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夕空しづく/詩人・小説家
2021年8月27日 21:28
世に蔓延る不安を数えていたら、東京で電車になんか乗れない。通り魔に刺されるかもしれない。硫酸をかけられるかもしれない。感染症に罹患するしれない。東京ではそんなことを考えていたら、一生電車に乗れないまま、不安症で死んでしまう。昨日、久しぶりに電車に乗った。乗ってみたら、何てことはなかった。乗り換えもちゃんとできた。刃物も劇薬も目にすることはなかった。運がよかった。今日を生きるということは、そ
2021年8月25日 21:39
心を落ち着かせたいときは、だし巻き卵をつくる。学生の頃からの、私の小さな習慣。卵焼き器を買ったのは、大学一年の夏。一人暮らしで自由になって、何かひとつの料理を極めたかった。お店で食べただし巻き卵があまりに美味しくて、私も美味しいだし巻き卵をつくれるようになろうと思った。卵を割る。入れるのは、醤油、砂糖、みりん、だしの素。分量はいつも感覚。不味くなったことはないから、私は自分の感覚を信
2021年8月24日 13:10
「本を作りたいなら金を用意しろ」「本を売りたいなら身体を売れ」どちらも物書きのはしくれとして生きてきて浴びた言葉だ何かを為すにはリスクを背負う覚悟が要ることそれはわかる痛いほどわかる何かを得るには何かを捨てる勇気が要ることそれもわかる苦しいほどわかるでも私は自分の思いをお金を払うこと身体を売ることで汚したくなかった守りたかったたとえ覚悟がないだけだ
2021年8月22日 20:29
今日は、「ベーコンをバターで炒める日」と決めていた。体調が悪いと何も出来なくて、何も出来ないことに落ち込んでしまうから。せめてひとつ、したいことを決めようと思って。昨晩は一人暮らしの部屋に帰ってきて、そのまま床で寝落ちしてしまった。煌々と電気が灯る部屋で起きた瞬間挫けそうになったけれど、いやまだ朝だ、これからだと思い直してシャワーを浴びた。久しぶりに近所のスーパーへ行き、ベーコンと野菜
2021年8月14日 21:49
雨と流行病のおかげで、実家に軟禁状態が続いている。2日で少し痩せた。This is 実家ダイエット。外に出たい。友達に会いたい。雨がやまない。不意に、米津玄師は実家の自室で絵を描いていたという話を思い出し、私も実家の自室で小説を書いてみた。だからといって米津玄師にはなれない。夢ならばどれほどよかったでしょう。私は玄米よりパンが好き。半ば物置と化した部屋で、蹲るようにして言葉を綴った。
2021年8月13日 21:56
お盆はずっと雨みたいですね。夏なのに変な感じです。8月も漂流が続いています。時々溺れたり岸辺で息をしたりしながら大きな川を泳いでいます。生活って何だろうって時々考えます。日々が穏やかに流れていくことかなとかものごとをひとつずつ許すことかなとか。誰かと生きるって何だろうって時々考えます。髪の毛が同じ匂いになることかなとか朝ごはんを一緒に食べることかなとか。そういえば実