欧州台所日記:シチリアで食べたもの
十年ぶりの欧州滞在。旅の後半戦。ベルリンからパリへ飛んだあと、次の滞在先はスペインと迷ってシチリアに決定。青空と太陽が似合う、シチリア島はタオルミーナへ到着。
ここでの自炊についてたっぷりと記していきたいところだけれど、シチリア滞在五日のうち、熱を出してさいごの丸二日は寝込んでしまった。五月のシチリアは寒暖差が激しく、昼間は袖まくりしたくなるほど暑いのに、夜は強烈な風が吹き抜けて真冬みたいにめちゃくちゃ寒い。寒々しいパリで髪の毛を乾かさずにうたた寝したしまったことが原因で見事に風邪をひいちゃった。
なので、前半のようすだけでも。借りたのは、シチリアでは典型的な一般のお家。キッチン用品も充実。壁紙も可愛い。シチリアはどこをみても底抜けに明るくて元気になる。
残念ながらタオルミーナには、ベルリンやパリにあったようなBioスーパーはなく。一般的なスーパーマーケットで、新鮮そうな野菜を手に入れた。ちなみにパートナーはお肉も卵も魚介もふつうに食べるので、そちらも購入。
ズッキーニやパプリカは欧州ではよく育つのかな?ベルリン、パリ同様、食べ応えがあるメインの野菜おかずになってくれた。この日は特大マッシュルームも。じゅわじゅわ〜
広いバルコニーのあるお家。昼間はこれでもかというくらい日光浴。肉厚ジューシーなズッキーニ、マッシュルーム、とても美味しい。相変わらず、日本から持って行ったお米とお味噌汁もおいしい。
そうそう、お米を炊くために日本から持参した携帯用ミニ炊飯器がなんとここタオルミーナで壊れてしまった。電源を入れてもうんともすんとも言わなくなり...なぜかは不明。仕方ないので、鍋で炊く形へチェンジ。海外出張ばかりだった父譲りの携帯用ミニ炊飯器、15分そこらで炊きあがったのでとても便利だったんだけどなあ。
シチリアは観光地だし、そもそもイタリアがチーズとか乳製品の国だし、ベルリンやパリに比べてヴィーガンという選択肢はそんなにメジャーじゃないのかなあと少しばかり落ち込んでいると、あった!ビーガングリーンスムージー。
タオルミーナの街を見下ろす小高い丘を登ったところに小さな屋台があって、そこで。飲みごたえたっぷり。豊かな野菜たちのフレッシュさが体をうるおしてくれた。
そのほかにみつけた自然食品といえそうなものといえば、このお店で飲んだレモネードかなあ。
ミントとジンジャーがたっぷり効いていて、甘くなく、おいしかった。
このあとタオルミーナからシラク―サへ移動したんだけれど、そこで熱を出し寝込んでしまった。なので写真はない…あ、移動中のお弁当の写真だけあった。いんげんを入れた卵焼きとソーセージはパートナーのために。わたしはトマト味の野菜炒め。この時も体調悪化の予兆でふらふらだった。
シラク―サでも調べた感じではヴィーガン料理店やBio系スーパーはなかったけれど、ふつうのコンビニみたいな小さい商店に豆乳ムースのようなオーガニックスイーツ商品が置いてあり、それを買ってきてもらって三、四個食べた。火照った体を冷ましてくれた。ありがたかったなあ。
お読みいただきありがとうございました。 日記やエッセイの内容をまとめて書籍化する予定です。 サポートいただいた金額はそのための費用にさせていただきます。