしまうのだろうとも思った。

それはつまり、不倫するチャンスを常にうかがっているようなひとでなくても、なりゆきでパートナーではない相手とのセックスの可能性が目の前にあらわれたときに、その可能性が持つ魅力のあまりの強力さに圧倒されて、パートナーにばれて傷付けることになってもいいという気持ちになってしまうというケースが膨大にあるから七割にまでなってしまうということなのだ。

そもそも結婚できた男の五割くらいは、何の悪気もなくいつでも誰かとセックスできたらいいのになと思っているのだろう。

パートナーがいてもパートナー以外ともできるならしたいと思っていて、自分からも少しは行動したりする男は女のひとたちが思っているよりもはるかに多いし、女性との付き合いは苦手で積極的には動かないけれど、何かそういうことが起こらないかと夢想しながら性風俗を利用したりしているようなひとたちもたくさんいる。

けれど、不倫経験率が全体の七割になってしまうというのは、セックスはパートナーとするものだし、それを望まれているから浮気はしないようにしようと思って生活しているひとの中でも、かなりの割合がパートナーの望みを踏みにじってしまうというということなのだ。

それは同窓会で久しぶりに会った初恋のひとが好意を寄せてくれたのかもしれないし、パートナーとはセックスレスだったり、淡白なセックスしかできていない中で、性風俗サービスを利用することはできるんだよなと思ってしまったときにどうしようもなくなってしまったとか、いろんなケースがあるのだろう。

いろんな気持ちの流れとかタイミングがぴったりはまってしまったときに、セックスしようと思えばできるという現実にぐらついてしまったうえで、そのセックスのイメージが魅力的なものに思えてしまったときには、そのひとのパートナーへの愛情が、パートナーの側からしても充分なものだったとしても、セックスの可能性に強迫されてパートナーのことを考え続けることができなくなってしまうのだろう。

それは、パートナーことを愛していて別れたくなくてもお酒をやめられないとか、薬物使用をやめられないとか、そういうケースと大差がなかったりするのかもしれない。

もちろん、依存症の症状を自力で抑制するのが難しいのと不倫セックスをしないようにするのとを一緒にするなということになるのだろう。

けれど、パートナーを愛していたら浮気なんて絶対にできないはずだとか、パートナーの気持ちを考えたこともないからそんなことができるんだとか、そういう物言いはよくされているけれど、本当にそうなんだろうかと思う。

そういう発言を聞いたり目にしたりするたびに、俺はそんなわけがないだろうと思ってきた。

まだ恋愛をしたことがない中学生くらいのときからそう思っていたし、大学生になって自分が恋愛をするようになっても、意見を変える必要はなかった。

パートナーを大事に思っているかどうかは浮気するかどうかには関係がないし、浮気しないのはパートナーを大事に思っていることの証にもならない。

そもそもさほど他人を愛することができないひとが男には多いし、そういう男たちは愛情とは別の動機で不倫したりしなかったりしているのだ。

そして、他人を愛することができなくもない男がそれなりにパートナーを愛していたとしても、浮気はするひとはする。

ただ単に、男の大多数は機会があれば浮気をするというだけなのだと思う。

アメリカの調査で、外交的、内向的とか、神経質かどうか、堅実な性格かどうか、協調性が高いかとか、そういう気質で分類したときに、浮気する可能性の高い気質というのはあるのかという調査があって、その結果は、男はどんな気質であれ浮気をする比率に変化がなくて、有意に差があったのは妻が神経質な傾向が強い場合に旦那が浮気する率が高くなるという傾向だけだったらしい。

俺はそれを読んで、そうなんだろうし、日本で調査してもほとんど同じ結果になるんだろうなと思った。

インターネットの記事なんかで、浮気する男性の特徴とか、浮気しない男性の特徴とか、そういう記事は昔から大量にあって、俺も付き合っている女のひとからは、浮気されるのは悲しいと言われてきたし、そういうことについていろいろと話し合ったりもしていたから、そういうことについて、どうしていつまでも浮気されたくない、浮気しない男と一緒になりたいという夢を捨てきれないのか理解できなくて興味があったから、そういう記事は見かけるとよく読んでいた。

だから、アメリカの調査とはいえ、ある程度の規模の調査で、気質での浮気しやすさに差はないという結果になっていて、女のひとたちの願望まじりの浮気しない男についての数々の考察というのは、単なる空回りした願望でしかなかったんだなとほっとした。

結局のところ、女のひとたちが一番勘違いしているのは、男にも自分と同じような感情があると思っていることなのだろう。

自分は浮気されたら悲しいから浮気しないようにしているとか、自分がされたら傷付くようなことは相手にもしないように心がけているつもりだとか、実際のところは別として、自己イメージとしてはそんなふうに思っているつもりの女のひとたちは多いのだろう。

そして、そういうひとたちは、男女が付き合うというのは支え合うことなんだから、男の方だって相手の気持ちを思いやってくれてもいいはずだとか、そんなことを思っているのだろう。

けれど、男の多くはそんなふうには思っていないし、そんなふうに考えること自体がなかったりするのだ。

大半の男は、浮気しないようにしようと思っているとしても、パートナーに怒られたり、パートナーに傷付かれると面倒だから、そうならないようにしておこうというようなことしか思っていない。

もしくは、関係を維持したいし、関係の維持が難しい状態になると面倒だから、そうならないようにしておこうという感じだろう。

男にとって、浮気するかどうかは最初から良心の問題ではないし、裏切りの問題ですらないのだ。

パートナーが浮気しないでねと言っていた場合に、浮気をすると約束を破ったことになるとは思っているけれど、それ自体、そんな約束をさせられていることに面倒だなと思っている以外には、たいして何も思っていないのだ。

もちろん、パートナーに対して面倒くさいという以外の感情をたくさん持っている男もいるだろう。

けれど、傷付いてしまった状態の相手と関わらないといけなくなったときの自分の気持ちからではなく、傷付けられた相手の気持ちを想像して、そこで感じたものから浮気はしないように思う男というのは、かなり少ないのだろうと思う。

女のひとたちのよくある思い違いということでは、女のひとたちは、奥さんの方にもひどいところがあって、夫婦関係が冷めてしまっているとか、そういう場合を除いたときには、男が浮気するのは、結局その男が家族への愛情がなくて、家族を悲しませてもいいと思っているから浮気するのだと思って、そこからの論理展開として、家族を大事にできない男だから浮気したのだというようなことを主張するというのがある。

そういう物言いを見かけるたびに、ひどい勘違いだなと思ってきた。

浮気できるならいつでもしたいと思っているタイプの男と一緒になっていてそんなことを思っているような、旦那のことが何も見えていないひとたちは放っておくとして、不倫はしてはいけないとは思っているし、不倫したいという気持ちもなさそうな、家族を大事にしてくれているひとが旦那だった場合でも、浮気をされることはいくらでもあるし、浮気されるかどうかは、その男の愛情とか人間性で決まるわけではないのだ。

浮気しないようなひとが浮気するかどうかは、ただ単に、不倫をすることでパートナーとの生活が失われてしまうかもしれないとしても、それでも魅力的に思うほどの相手から上手にばれなさそうにお誘いを受けるかどうかでしかない。

子供たちとみんなで毎日楽しくやれていて、夫婦間で屈託がないことで今の家庭の空気感があるんだなと思って、奥さんに機嫌よくいてほしいし、自分への信頼を裏切りたくないと思っていたとしたら、世の中に百ある不倫セックスの可能性のうち九十五には魅力を感じないかもしれない。

けれど、それでも魅力的に思うほどのひとに上手にばれなさそうにお誘いを受ければ、誰だって浮気してしまうものなのだ。

だとしたら、それは夫婦関係の問題ではないだろう。

夫婦関係で決まるのは、浮気しにくさでしかない。

浮気したかったから浮気する場合だけでなく、浮気はしないようにしようと思っていたのにする浮気が世の中にはたくさんあって、だから既婚者の七割以上に浮気経験があるのだ。

近年は極端に魅力のないひとはそもそもパートナーがいないし、セックスしないまま生活することを選ぶひともたくさんいるし、今の中年以下の既婚者での生涯浮気率なら軽く八割を超えるんだろう。

自分の友達とか会社の同僚を考えたときに、妻を愛しているし、妻が悲しむから絶対に不倫はしない、みたいなことを言いそうなひとも含め、思い浮かぶほとんど全員が、魅力的なひとに上手にばれなさそうにお誘いを受ければ浮気をするだろうと思う。

例えば、俺の弟は彼女がいたことがないけれど、結婚できたとしたら自分は浮気は絶対しないと言う気がする。

けれど、それは自分が誘われる可能性がないと思っているからそう言えるだけで、誘われれば簡単に浮気するだろうなと思う。

弟ほど極端でなくても、モテない男は真面目だろうと真面目でなかろうと機会があるならば浮気する。

かなりの変わり者で、よく結婚できたなというような知り合いがいて、そいつのような全般的に人間嫌いだったり女性嫌いだったりして、自分の特殊な観点で気に入っていた特定の相手にだけ心を開くようなタイプだと、いろんな巡り合わせがあったからその相手と一緒にいられているのだろうし、他の女性に誘われても、ただ誘われるだけではすぐに逃げられてしまうのかもなと思う。

けれど、その俺が思い浮かべている変わり者に関しては、そいつが好きになりそうな女のひとが長期戦でみっちり美人局を仕掛けたなら、軽い浮気ではなく本気の浮気で浮気するのだろうと思う。

魅力的な誘惑を受けたときに浮気するのは当然だし、そういうことを考えればほとんどの男は浮気をするといえるのだろう。

けれど、軽い浮気とか本気の浮気でもないような、性欲のためというわけでもないような不倫だってあるのだ。

むしろ、そういうものが膨大にこっそりと行われていることで、浮気はしたくないと思っているひとたちも含めて、ほとんどのひとが不倫を経験することになるのかもしれないとも思う。


(続き)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?