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伝統と個性と先祖の心

こんにちは。
皆さんは伝統と聞くと
どのような印象を受けますか?
堅苦しいでしょうか?
けれど、そうではないんです。

とある例え話をさせて下さい。
お店で働いていたアルバイトの子に
あなたがお金の数え方や接客の仕方を
注意したとします。
するとそのアルバイトの子は言いました。
「自分のやり方ではダメなんですか?」と。

多くの日本人は、このアルバイトの子に
それ以上を説くことができません。
何故でしょうか?
個性を尊重するという言葉が流行した
時期がありました。
上記の例え話では、アルバイトの子は
自分で好き勝手に振る舞うことが個性だと
勘違いしているんです。

アルバイトの子にこう問い返してみて下さい。
あなたのやり方って何ですか?と。

ここで伝統が登場します。
物事には先代が培ってきた
美しい順序や法則というものがあります。
それを人は基礎と呼ぶのです。
赤ん坊にハイハイを飛ばして
立ち上がれと言っても無理なように
物事には何にでも基礎(伝統)が存在します。
それを学んだ上で自分のやり方(応用)を
構築して行くことを個性を伸ばすと言います。
最初から好き勝手滅茶苦茶に振る舞っていては
それはただの自己中です。

伝統とは伝え統べると書きます。
統べるとは、強制することではありません。
心を一つにするという意味です。
ご先祖様が培ってきた知恵を受け継ぎ
語り継ぐ、受け継ぐこと。
私達は当たり前にし過ぎていて
その大切さを忘れつつあります。
今一度、思い出してみて下さい。

楽師の舞の型に
茶道のそろえられた指先に
工芸師が織り成す秩序の中に
その心(愛)は息ずいています。

ありがとうございました。


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