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欧州台所日記:ベルリンで食べたもの
先日、約十年ぶりにヨーロッパ四か国を一ヶ月くらいかけて滞在した。最初はベルリン。
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二十代後半でアトピーと小麦アレルギーになり食養生を始めたわたしは毎日七分付き米と味噌汁を食べ、おかずは調理も味つけもシンプルな野菜が中心という質素な食生活。というわけで、行く先々でその国でしか食べられない魅力的な郷土料理を楽しむことがちょっとむずかしいので、旅行のお決まりといえばこれ。
・キッチン付きの宿に泊まる
・現地のスーパー通い&自炊生活
十年ぶりに訪れる欧州。ネット時代でさまざまな情報は事前収集できるけれど、実際に行ってみるとどうだろう。ちゃんと食べていけるかな。という疑問をなかば胸に抱えたまま、まずは旅支度。大きめのスーツケース、ほぼ片面が食材!持参するのは一ヶ月分のこちら。
・七分つき米
・携帯用ミニ炊飯器(父に借りたもの)
・味噌
・グルテンフリー醤油
・自然塩
・味噌汁用の乾燥ワカメ
・精進だしパック
・番茶
これさえあればなんとか、の基本中の基本の調味料などを。最初の滞在先ベルリン&最後の滞在先ロンドン以外は行先を決めずに行ったので、もしふだんの食生活スタイルがとりにくい場所に行ったとしても米と味噌さえあればどうにかなるようにと、この二つはしっかり準備(ずっしり重たい)。番茶は、慣れない土地で疲れた内臓たちをほっと労わってやれるように。調味料は、いつもの塩と醤油があればなんとかなる。エクストラバージンオイルならばどこにでも売っているはずだということで、そちらは現地調達で。というわけで、準備万端で旅立ち!
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その前に、機内食のこと。初めてのフィンエアーでした。事前にネット予約が必要だけれど、グルテンフリー対応の機内食があった。やったあ。前に旅したときは別の航空会社だけれどそんなオプションなかった。
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ヘルシンキで乗り換え。お値段は高すぎたけど、空港の売店でも菜食弁当が売っていたのでいただいた。日本にももっとこういうオプションが増えますように。
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さて、いよいよベルリン到着。
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ベルリンはヴィーガンにやさしい街とは聞いていたけど、そこら中にBioスーパー(有機野菜や菜食製品を売っている日本の自然食品店のようなスーパー)がある、ある!わたしが主に通ったのはチェーン展開している"BIO COMPANY"
食品の他にも天然由来の日用品、自然派化粧品なども置いていて充実度高い。ここのヴィーガンのソーセージ、チーズ、マーガリン、そしてヴィーガン スイーツの種類の豊富さに感動。東京でも有機野菜、無農薬野菜はそこまで苦労しなくても買えるけど、安心して食べられるヴィーガン加工品ってまだなかなかない。なかでもわたしが大好きだったのが、このヴィーガンバーグ。
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成分表をみると、小麦は使っているよう。他の材料をグーグル翻訳すると、大豆、醤油、酵母エキス、玉ねぎ、米粉、イナゴマメ粉、ひまわり?って出てきた。
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味付けがとても美味しく、食感もほんとうにお肉みたいで噛みごたえがある。まさに商品名のとおり大活躍の「スーパーヒーロー」バーグ。この日は、オーガニックコーンチップスとアボカドディップも一緒に。
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ドイツならではのずっしり重たいオーガニックライ麦パンに、ヴィーガンハムやマーガリンをのせて食べるのもおいしかったなあ。東京にもこういうの売って欲しいなあ。
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豆腐でできた、ヴィーガンソーセージ。ほんとうに肉感があってソーセージみたい。お味噌汁はマグカップで。黒いほうは番茶。落ちつく。
このヴィーガンスープも、素朴なやさしい味で美味しかった。色んな味がある。鍋でコトコト温めていただいた。
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野菜とキヌアと和えた四角いかたまりは、ヴィーガントーフ。豆腐はそもそも植物性だけれど、日本食で知らない人もいるからなのか"Vegan Tofu"という表記。ちょっと薫製されたような風味が美味しかった。
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食生活の面でいったら、ベルリン、最高。きほん菜食で小麦アレルギーでも、心躍らせながら暮らせる。そしてやはり実感したこと。いつも使っているお味噌と、旅行用に使う精進出汁パックのだしで作るお味噌汁(家では昆布と椎茸で出汁をとる)は、やっぱりなくてはならない。わたしにとって、環境が変わってびっくりしている体にいつものペースを教えてあげられる大切な食べ物たちなんだと思う。
旅行用ミニ炊飯器もがんばってくれた。使い方をマスターできていなくて、毎回コゲができちゃうんだけれど。15分くらいで炊けるのは良いところ。改めて【お米+お味噌汁】がわたしの健康の支柱なんだなあと思った。
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ベルリンでの外食についても書きました。
お読みいただきありがとうございました。 日記やエッセイの内容をまとめて書籍化する予定です。 サポートいただいた金額はそのための費用にさせていただきます。