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"教育系" note まとめ

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"教育系" noteのまとめです。
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#学校

【新学期】社会系授業で使えるかもしれないWebサービス50選

GISを利用したインタラクティブ・マップやウェブ上のアーカイブ、生徒が自ら使えるツールなど、オンライン上で公開されている社会系授業で使えるかもしれないWebサービスをランダムに50個集めました。 「ネタ」としての提示は "打ち上げ花火"的 なものとなりがちですが、計画とアイディア次第で地理総合、地理探究だけでなく、歴史総合、世界史探究、日本史探究、公民科においても効果的に使えるものもありそうです。 *** 1. 文化財総覧WebGIS:身近な場所の文化財の場所を見せたい

先生という仕事

今でも一番記憶に残る担任の先生は小1・2のころのH先生。彼女がクラス全員を横に整列させてビンタされた日のことが忘れられない。理由は覚えていない。全員をビンタした後、H先生は「あなたたちは1回ずつビンタされただけだけど、私はあなたたちの人数分叩かれた」と言って涙を流していた。僕は頬も心も痛かったし叩かれたことに納得もしていなかった。全員ビンタなんて今だったら絶対あり得ない話だけど、そうじゃなかったあの当時(1980年代前半)の時代感覚を忘れたくない。 彼女がダメな先生だったとは

【書評】現代アメリカ貧困地域の市民性教育改革

どんな内容の本?これまでの日本での市民性教育研究では「どんな社会科の授業を行えばよい市民を育成できるか」といった研究が比較的多くなされてきました。 しかも、そこで提案される授業は、学力の高い層に向けた授業が多くありました。 この本は、「社会科の授業に限らず、教室内外での様々な教育活動や生活経験も含めて、子どもの市民性はどのように形成されているか・どのように形成されるべきか」、「特に社会経済的に低い階層にいる子どもの市民性はどのように形成されているか・どのように形成されるべ

"フィンランド教育は失敗だった"、とフィンランド政府が公式に認めました

これまでも「なぜ低学力のフィンランドが1位になったのか?」や「まだまだ続くフィンランドの学校教育崩壊」「教育大国フィンランドで若者の学校襲撃が止まらない」等々のブログ記事で、フィンランドの子供達の学力の低さ、うまくいっていない教育の現実などについて書いてきましたが、ここ数年、フィンランド国内でも自国の教育に関して肯定的な報道はほぼ消滅し、否定的なレポートや記事ばかりになっています。 そしてとうとうフィンランド教育文化省が、過去20年の学校教育を否定するレポートを発表しました。

文科省による生成 AI の学校での活用についてのガイドラインまとめ (前編)

令和 5 年 7 月 4 日、文部科学省から『 初等中等教育段階における生成 AI の利用に関する暫定的なガイドライン(以下、生成 AI ガイドライン)』が教育委員会をはじめとする教育機関等に通知されました! このガイドラインでは、ChatGPT に代表される生成 AI(人工知能が自動的に文書を生成する技術)の利用に関する教育現場での使用に焦点を当てています。 急速に進歩するこの技術が社会全体に広まりつつある一方で、児童生徒が生成 AI による回答を鵜呑みにしてしまったり

ウィトゲンシュタイン(言語ゲーム)

20世紀最大の哲学者、ウィトゲンシュタイン  今回はウィトゲンシュタイン(1889〜1951)です。ウィトゲンシュタインはオーストリアの哲学者で、ケンブリッジ大学の教授になりイギリス国籍を取得しました。ドイツの有名な哲学者ハイデガーと並んで「20世紀最大の哲学者」とも呼ばれています。 前期ウィトゲンシュタインの「写像理論」  ウィトゲンシュタインの哲学は前期と後期に分かれています。前期には、二冊ある著作の一つである『論理哲学論考』において「語りえないものについては、沈

仕事とストレスを溜めない、朝のルーティン

僕は物覚えが悪い  「仕事を溜めない」ということは、働き方改革の話が出ると、割と多くの人が言っていることかなと思います。そういうことは大体「真理」であって間違いがありません。だから、こうやって僕も伝えているわけです。でも、具体的にどうやったらいいのか、という点についてはそれぞれの先生で若干の差異があるのかもしれません。そういう差異を集めていって、コレクションしていくというのは大切なことです。  さて、突然ですが、僕はかなり能力が低いなと感じています。特に「物覚えが悪い」

「文学教育」の領域はどこからどこまで?

 これが発端だったわけだけど、やっぱり『高瀬舟』で安楽死を論ずるのはかなりやばい営みだと思う。 『高瀬舟』の愉しみ方  『高瀬舟』の物語を十二分に楽しむためには、間違いなく羽田庄兵衛と同じ立ち位置に立つことが条件になる。  喜助の「足るを知る」という言葉に意表を突かれ、ついには喜助に聖性を見出していく。ついには、弟殺しの内情を告白する喜助に対して同情し、同心の身でありながら「殺したのは罪に相違ない。しかしそれが苦から救ふためであつたと思ふと、そこに疑が生じて、どうしても解

フィンランドの学校教育で驚いたことベスト24

フィンランドで学校の先生をしている徳留宏紀さん(Nordic Educations)の『フィンランドの小中学校から学ぶ 幸せな子どもたちの時間』という研修に参加しました。情報満載で、とても興味深い内容でした。話を聞いて、私がビックリしたポイントを1~24位で一覧にしてみました。 ※画像は、生成AIにて作った、私の中のフィンランドの教室(グループワーク、フィットネスジム、リラックスなど)のイメージです。 ㅤ 下記の文章の前提 下記の文章は、あくまでも私の認知機能(話を聴き

『ルポ 誰が国語力を殺すのか』を読みました(続「熱血! 古典教育・国語教育」)

 今日紹介したいのは、石井光夫氏の『ルポ 誰が国語力を殺すのか』(2022年7月、文芸春秋)です。  以前、新聞の書評を読んで興味を持ち、地元の図書館で予約をして読もう(最近、終活を見据えて、本はできる限り図書館を利用して読むようにしています。NO MORE 積読(つんどく)です!)とネットで登録をしたところ、100人以上の予約がありました。去年予約して、思ったよりも早く順番が回ってきました。それだけ、「国語力」に関心を持っている方が内容に引き込まれて一気に読めるような本な

教職の魅力とは何か考えてみませんか?『教職の愉しみ方 授業の愉しみ方』 まえがき

堀裕嗣先生と共著を書かせていただきました。 現場の教師にしか伝えられない教職の魅力、授業の魅力があります。 これから先生になる学生さんや教職に就いたばかりの若い先生には、その愉しみをぜひお読みいただければと思います。 教職に就いて久しい先生もぜひご一読いただき、改めて教職の愉しみとは何か、授業の愉しみとは何かを考える一助としていただければと思います。 宇野弘恵のまえがき    Twitterで「#教師のバトン」と検索をかければ、教員の働き方に関する膨大な意見や訴えや愚痴

「なぜ、何を、どのように」 質問の角度を変えてみよう

組織における対話とか多様性が重要っていたるところで言われていますよね。でも、なぜそれが大事なのでしょうか。 今回も「学習」という視点から対話・多様性の重要性について探っていきます! グループ・シンクという罠!私のnoteでも以前取り上げましたが、同質の集団でいると考え方が似てきます。 なぜ似てくるのかというのは、脳科学的に言えば脳波が同調して云々となるし、文化人類学的に言えば同一の思考様体を持ち云々というでしょう。 運動会とか文化祭を思い出して下さい。 何かイベント

六割主義

私は仕事には常に60%の力で臨んでいます。100%の力なんて絶対に発揮しません。私は60%で充分だと思っています。 こう言うと不遜に聞こえるでしょうか。 では皆さんは、100%の力を発揮していますか? 気を抜く時間は一切ありませんか? 同僚と冗談を言い合う時間とか、疲れてボーッとする時間とか、一切なく働き続けているのでしょうか。 そもそも、そんなこと可能なのでしょうか。 もう一度言います。私は60%の力で仕事に臨んでいます。60%で充分だと思っています。 比喩的に言

教育と洗脳はどう違うか?

最初に2点。①そもそも、教育にしても洗脳にしても、人間が名付けた分類に過ぎないので、明確に「こう違う」という答えはありません。 ②よって、この問いの答えは決して1つではありません。あくまでも持論、私の感想であって、論理矛盾なり例外なりあるかもしれません。 Twitterの投稿。どんな意見があるのか気になったのと、自分があとでこれについてまとめようと忘れないためのメモとして、試しにツイートしました。すると、たくさんの興味深い考えを聞くことができました。リプライや引用RTをご覧