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バカバカしいのがクセになる!田舎の村で巻き起こるキョンシー騒動!「キョンシー~南箕輪村の反魂符~」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(655日目)

「キョンシー~南箕輪村の反魂符~」(2021)
夏目大一朗監督

◆あらすじ
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南箕輪村に住む桜ミユは父の転勤により東京に引っ越すことが決まった。親友のミドリと修は思い出作りに村のあちこちでビデオ撮影することに。そんなとき、村で若い女性が何者かに襲われる映像がネットに拡散され、村の霊安室では死体が何体も盗まれるという事件も起きる。ミユたちの前に突如現れる頭にお札の貼られた顔が真っ青な子供。「お父さんとはぐれた・・・」という。昔、皆で遊んだ秘密基地に一旦かくまうことに。名まえを「キョンキョン」と呼ぶことにした。一体この村で何が起きているのか・・・?村の思い出映像には、怪しい道士の恰好をした三人組がミユたちの行く先々で映っていた。ミユたちの運命は!?そして村の平和はどうなってしまうのか!?(inter-film.comより引用)
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“日本ホラー映画界の宝”夏目大一朗監督作品です。『田舎の村で巻き起こるキョンシー騒動』を夏目節炸裂のおバカなコメディテイストで描いており、言わずもがなですが最高でした!

夏目大一朗監督
好きな食べ物はブドウだそうです。(video.unext.jpより引用)

元々は劇場公開される予定でしたが、様々な事情が重なり公開は見送られ、配信とDVDリリースのみに留まりました。

こちら↑の島田秀平さんのYouTubeチャンネルにて、今作の撮影中に起きたアクシデントを夏目監督御本人の口からお話されており、出演者やスタッフの原因不明の怪我、大病、事故死など不吉な出来事が立て続けに起こり、主要キャストの不祥事が決め手となり劇場公開が見送られてしまいました。(その不祥事を起こした俳優の出演シーン自体はカットされていませんが、エンディングでのクレジット等はありませんでした)

それらのエピソードとはまったく関係ありませんが、今作はザ•ドリフターズの仲本工事さんの遺作でもあります。私も小さい頃からドリフの再放送などは何度も見てきたので亡くなられたのが本当に本当に残念でなりません。

優しい老人役の仲本工事さん(inter-film.comより引用)

作中では仲本工事さんの御人柄そのままの優しい老人役で出演されていらっしゃいます。可愛らしくその場でジャンプをしたり、「おじいちゃんはね、昔、体操の選手だったんだよ」という、ファンなら誰でもクスッとしてしまうセリフなどもあります。今作があるお陰でいつでも元気な仲本工事さんが見られるので、そういった意味でも今作の存在は非常に大きいです。

村の駐在で修の父親役のスギちゃんさん
(inter-film.comより引用)

その他にも、修の父親役でお笑い芸人のスギちゃんさん、町を訪れる配信者役で心霊界隈ではお馴染みのシークエンスはやともさんが出演されていたりと、誰が見ても楽しめるキャストが揃っております。

現在アマゾンプライムで絶賛配信中です。

『南箕輪村の反魂符』という副題がかっこいいですね。
(inter-film.comより引用)

『田舎の村で巻き起こるキョンシー騒動』

といういかにもB級っぽい題材も夏目監督の手にかかればこんなにもバカバカしい(もちろん良い意味で)コメディホラーになるんですから凄いですよね。この手の作品って監督の力量次第では下手したら相当つまらなくなる可能性もあると思います。

キョンシーや村人役のエキストラには南箕輪村の村民の方々が参加されていらっしゃいます。(inter-film.comより引用)

◇長野県南箕輪村に住むミユは父親の仕事の都合で東京に引っ越すことに。そこで、幼馴染のミドリと修と思い出づくりに村のあちこちでビデオ撮影し、映像に残そうとする。

という自然な導入から、何の前触れもなく片言のキョンシーハンター三人組(ナメタケ道士、珍本、寒本)が登場するわ、そいつらが「反魂符をよこせ」と意味不明なことを言いながらミユたちを追い回すわ、そこへたまたま居合わせた担任教師•丹野が三人組を素手で撃退するわで、開始数十分で脳がバグります笑

しかもこの丹野対キョンシーハンター三人組の殺陣シーンは無駄に(と言ったら失礼ですが)めちゃくちゃキレが良く、異常なまでにクオリティが高く、カメラワーク等も相まって非常に見応えがあります。

担任教師の丹野(演:水野勝さん)
爽やかで面倒見もよくて生徒たちからの信頼も厚いですが、どこか影があります。(inter-film.comより引用)

以降は「村で若い女性が何者かに襲われる映像がネットに拡散」、「遺体安置所から大量の遺体が行方不明になる」という2つの事件がキョンシー騒動へと発展していく中で、『反魂符とは何か』『この騒動の黒幕は?そしてその目的とは』などが明らかになります。

主人公ミユ役の竹内詩乃さん
すごく透明感があって素敵な方でした。
(inter-film.comより引用)
キョンシーの男の子•キョンキョンはとても可愛らしかったです。(inter-film.comより引用)

この“反魂符”というのが作中でかなり鍵となるんですけども、終盤はこの“反魂符”を巡って親子の醜い争いや恨み、母への思い、家族愛など各々の登場人物の悲喜こもごもが詰まっており、コメディホラー映画には似つかわしくないほどにめちゃくちゃ壮絶な素晴らしいクライマックスを迎えます。そして意味不明過ぎるキョンシーハンター三人組の目的もちゃんと明かされます。

ミユの親友•ミドリ役の小林星蘭さん
杏さん主演のドラマ「名前をなくした女神」(’11)にも出演されていました。このドラマも相当面白かったですよね。
(inter-film.comより引用)

ラストは青春映画っぽさもありつつ、少し切なさもあって良い終わり方でした。これは本当に映画館で見たかったですね。作り手や出演者の力量や熱量が伺える良作に仕上がっております。オススメです!

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