2022年を雑多に振り返ってみる
はじめに
――随分と久しぶりですね。
そうですね、いつぶりか確認するのも面倒なほど、久しぶりですね。
――もともとは、週刊の記事として、その週に気になった音楽を、仮想対談方式で紹介していくというのを今年やっていましたね。
はい、以下で書いたやつです。
仮想対談方式は自分でやっていても、思いもよらぬ方向にいったりすることがあり、面白いです。なので、モチベーションは引き続きあるものの、なかなか時間が取れず、うまく続けられていないのが現状です。
最近はほぼ簡易の紹介だけに留まっていました、、、
――という状況の中で、今回なぜ?
2023年になって多少時間が経ってしまいましたが、2022年を振り返っておこうかと思いまして。
――なるほど。どんな感じでやるんですか?
基本的には、自分の書いたはてなブログやnoteの記事に触れつつ、どんな1年だったのかを順に振り返っていこうと思っています。
この内容に、仮想対談方式はピッタリだと思ったので、久しぶりに引っ張り出してきたということです。
――この形式は、緩めに書けますしね。
そうなんです。ふわっとしたことも書きやすい。
なので、これでやってみます。
なんとなくクォーターごとにムードが変わった1年だったような気がしているので、クォーターで区切りながら、振り返っていこうと思います。
1Q(2022/1 ~ 3):2022年のムードと方向性
――まずは1Qですね、どんな感じでしたか?
改めて考えてみると、すでにここで2022年のムードと方向が決まったように感じます。
――どのあたりがですか?
音楽的には、やはり宇多田ヒカル「BADモード」が大きかったです。
そこにある確かな不安感みたいなものに向き合いつつも、"ちゃんと"力を抜くような態度。それが、この1年間に通底していた社会のムードや方向性だったように感じています。
個人的にも1年間通して、ずっと聴いたアルバムになりました。
――宇多田ヒカルについては、ブログも書きましたね。どうでしたか?
以下ですね。捉え切れない部分がありつつも、ちょっと流石に何も書かないのは、消化不良感があるということで、若干強引に書き切った記憶があります。書いておいて良かったなと改めて思います。
軽く読み直してみても、宇多田ヒカルの成長に対するスタンスは凄いなと思うし、「PINK BLOOD」のパンチラインは自分の中でリフレインし続けています。
――ブログ的には、リリスクの記事も書いていたようです。
lyrical school「The Light」について書いた記事ですね。
これ、個人的には結構良く書けたなという内容です。最初はこういう捉え方を全然していなかったので。
そして「受け取ること」は2023年になり、なおさら重要なポイントになりつつあるような気もします。
――あと、音楽面だと、週刊記事を書き始めたのも、このタイミングでした。
やっぱり継続性って大事だと思うので、やっていきたいんですが、なかなか難しいなという印象は受けています。
今後どうするかは、別パートで書いてみようかと思います。
――社会的に見れば、戦争が始まったのもこのタイミングでした。
そう考えても、やはりここで1年ムードが、社会的にも個人的にも決まった感じはあります。
――その他の観点だと、どんなことが思い出しますか?
この時は、結構本を読めていて、本に関するnoteもそこそこ書けていた気がします。
――確かに、毎週書こうという意気込みが実はありましたね。
そうですね、でも早々に断念しましたが、、、
文章を書くスピードが追い付かないですね。
最近読んだ話で、アウトプットに重要なのは常に頭の中が言語化されている状態を作ることなんだなと思いましたが、なかなかその粋まで達せていないので、文字に起こすのに時間がかかっちゃうんですよね。
――そのあたりは、書き続けることで乗り越えていく部分でもありそうですね。
ちなみに本について書いたnoteで印象的だったものはどれですか?
いくつかありますが、ひとつは、佐々木 俊尚「現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全 脳が超スピード化し、しかもクリエイティブに動き出す!」ですかね。
自分の情報に対する向き合い方と似通っていたのですが、こういう見方をする人はあまりいない気がしていたので、ここまでまとまっていて、凄いなと思いましたし、自分もこのスタンスを貫こうと思った本でした。
――他にはどんなものがありますか?
やはり外せないのは、つやちゃん「わたしはラップをやることに決めた フィメールラッパー批評原論」でしょう。
――つやちゃんは、2022年(も)大活躍でしたね。
本当にそうですね。この本で、今まで謎が多かったつやちゃんの輪郭が少し見えて、そこからはもう怒涛の活躍でした。名前を見なかった日はないぐらいな感覚を受けています。
それでいて、活動量が増えることにより、その文章の鋭さは質が落ちるどころから、更に鋭さを増しているんだから、恐ろしい限りです、、、
――そのつやちゃんが参加している「APPLE VINEGAR -Music+TALK-」が始まったのも3月だったようです。
これは、本当に良い企画だなと思っています。
オープニングで毎回言っている、「良い音楽について、仲間と共にトークしていこう」というスタンスは、聴く度に、音楽の楽しさの原点ってそういうところだよね、みたいな気持ちになります。
2Q(2022/4 ~ 6):リリスクの転機、自分の転機
――続いて2Qです。ここは転機ですね。
そうですね。二つの転機でした。
一つはリリスク。
驚きももちろんありながら、納得感もあった、そんな発表でした。
その時考えたことは以下に書いています。
――もう一つは何ですか?
個人的な話ですが、後述で出てくる転職ですね。
この時ぐらいから転職活動をがっつりしていたので、音楽聴いたり本読んだり文章書いたりする時間が大分減りました。
GWもあまり休むという感じではなかった記憶があります。
――そうすると、あまり書けることもなさそうという感じですか?
そうですね。Twitterも振り返りましたが、あまり思い当たらないです。
唯一あるとすれば、Coachellaぐらいですかね。あれは確かに凄かった。
――何と言っても宇多田ヒカルが出ましたからね。
自分は宇多田ヒカルと100gecsをちらっと見たぐらいなのですが、宇多田ヒカルのバチバチに作り込まれたステージングと、100gecsの奔放さのギャップもとても興味深かったなと思っています。
3Q(2022/7 ~ 9):リリスク2期体制終了
――そして3Qですが、ここは7末ではありますが、やっぱりリリスクですかね。
ですね。日比谷野音のステージはとても印象的でしたし、そこに至るまでのアルバムリリースからの流れ、その後公開されたインタビュー記事も含めて、多面的にリリスクに考えることが出来た時間でした。
――そういえば、転職とリリスクを紐づけた記事も書いています。
書いた通りなのですが、結構まじで、リリスクの体制変更が、自分が転職を決断する最後の決め手になりました。リリスクが体制を継続していたら、踏み切れたか怪しいですね。
ここで人生が大きく変わったのは間違いなく、それは確実にリリスクのおかげでもありました。
――日比谷野音が区切りとなり、リリスクは活動休止期間に入ったわけですが、他にはこの時期は何してたんですか?
まぁ、有給消化もあったので、ゆっくり過ごしていたというぐらいしかないのですが、その中でも印象的だったイベントやライブはありますね。
――何ですか?
イベントとしては、第二回 歌舞伎町のフランクフルト学派。
伏見瞬、西村紗知、つやちゃんという気鋭の書き手たちが、何を考えて、ものと向き合っているのか、ものを書いているのかが良く分かるイベントで、刺激的でした。
――このイベントは、動画全盛の時代にあっても、まだまだテキストの可能性を感じる時間でしたね。
そうですね、可能性は感じましたし、そこは賭けどころなんだろうと思いました。
あとライブとしてはadieuのワンマンライブが素晴らしかったです。
随分と面白い立ち位置にいるなぁと思っていましたが、ライブのパフォーマンスも抜群だったので、2023年にシーンに風穴を空けるのはこの人かもしれないとすら感じました。
4Q(2022/10 ~ 12):転職でバタバタ
――最後は4Qです。どんな期間でしたか?
10月から新しい会社に変わったので、それでずっとドタバタ、、、って感じでしたね。
――初転職って書いてありましたしね。
そうですね。ここで深く書くつもりはないですが、環境が変わるっていうのは難しいことだなぁと痛感しています。
なので、書き物をする時間も、音楽を聴く時間も、本を読む時間も、大分減っているのが実情です。
――確かに週刊としての「Weekly Music Log」とかほぼちゃんと書けなくなってますね。
そうですね。。
はてなブログでの「Monthly Best Songs」だけは、年間通してギリギリ死守していますが、他はほとんど書けていないですね。
――そんな状況の中でも記憶に残っていることはありますか?
突然思い立って行ったRYUTistのワンマンライブはとても良かったです。
音源の素晴らしさは言わずもがなですが、音源の尖りだけではなく、アイドルグループとしての矜持を感じさせる内容でしたので、今後、もっとちゃんと応援していこうと思いましたね。
(ちなみに、このライブレポをつやちゃんが褒めてくれたので、輪をかけて、思い立って行った甲斐があったなと思っています。2022年嬉しかったことランキング上位の出来事ですね。)
――RYUTistは、アイドル楽曲大賞でもしっかり評価されているので、その評価がちゃんと活動に還元されていくと嬉しいですね
その他は何かありますか?
うーん、なんですかね。
パッと思い出せるのは、やはりワールドカップは印象的でした。
――ワールドカップは、開催前の静けさから、もうサッカー人気って下火なんだなと思っていましたが、まさかの日本の快進撃で空気が一変しましたね。
そうですね、試合自体はそんなに真面目に見なかったので、どちらかというと社会的な位置づけの意味で、とても興味深かったです。良くも悪くも「勝てば官軍」という言葉の重みを感じました。
あと、もう少し広い視野でみれば、モロッコの快進撃も含めて、移民のワールドカップみたいな言われ方をしているのも、興味深いです。
――必ずしも、その国で生まれたわけではない選手が、多数活躍しているという話ですね。
これまでもそういう話はあったと思いますが、流れはより顕著になってきたのかもしれません。
その一方で、優勝したアルゼンチンは全員がアルゼンチン生まれという話もあるわけで、その意味では二極化が進んでいるという感じなんですかね。
――そういえば、ワールドカップの話は、ポッドキャストでもしてましたね。
これですね。パノラマティクス主宰の齋藤精一さんと黒鳥社の若林恵さんがやっているメタバースえとせとら / Metaverse etc.でワールドカップに触れていました。
――WEB3視点から、ワールドカップを見てみるという面白い話でしたね。
そうですね、言われてみると、確かに今大会、あまりWEB3やNFT的な話を聞かなかった気がするなと思うのですが、FIFAはアメリカ、カナダ、メキシコの3カ国開催で行われる2026年のサッカーW杯に向けて、色々仕込んでいるのだ的な話があって、とても興味深かったです。
――他に何か面白かったコンテンツとかありますか?
ぱっと思いついたのは、毎年末に出るトーベヤンソン・ニューヨーク・アワードの"新譜"です。
8月にも中間発表として記事が出ていますが、毎回皆さんのキャラが濃すぎだし、そのメンバーで繰り広げられる話題と視点が斬新すぎて、こんな面白いの他にないと思っていますね!
――特に面白かった箇所とかありますか?
いや、全部なので、読んでいただいたほうが良いと思いますが、年末記事にて、冒頭のオノマトペ大臣がお酒飲めないのに、高級ウイスキーを買いまくっている話で、爆笑してしまいました。大臣は毎回異常すぎる、、、笑
――年末と言えば、今年も年間ベスト記事はちゃんと書けましたね。
ですね~、時間があまりなかったので、危なかったのですが、結果としては結構ちゃんと書けたと思います。
音楽に限らず、本・コンテンツでも括れたのが良かったです。
ご興味あれば、さらっとでも眺めてみていただけると嬉しいですね。
――恒例のSpotifyのまとめに関する記事も書いています。
そうでした。忘れてました。
正直あまり面白みがなかったので、印象が薄めですね。
――自前で集計している楽曲の再生回数はどうしますか?
一応載せておきましょう。
遊びがてら、自分でもちょっとした仕組み(AWS lambdaから定期的にSpotifyのAPIを叩いて、DynamoDBに曲の再生履歴を格納する)を動かしているのですが、それを活用して、再生回数をカウントしてみました。
――結果はこんな感じです。
――例年のごとく、リリスク強し。
2021年の流れとほとんど同じでしたね、、、笑
なので、あまり面白くないのですが、リリスクを除いてみると、結構面白い並びにはなっている気がします。
underscores「Spoiled little brat - six impala Version」とか、年始から聴きまくった記憶があったので、やっぱり上位だよなと再確認できました。
最後に
――2022年を一通り振り返ってみましたが、いかがでしたか?
1年あっという間だったなと思いつつも、こうやって振り返ってみると、やっぱり色々あったんだなという感じです。
年間通じて影響を受けていたのは、実感と同様、黒鳥社とつやちゃんだったんだなと再確認できました。
――あとは、ライブにもちょこちょこ行けたというのはありそうですね。
確かに。2021年よりは行けましたかね。
やっぱりライブは現場で大音量で体験するのが最高です。
2023年は、フェスへの参加とかも考えたいなと思っています。
――ということで、最後に2023年はどんな感じになりそう、どんな感じにしたいですか?
とりあえずは仕事をなんとか良い感じにしたいですね。もっと余裕と時間を生み出していくのが必要があると思っています。
そのうえで、2023年はもっと音楽の話がしたいですね。
――具体的には、どういうことですか?
「APPLE VINEGAR -Music+TALK-」の言葉を借りると、「良い音楽について、仲間と共にトーク」していきたい欲というのが結構あります。
引き続き、音楽を中心に色々書き物を増やしていきながら、今年は人とコミュニケーションする機会を増やしていきたいです。
そういう機会があれば、飛び込んでいきたいですし、自分から何かアクションすることも必要かなとは思っています。
――書き物はどんなことをしていきますか?
それはちょっと考え中です。一旦はこれまで通りです。
ただ、「Weekly Music Log」は思ったよりもシンドイことが分かったので、一旦お休みにします。もうちょっと違った在り方も含めて考えたいと思います。
分量はもう少し増やしていきたい気持ちはあるんですがね、諸々考えます。
――ありがとうございます。では、こんなところでしょうか。
そうですね。
2023年も、音楽その他の面白いものにたくさん触れあいながら、なんとか楽しくやっていければいいなと思っています。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
引き続き、何卒よろしくお願いいたします。
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