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[Real Sound寄稿記事]Base Ball Bear小出祐介の現在地+小出祐介を経由して好きになった10のコンテンツ

Real Soundに39回目の寄稿をしました。今回は6/6の「関ジャム」で初登場にてその解説巧者っぷりを遺憾なく発揮し、その他にも作詞家、評論家として、更に詩集のリリースやバンドとしての新曲リリースも予定されているBase Ball Bear小出祐介の現在地を解析したようなオタク記事となりました。

この記事を書きながら小出氏が薦めてたものってめちゃ多いなぁと改めて思う。なので今回、数えたらちょうど10個あってキリが良かったのでこの10年くらいかけて小出氏を介し好きになったコンテンツを一気にまとめてみた。


①古畑任三郎
2010年頃、ツイッター黎明期にずっと呟いていた記憶。小出さんの最も"溢れ出してしまう系"のコンテンツとして印象深い。2012年になって全シリーズの再放送に出くわして僕もコンプリート。元々、三谷幸喜は好きだったけどこれでブーストかかったなぁ。先日の古畑任三郎総選挙での結果も納得。僕も「再会」1位です。個人的な2位は「雲の中の死」(玉置浩二ゲスト回、笑っちゃダメだが笑える)、3位は「すべて閣下の仕業」(現・松本白鸚ゲスト回)。

②ももいろクローバーZ
ももクロのみならず、アイドルを聴くという習慣が生まれたのは全て小出さんの仕業である。確か、ももクロがグッズで兜を出してる、みたいなことをツイートしててそれで興味を持ったのだと思う。突飛なようでいて曲はしっかりしている、ということを知った上で聴き始めることができたし、小出さんの誘導がなければ少し誤解して出会っていたかも。それ以外にも乃木坂46の楽曲に関するツイートで一瞬だけハマりかけたり、Negiccoとかもそう。


③園子温監督作品
園子温作品という意味では2007年の「帰ってきた時効警察」に触れてはいたのだけど、2000年代後期からのキレキレだった時期に小出さんきっかけで本格的にハマる。「冷たい熱帯魚」を絶賛していたのが記憶に残り、大学に入ってから観たんだっけか。小出さんはお嫌いだというオフビートなコメディ邦画を中心に観ていたから、とんでもないものを観た感はあったけどもこれがあったから鑑賞作品の幅が大きく広がった。人の怖さを観たくなった。


④惡の華
押見修造による漫画。小出さん自身が、特に高校生編の主人公に自分を重ねていたりしてこの中では最もBase Ball Bearの音楽との呼応性が高い作品だと思う。ベボベの曲ってサウンド含めて初期は強い青春性が特色だったけど、皆で楽しむキラキラした日々ってわけじゃなく、僕と君だけで紡ぐ物語であったりするので、こういう闇と危うさが濃いボーイミーツガールは完全に解釈一致なんですよね。押見作品は他も大好き。「ぼくは麻里の中」は特に。


⑤花澤香菜の音楽
ベボベとのコラボ歴もある声優さん。アニメをあまり観てこなかった人生なので声優の音楽とかも全く興味を持っていなかったのだけど、ざーさんの1stアルバム『claire」を小出さんが絶賛していたことでツタヤに直行した。そこからオザケン以外の渋谷系サウンドとも邂逅したり、あらゆる分野でありがたかったガイド作でもある。声優としても、その後「シュタインズ・ゲート」とか「PSYCO-PASS」で思い出深いキャラクターの声として残ってる。


⑥リング/呪怨
小出さんが日替わりMCを務めていたネット番組史に残る伝説的カルト番組「真夜中のニャーゴ」(2015~2017年)での数々の特集企画によって、たくさんの未開拓分野を好きになったのだけどホラー映画というのはかなり大きかった。怖い、のみしかなかった印象をがらりと変えるその創意工夫と作品性の高さ。中でも古典作である「リング」と「呪怨」をしっかり味わえたのは嬉しかった。その祖である「邪眼霊」もアマプラにあるんで早く観ないと!


⑥白石晃士監督作品
「真夜中のニャーゴ」で紹介された中で、最もハイスピードでハマったコンテンツ。心霊ビデオのフォーマットを用いた一大エンタメ作品「コワすぎ!シリーズ」「ノロイ」、ホラー映画に少年漫画性が宿る「カルト」「貞子vs伽椰子」、並行世界と祈りが交差する「オカルト」「ある優しき殺人者の記憶」など、恐怖にプラスされた要素で魅せていく見ごたえある作品ばかり。秋から名古屋に住むんで、シネマスコーレで逢えること楽しみにしてます!


⑧新世紀エヴァンゲリオン
小出さんの三大"好きすぎて語りたくないもの"と言えば、エヴァ、ナンバーガール、乙葉というのは有名な話だけども結局は現時点で全てしっかり語っているし、エヴァに関しては「真夜中のニャーゴ」の何かしらの特集だったかで少しだけ触れてくれていた。なんせ「人類補完計画」についての説明が抜群に巧くて、それでそういう話なのか!と納得して一気にエヴァQまで観た。他者に「人類補完計画」を話す時には丸パクリして説明をしています。


⑨監督失格
「~ニャーゴ」ではエヴァの話とともに触れていた「ラブ&ポップ」だったり、90年代のアダルトビデオの話とかもあったのだけど、そこに付随していた記憶がある庵野秀明プロデュース、平野勝之監督によるドキュメンタリー映画。小出さんが紹介するドキュメント作品、沢山興味あるのだけれどもこれがちょっとすごすぎて他にタッチできていない。これが作品としてアリなのかナシなのか、とか自分でちゃんと考える意義みたいなものも知れた。



⑩MCU マーベルシネマティックユニバース
「真夜中のニャーゴ」内で、完遂されなかった特集企画の一つ(長すぎたのと臨時ニュースが入って中断された)。5年ほど興味はありながらも他のコンテンツで忙しかったのですが、昨年のステイホーム期間でもうここしかねえということで劇場映画全作品を完走。ヒーローを通して時代とか信条をしなやかに描いていく、エンターテイメント性とメッセージ性の両輪駆動が素晴らしい。遂に「ブラック・ウィドウ」から劇場で堪能できるんで興奮してる。


もちろん小出さんがレコメンドしてたものが全部刺さってることはなくて中には全く好きでないものある(「SING」とか)ので、小出さんのルーツや嗜好を全てを理解しよう!なんて思いはさらさらないのだけど、それでもこの多岐にわたるレコメンドが僕のその後の好みに与えた影響ってデカいなぁと思うわけです。今後も、カルチャーの情報源として信用してます。


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