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藤子不二雄エッセイ

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藤子不二雄マニアの視点で、世の中を感じていくエッセイ集です。
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2021年1月の記事一覧

書けばかくほどアイディアは出てくる!年齢とアイディアの相関関係

書けばかくほどアイディアは出てくる!年齢とアイディアの相関関係

今回は1988年に初版刊行された「藤子・F・不二雄のまんがゼミナール」から、F先生の創作姿勢がわかる名言を拾い上げ、日常の仕事に役立てようという企画となります。

まず、今回見ていく「藤子・F・不二雄のまんがゼミナール」ですが、これは藤子F先生による、貴重なまんが制作の指南書で、具体的な技術や創作の考え方などがびっしりと詰まった読み応えのある一冊です。

漫画家を目指さなくとも、noteのような創

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藤子Fマニアが見た「罪の声」/リアルに嘘をつくということ

藤子Fマニアが見た「罪の声」/リアルに嘘をつくということ

最近のnoteでの藤子F研究の中で、F先生はストーリーを語る際に「リアルに嘘をつく」ことに注力していたことを記事にした。

代表例を挙げると、『ドラえもん』では、まるで魔法のような効果を発揮するひみつ道具も、「22世紀の科学力によって発明された道具」という設定を用意して説得力を持たせている。ハリーポッターのように杖を振れば、何でもできてしまう、というようなルール無用の体裁にしていない。魔法のような

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今後書いていきたいこと。執筆50本目にあたって。

今後書いていきたいこと。執筆50本目にあたって。

ひょんなことからnoteを知って、これまで頭の中に放りっぱなしだった、藤子不二雄ネタ(主に「ドラえもん」と「パーマン」)を書き出したら、いつしか止まらなくなった。本稿で、46日連続、トータル50本目の記事となる。

ネタとしては、最初から出し惜しみはせず、思い浮かんだ順で書き進めているが、あれもこれもとアイディアが溢れ出てきている。時間的制約があり、毎日しっかりとした文章を起こせないので、いつまで

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藤子Fマニアが見た「パラサイト 半地下の家族」

藤子Fマニアが見た「パラサイト 半地下の家族」

ベタで申し訳ないが、昨年見た映画では、やはりベストワンは「パラサイト 半地下の家族」であった。

もともとポン・ジュノ監督の大ファンであったこと、期待値を遥かに上回る面白さだったこと、後半に突如襲う事態の暗転とそこでくっきりと浮かび上がる格差問題という構成が秀逸だったこと、ラストまでブラックジョークを挟み込み、後味も何故だか悪くないというバランス感覚など、良い点を上げればキリがない。

今回はダラ

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藤子Fマニアが見た「新解釈・三国志」

藤子Fマニアが見た「新解釈・三国志」

★ 本文途中、多少のネタバレが出てきます。
★ ただし、ほとんどが個人的な三国志の思い出話となります。
★ F先生の視点で、映画を少しだけ論じてます。

中学生くらい、思春期に差し掛かって、ちょうど藤子不二雄マイブームが終わろうとしていた頃、特に前触れもなくハマったのが「三国志」だった(正確に言えば「三国志演義」)。

義で結ばれた劉備玄徳・関羽・張飛のデコボコトリオが、時に劣勢になりながらも、民

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