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「あなたと生涯笑い合える楽しい人だと思うの」

好みの合う人・合わない人

私の友人は、殆どの人達が好みが合わない人達だった。


好みが合う人とは最初の段階で楽しく過ごすことができる。「私もそれ好き!良いよね〜」と話始めれば初対面ということをすっかり忘れてしまうくらい盛り上がれるだろう。ただし、どちらかに飽きが訪れ同じテンションでなくなった時、或いは他の共通項への感じ方が極端に異なると溝が生じ始める。

一方、好みが合わない人とは最初の段階では気まずくてしょうがない。「…今日暑いですね〜」なんて話題を探した挙げ句、ネットで得た天気予報を話しがち。ただしタイプが真逆と思っていたのに同じ共通項を見つけた敵のテンションの上がり用は、とてもじゃないけどまともじゃない。どんどん話したくて、その人を知りたくなる。

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私自身の好みの問題になるけれど、友人の殆どが後者の「好みが合わない人」だ。最初から気があって一緒にいたいと思った人と、結論今の今まで長い関係が続いたことはない。いつだって私の大切な友人になってくれた彼女たちは”気まずいな〜"の瞬間をお互いに抱えて関係をスタートした。それは、学生の時の打ち上げで「お店に着いた順番で席に座っていったらしょうがなく隣になってしまう」そんな始まりだった。

その気まずさの中で、意外性を知り、知識を教わり、興味を持ち、そしてよく笑う。そんな素敵な姿を目にしたら最後。もう関わりたくてうずうずしていた。

きっとこれはある時突然芽生えた感情で。指定の制服を着て色気付き始めた10代前半ではいかに似たタイプの友人を見つけグループになり、そして輪から漏れないために空気を読む必要があった。それがガラリと変わったのは、自分のレーダーを刺激するような彼女たちとの気まずい出会いのおかげなのだと思う。突拍子のないことを言ってくれて笑わせてくれる、まだ観たことのない世界に足を踏み込ませてくれる彼女たちの魅力は無限だ。


この経験があるからこそ、私は「合わない」と感じたらその人と積極的すぎるコミュニケーションを取りがちだ。きっとそんな私に対して「何だこいつ?」と鬱陶しく思うだろうけど今は我慢する。だって仲良くなりたい!本当に嫌われるまでは接近させて欲しい。すれ違うたびに話しかけたり、わざわざ挨拶しにいったり、図々しくお土産渡しちゃったり、そんなの可愛い範囲として多めに観てほしい。


そして直接あなたにこう言う私を笑って許してほしい。

「私絶対、あなたと生涯笑い合える楽しい人だと思うの!!」


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