- 運営しているクリエイター
#起立性調節障害
感情移入、死ぬよ??
早速私は、執筆し始めていた。
①西山に経験談を聞く
②小田が文字にする
③西山に校閲してもらう
これを延々と繰り返した。
西山は生まれてすぐ、右足が曲がっていたこと。
西山は中学校で人見知りを卒業したこと。
そして、起立性調節障害になったこと。
こいつの16年間は濃いなあ。そんなことを思いながらも、私は書き進めた。
しかし、途中で、自分に違和感を感じた
書きながら、涙がボロボロと止まらなく
Wordを知らない作家
「ね、ちょっと書いてみたよ!」
そう言って、私は冒頭を書いた原稿を西山に渡した。
「え。」
西山の目は見開いていた。
「手書き・・・?」「え?手書きしかなくない?だって、書いてって言ったじゃん。」
「いや、まあ書いてと言ったけど。」
西山の口は丸く空いている。
私のなかで、「書く」という行為は、紙にペンで書く。ということであった。
「ねえ。おだ、Wordって知ってる?」西山が未来人
「言葉で人を救う」、、ん?
「おだの言葉は人を救うよ」
わたしが西山にずっと言われてきた言葉だった。
言葉で人を救う、、とは?
はて?
自分が西山を言葉で救っていたとしても、救った本人には実感がなかった。
なぜなら思ったことをただ発しているだけだったからだ。
わたしは、そのことで、何年も悩んで苦しんできた。
思ったことを言ってしまう癖で、人を傷つけたことしかなかったから。
だから、西山の言う「おだの言葉は人を救うよ
西山が描いてほしいと願う本当の理由
なぜそこまで、自分の人生を描いてほしいと願うのか。
なぜ、ひかるに会わせたかったのか。
それにしても本を書くことはできるのか
一つ返事で西山からの頼みに
ええで!!といったことを少しも後悔していないと言えば、嘘だった。
さて話を戻そう。
西山がそこまで書いて欲しいと願う理由。
それは、西山の夢が叶ったからであった。
その夢というのが、
ひかるを笑わせたい。
この夢が、彼女の全てを作っ
ドッペルゲンガーひかる
うちの人生を書いてよ
と言われた私。
早速、あるところに連れていれた。
博多駅のイタリアン。
「いらっしゃいませ〜」の言葉とともに店の奥から出てきたのは、アッシュグレーの髪型に地雷系メイクの少女。エプロンを腰に巻いている。
「ようっ!!ひかるっ」
声をかけたのは、西山だった。
「ようっ!!」
続いてひかると言われる少女。
私には何が何だかわからなかった。
この少女が一体誰なのか、そして二人の