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音楽の話

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音楽大好きな私の音楽の思い出、曲の紹介、バンドやDTMなどの四方山話を脱線しながら語ります。また、みなさんの記事の中から、お気に入りの記事もマガジンに追加します。
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#ジャズ

Front Seat / 渡辺貞夫

Front Seat / 渡辺貞夫

 今日は、世界的に有名なサックス・プレーヤーである渡辺貞夫の1番のお気に入りアルバム、Front Seatをご紹介します。1989年リリースのフュージョン・アルバムです。後述する参加ミュージシャンがまた豪華。メンバーがすごいと個性のぶつかり合いがあって刺々しいこともありますが、このアルバムではナベサダらしい「和」の力によってうまく個性が溶け合っています。

 この「和」には2つの意味があります。1

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Dancing on the Water / Bob James

Dancing on the Water / Bob James

 Bob JamesといえばMr. New Yorkの別名も持つピアニスト。彼のフュージョンは一世を風靡しましたね。Touchdown、Angelaといえばご存知の方も多いでしょう。Lee Ritenour、Harvey Mason、Nathan Eastと結成したFourplayを想起する方も多いかもしれません。

 今日は彼のアルバムから、ピアノの魅力を堪能できるアルバムをご紹介しましょう。「

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Pianism / Michel Petrucciani 奇跡のピアニスト

Pianism / Michel Petrucciani 奇跡のピアニスト

 今日は奇跡のピアニストと称されるMichel Petrucciani(ミシェル・ペトルチアーニ)のアルバム、「Pianism」をご紹介します。

 Michel Petruccianiは、フランス出身のジャズ・ピアニストです。フランスでは、最高のジャズピアニストと評価されていました。36歳で急逝しましが、ショパンの墓のすぐ近くに埋葬されるほどに、人々から愛されていました。幼少の頃からクラシックピ

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As Time Goes By / Carol Sloane これは音楽、それとも映画の紹介?

As Time Goes By / Carol Sloane これは音楽、それとも映画の紹介?

 今日はこの曲を紹介しましょう。映画カサブランカのテーマとして使われたこの曲、あまりに有名ですね。僕は Carol Sloane の歌がいちばんのお気に入りです。誰が歌っても素晴らしい曲であることは変わらないのですが、Carol Sloaneのささやくような歌声だとそれがまた最高なんですよ。

Play it once, Sam. Play for old time’s sake
Play “As

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The Melody At Night, With You / Keith Jarrett

The Melody At Night, With You / Keith Jarrett

「今日はこれを聞いてみてください、キースなんですけど」。いつものバルヴェニーを飲んでいると、マスターがあるアルバムをかけ始めました。店に入ってくると決まって僕が好きなSarah VaughanやBill Evansをかけてくれるのにどうして?

 Keith Jarrettはあまり好きじゃないと知ってるはずなのにな・・それでもなぜか音楽から耳をはずせない。引き込まれていく。「このやさしい感じはなん

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In Concert, Zurich, October 28, 1979 / Chick Corea & Gary Burton  ビブラフォンの魅力

In Concert, Zurich, October 28, 1979 / Chick Corea & Gary Burton ビブラフォンの魅力

 かつてWashington D.C.の近くに住んでいたころ、GeorgetownにあるジャズクラブのBlues Alleyによく行ってました。McCoy Tyner、Elvin Jones、Wynton Marsalis、Eric Reedなどのライブをほんの数メートルのところで楽しむことができました。しかもテーブルチャージは高くても30ドル程度。日本では考えられないことですね。

 ある時、友

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People Time / Stan Getz with Kenny Barron

People Time / Stan Getz with Kenny Barron

「これいいですよ」。いつものようにウィスキーグラスを傾けていると、マスターが今日ご紹介するアルバム「People Time」を聴かせてくれました。このマスター、僕の酒の好みだけでなく、音楽の好みまでわかっています。それはもうくやしいぐらいで、マスターの演出する音の世界にすぐはまり込んでしまいます。

 死期が迫ると、人は最後のきらめきをみせるのでしょうか。それとも、ただ静かに色あせていくだけなので

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ジャズとの出会い

ジャズとの出会い

 中学〜高校にかけてロックやポップス、フュージョンを聴いてきた僕が、ジャズに初めて出会ったのは高校2年生のことだったと思います。FMラジオつけるとジャズの歴史みたいな特集をやっていました。その中で特に心を惹かれたのがWynton KellyのAutumn Leavesでした。悲しげな響き、左手のテンションの緊張感、そしてまるで途中で終わったようなエンディングの寂しさ。「この音楽は一体なんなんだろう

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