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「僕は常に楽しいですよ」WBC〜憧れを超えた侍たち〜


「僕は常に楽しいですよ」

この言葉が何よりも印象に残った。大谷翔平と言えば、連日誰よりもファンをワクワクさせてくれる存在だけど、それ以上に、ワクワクが伝わる選手だと日頃から感じてる。子供のような無邪気さと、とてつもなく冷静な言葉、選手間での可愛らしいコミュニケーション、そしてどんな劣勢下でも伝わる気迫。「二刀流」どうこうより人柄に惹かれる人が多いのは納得の理由。

私は日頃、常に楽しいなんて一度も思ったことがない。人よりも「楽しいこと」や「運がいいな、と思う」ことに意識を向けるようにはしているけど、それでもしんどいことはちゃんとしんどい、それを夢や目標のためと結びつけることが出来ず、いろんなことで楽な方に逃げてきた。

でも大谷翔平は「僕は常に楽しいですよ」と言える人。当然私なんかが考えられないほど異次元な問題に、異次元な思考での困難があり続けているのに、それを言える大谷翔平、だからこそ私は好きなんだと再確認したし、自分も少しでもその考え方に近づきたいと憧れた。

そして今回の指揮官・コーチ陣の熱量、懐の深さ、大人力、牽引力。どこをとっても上司になってほしいくらい、格好いいイケおじの集合体でしかない。「選手内定の報告」を球団から伝えるのではなく、監督自ら一人一人に手紙を書く、というのはリアルに会社で提案されたら「暑苦しい」存在になってしまうけど、日ハム時代から開幕先発投手に直筆で手紙を渡すということを知っているからこそ、期待を裏切らない「情」の部分に心が引っ張られるのは、栗山監督だからこそなんだろうな。

WBCの首脳陣がどうなるのか、その話題が出て決定した時「なんだファイターズ、一色かよ」「栗山さんで大丈夫かよ」の声がとにかく多いなと、ファイターズファンだからこそ敏感に感じていた。でも今となってはどうだろう。「ファイターズってすごいんだぜ」と声を大にして言いたい。

結局人は、未知の人・モノに対して、このSNSを通じて自由に発言をしやすい。良くも悪くもその伝達スピードは光の速さだし、上手く投稿すれば人からの同調が簡単に得られてしまう。その意見を、結果のみで示し、完璧にひっくり返した首脳陣は最高でしかない、格好いい大人だ。


WBCが終わりだいぶ時間が経った。やっぱりフィーバーは落ち着いてしまった。東京ドームのチケットも比較的楽に取れるようになった。

職場で野球の話ができた期間、私はいろいろなことを考えた。これまでどこか遠巻きに見られていた「女の趣味が野球、しかも1人観戦するなんて、なんか変わってる」の雰囲気が全くなかったWBC期間。とにかく嬉しくて幸せだった。

どんなに好き勝手、選手について話してもシラけない。むしろ野球のルールや選手について聞かれる。

自分の好きなことを、人が興味を持ってくれて、一緒に楽しむことができる。1人野球観戦は今でも大好き、なんなら今日東京ドーム行くし。でも誰かと共有する幸せも計り知れないと学んだ。

交流戦も今週で終わる。一年の半分が終わる。
私は今回のこの素敵な「侍達」から何を学び、これを何に生かしていくのか。 今は自分に期待がいっぱいで、ワクワクしている。

いつか「私は常に楽しいですよ」と言える日が来るまで。そして2026年の侍ジャパンにまた期待を込めて。


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