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#1 自分の強みの見つけ方|光文社新入社員の出版就活

明らかにすごい経験なしで就活をするには

シカマル:就活している時、出版社に内定できる人は、海外留学とか、体育会でバリバリ活躍していたとか、そうゆう唯一無二の経験を持っているものだと思いこんでたんだよね。

おいも:わかる!私も、一緒。

けーきち:僕も同じ悩みを持ってた。

モリー:けーきちくんは、自分の書いた作品が本に収録されたていう素敵な経歴持っていると思うねん。

シカマル:普通ないよね。

けーきち:もっとすごい人はいるし……。

KB:おいもちゃんもスイミングのコーチとか面接ウケしそうなバイトしてたよね。

おいも:そう見えるものなのか……。なんでもないと思ってた。

シカマル:留学だってしてるじゃん!

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▲おいも、韓国留学の写真。
 一同:うわ、まさにこういうの!!

おいも:2ヵ月だけどね……。

シカマル:してない側からすると違うよ〜〜。

モリー:自分の持っているものって気がつきにくいものなんかな。

おいも:KBちゃんは、すごい経歴持っている人のことどう思ってたの??

KB:まあ、もちろん羨ましくはあるけど、実際ないもん。

シカマル:その中で何を工夫したの??

 KB:すごい経歴には当てはならないかもしれないけど、出版業界はデジタルシフトしなければいけない現状があるし、WEB系の仕事をしてたのは、前のめりで聞いてくれそうなネタだと思ってたなぁ。だから、そこを聞いてもらえたらいいな〜って。

おいも:そうなんだ。社会人時代の話が中心だったの??

KB:うん。今どんな仕事しているのって、絶対聞かれるから。もし、仕事頑張っていなかったらやばかった。

おいも :人事の人もWEBへの想いがよかったって言っていたよね。

KB:あと、小さい頃から、ネットのコンテンツを多く消費してきたから、その話をしてた。これは経歴関係なく誰でも似たような話はできそうだね。

シカマル:特殊な経歴ではなくても、面接で、興味持ってもらえそうな話題はあるよね。

おいも:良い経歴を持っていると言われがちな体育会に所属してたモリー的には自分の経歴をどう思っていたの?

モリー:悪くはない経歴を持ってるから、受かんない理由はないんやけど。受かる理由もないと考えとった。所詮中堅大学だしね。部は強かったけど、試合に出られてたわけでもないしな。体育会の世界でも上位互換が存在するから、どうやって勝てばいいか考えてたわ。

けーきち:上位互換を気にするのはわかるなぁ。

おいも:流石に体育会っていう経歴だけでは通らないよね。

シカマル:どう工夫したの??

モリー:体育会にしては喋れる人になろうと思ってた。体育会って特殊で、趣味の話とか、好きなコンテンツの話とかあんまり友達としない。ひたすらサッカーの話とか、可愛い女の子の話ばっかりしてて。学生生活のほとんどの時間をスポーツに費やしているから、スポーツ以外の趣味がない人も多いしね。だから、出版業界の面接得意な人は少ない。そこで面接対策として、自分の好きなコンテンツを整理して友達と話してみたりしていた。

シカマル:あーあれね!いいカードは持っているけど、スタートラインが後ろ的な?

モリー:そんな感じ。平均くらいまで行けたら、受かる的な?あれ、これって十分有利じゃね。笑

KB:有利だね。笑

そもそも体育会ってなんだ

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▲モリーが所属してた体育会。
 一同:うわ、めっちゃ大所帯じゃん。

おいも:そもそもなんで就活全体において体育会は就活に強いって風潮があるんだろ??

モリー:出版業界以外だと、企業にOBがたくさんいて、サポートが充実していたり、活躍している人が多いからいい印象を与えやすいっていうのがあんんだろね。あとは、就活でリーダー経験って鉄板じゃん?部活のリーダー経験ってサークルリーダー経験の上位互換的なポジションにあることが多いから、強い。まあ、出版社では、ほとんどリーダー経験聞かれないけどね。体育会は有利という風潮自体が、いい循環を産み出してもいると思う。

KB:あと、出版社の仕事はタフだから、体力があることを示せるよね体育会だと。

モリー:あー確かに。そういえば、一回も体力あるのって聞かれたことない。みんな聞かれるらしいね。でも、俺が思うに高校で運動部でしたで、十分な気がする……笑

シカマル:俺も聞かれないと思っていたけど、高校の部活の話よく聞かれた。

モリー:シカマルは花園出ているし、シンプルに話すべきやと思うけどな笑 俺だったら、前面に押し出してるわ。

けーきち:僕は運動してこなかったから、困った。何回も体力に自信があるか聞かれたなぁ。

KB:なんて答えたの?

けーきち:めっちゃ歩けますって言った。高校時代の競歩大会で毎回45km完歩したことを例に出して。

モリー:それはめっちゃ歩けるって言っていい笑

おいも:まとめると、自分の上位互換は実際に存在するし、他の人の経歴はよく見えるもの。でも、身近すぎて気がつかない自分の経歴も他人から見たら、魅力的なことがある。体育会は一見すると有利そうだけど、置かれている環境を総合的にみるとそこまでじゃない説もあったりする。取りあえず、自分の持っているものを見つめなおして、数を増やし、面白く話せるように編集していくことが大事だね。

KB:そうだね。組み合わせが違えば技の発動条件も違うしね。

センスで受かっちゃう人もいるよねぇ

モリー:とはいえ、あんまり対策とかせずにセンスで受かっちゃう人とかいるよね。OB訪問した人が、院に行くつもりで、一応出版社受けたら受かっちゃったって言ってた。

おいも:そんなことあるんだ!

モリー:そうゆう受かり方する人がいるのも出版社のいいところだと思ってる。実際その人の話めっちゃ面白かった笑 人に興味を持たせたりするの上手やと思った。

シカマル:それめっちゃ思う!俺のOB訪問した人、出版社三社受かってた……。会った感じまじで頭が切れるなって思ったよ。彼に会って「こんな人がいる出版業界行きたい。そこで戦ってみたい!」と思った。

KB:わかる。凄い人がたくさんいるから、凄い人と仕事出来たら良い人生になると思った。

モリー:馬鹿っぽいけどめっちゃそれな。

シカマル:これは感覚やけど、他業界のやばい人と出版業界のやばい人だと質が違うと思うんだよね。

おいも:やばいに質とかあるの?

モリー:総合商社にいるやばい人と、出版社はちょっと異質のやばい人がいると思ってる。

シカマル:なんなら常識なさそうなイメージ。

けーきち:この違いはなんなんだ。

出版社の就活って特殊

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モリー:ちょっと語っていい??

けーきち:いいよ。笑

モリー:俺、他業界就活強強(つよつよ)の友達とめちゃくちゃに仲良くて超就活の話してたの。で、多分俺、出版就活した人の中で、最も他業界就活の流儀について詳しいと思うねん。だから、ちょっと仮説があって話すわ。

シカマル:お、おう。まあ聞きましょう。

モリー:結論から言うと、ビジネスパーソンを採用したいか、編集者を採用したいかの違いやと思ってる。

一同:ふむふむ。

モリー:具体的に、総合商社と、出版社を例にしてみる。まず、総合商社で、活躍しているビジネスパーソンを思い浮かべてほしい。多分、英語が話せて、コミュニケーション能力が高くて、リーダーとして多くの人を巻き込んで事業を推進していくことができる人。体育会で主将でしたとか。

KB:確かに、私の知っている総合商社の人そんな感じ。

モリー:一方で、出版社の優秀な編集者を思い浮かべてほしいんやけど。なかなか思い浮かばない。文章書くのが上手な人がいい編集者?コミュニケーション力が高い人がいい編集者?SNS発信が上手な人がいい編集者?編集者ってその編集者の数だけスタイルがあると思う

一同:ほうほう。

モリー:だから、他業界は、ある程度型にはまった優秀な人が採用されると思うねん。出版業界は型が存在しなくて、面接の場で、人を見る専門家の編集者たちが、その目で編集者になれそうか判断していく。その結果、型破りなやばい人が採用される。以上。ご清聴ありがとうございました。

けーきち:お疲れ。

シカマル:だから、他業界受けている友達に相談しても使えるアドバイスもらえなかったのか。

モリー:あくまで仮説やけどね。就活で一括りにされちゃうけど、エンタメ就活と、他は、違うと思うねん。

おいも:いろんな編集者がいるからこそ、面接の場でこいつはこんな感じの編集者になりそうだって、明確に思わせるのが大事っぽいね。

モリー:そう考えてた。でも、学生時代って明確な編集者像ってなかなか持てないよね。編集の仕事って多岐にわたるし……。

おいも:業界研究とかOB訪問で、意識的に知ろうとしとくべきかもね。


他業界も受けるよね

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おいも:そうは言っても、 出版社は採用人数が少ないから、他業種も受けるのが普通だと思うけどみんなはどうだった?

おいも:私は、エンタメ業界を結構受けた。映画会社のESは、出版社のESと似ていたな。そういえば、映画業界はグループワークが多かったよ。

モリー:そうなんだ。映画会社の仕事って、監督、脚本家、スポンサーのハブになる仕事だからかな。

おいも:そうなのかもね。アニメ会社はエンタメ系だけど、総合職で受けるとビジネスのことが求められた。実際、入社後は、マーケティングの仕事とか、営業の仕事をするしね。アニメ愛より、頭脳が求められた気がする。出版社とは違う印象を受けたな〜〜。

モリー:アニメは、愛のイメージだったから意外。

シカマル:俺は、取次受けてたよ。内定ももらってた。出版に近い業界ってイメージだけど本当に近いのかは正直わかんない……。業務内容が全然違うしね。面接では、趣味の深掘りも多少はあったけど、ビジネスパーソン的な視点がすごく求められた。出版社と頭の使い方が違って難しかったな。

モリー:俺もベンチャーや人材系の会社を受けていた。面接の内容もだし、なかなかやりたいことに結びつかないし難しかった。でも、一個内定もらったときは、安心したなぁ。

KB:そうなんだ!内定一個あると安心するよね〜。

シカマル:就活強強(つよつよ)友人に聞いたガクチカの組み立て方、他業界では使えたけど、出版社じゃ使えなかったな。ビジネスパーソンと、編集者の違いなのかな。

モリー:出版社はガクチカ聞かれても、あんまり深掘りされないよね。

シカマル:そうそう。就活のガクチカは、感情に対するものでいいと思う。仕組み作りとか再現性とか、あんまり重視されてない気がする。

KB:うんうん。ガクチカは、一個一個の出版社用に調整すべきだと思ってた。私も出版社では、バイトの売り上げをアップしました!って話も、プロセスよりも、お客さんの視点に立った、てところにフォーカスして話したよ。光文社の読者調査に通じるものがあると思って。

モリー:けーきちくんは、あんまり数受けてなかったよね。

けーきち:僕はなんなら、出版社に入れなかったら作家になるとかあると思っていた。いずれにせよ、落ちたら考えようって思ってたなぁ。

モリー:まとめちゃうと、その企業企業で、自分の話題の切り口を考えておいた方がいいよね。


この回のまとめ

華々しい経験はやっぱり必要?
「自慢できるような経歴なんてない…」と言いつつ、誰しも自分にしかない経験をしているものかもしれません。ただ、それだけで通れる訳ではないのも事実。「出版業界の人に興味を持ってもらえそうな話題」という考え方をしてみても良いかも。
体育会は本当に有利なのか?
体育会出身者によると、就活においてそれが決定打になるという印象はないようです。とはいえ、「体力があるのか」は出版就活ではよくある質問。高校までの経験や、ちょっとした体力自慢でも、何か話せる内容を準備しておいた方が良いのかもしれません。
出版就活はどこが特殊なのか?
出版社は、一人一人スタイルの違う「編集者」を採用したいのでは?という意見がありました。だからこそ、他業界と違い、自分の感情を深掘りされることが多いよう。「どこにフォーカスして話したら自分をわかってもらえるか」という視点が必要らしいです。


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