スイートルームは甘~い部屋?!(⑨オートクチュールな彼女はチーププレタポルテな自分に興味津々)
相変わらず、皇族が御召しになられるようなオートクチュールを颯爽と着こなすお嬢と高級ホテルの同じ部屋に泊まった。
部屋に入ると、大きな部屋のまわりにベッドルームがいくつもあった。
「もしかして、『スイートルーム』ってヤツ?!」
「そうだけど」
「見て回っていい?」
「どうぞ」
お嬢は不思議そうな顔をしながら、ソファーに腰を下ろした。
いちばん近くのドアを開けると、ほのかに薔薇の香りがしてきた。なるほど、ツインベッドの間にあるテーブルの花瓶には薔薇が飾られていて、シ