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飲食店としての繁盛を狙わない。


 「鮪のシマハラ」は、成熟しきった日本の飲食業界に勝負を挑まなければまりません。簡単に苦戦が予想されます。ぽっとでの自分たちがすぐに結果を出せるほど、日本の飲食業界は甘くはないでしょう。いや、そういう業界であって欲しいとさえ思います。

 では、どうすればいのでしょうか。それは、

飲食店でありながら、飲食業界で戦わないことです。

 飲食店として繁盛しようと考えると絶望的な気持ちになります。仕入れ力で大手と渡り合えるのでしょうか。現段階で繁盛している大衆酒場のような商品企画力が私自身にあるのでしょうか。絶対勝ってません。

 マグロに関しても同様です。何回も言いますが、うちでしか扱えないマグロなんて存在しません。弊店で扱えるマグロは、どなた様でも仕入れることが出来ます。またどんな高級店で扱っているマグロも、私どもでも手に入れることは可能です。つまり「鮪のシマハラ」のマグロが絶対なんてことはないのです。

 そうです。間違っても飲食店として飲食業界で戦ってはいけないのです。

 飲食店で繁盛するということは、仕入れ力、商品力、宣伝力、サービス等の力で繁盛するということです。端的に言えば、どこよりも美味しくてサービスの良い店舗になるということです。無理です。自分たちでは絶対生き残れません。

 「鮪のシマハラ」はその生き様で繁盛します。社長の私の中国ビジネスを含めた経験値。45歳から最後の挑戦にかける想い。つまり私自身がどう生きたいか。私自身の生き様です。その生き様が多くの仲間を巻き込みます。そして無数の仲間の生き様を生み出していきます。創業時は社長の人となりががすべてです。社長の生き様と想いがお店の顔になると思っています。

 私自身がどう生きて来て、今後どう生きたいのか。そんな私がマグロで何を伝えたいのか。これこそが「鮪のシマハラ」の最大の商品力です。どこにでもあるマグロなんです。でも「鮪のシマハラ」のマグロには、下手の横好きである私たちの性根が入っています。

 45歳を過ぎて「鮪のシマハラ」で挑戦する自分自身に夢中です。起業家として今が一番燃えています。そんなおっさんを見て、他のおっさんにも元気になってもらいたいです。

 「鮪のシマハラ」は、その生き様が醸し出すオーラと物語で繁盛する。これであれば、ヒットした商品や業態が真似されるという競争に巻き込まれまることもありません。「鮪のシマハラ」の物語が真似されるなんてことは絶対ないのですから。そして物語で獲得した知名度は絶対揺るぎません。業態の寿命なんて関係なくなります。私たちの生き様に衰退期なんてないのですから。

 来店数はたかだた知れている。でも何十万人、何百万人もの人が「鮪のシマハラ」の物語を知っている。そんな未来を夢見ています。

 25坪で1,000万円を売り上げる。物語を重視した結果、それでも赤字。そんなお店を目指しています。FLコストとか賢しげなことはどうでもよいのです。目先の利益を獲りに行ってないです。慌てなくても、物語が大きな利益を運んできてくれます。私も「鮪のシマハラ」もそれに見合った生き方をもう始めています。

みんなへ。おっさんには、やっぱり生き様だぜ。



 



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