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夏の甲子園出場チームの「悲劇」が解消!本大会の出場メンバー数が2人増え20人に。これまでは地方大会から2人削減していた

夏の甲子園出場校に朗報だ。これまでは地方大会で出場メンバーが20人だったにも関わらず、甲子園メンバーが18人に決められていたため、2人減らす必要があった。地方大会を一緒に戦ってきたメンバーを2人減らす「悲劇」があったが、解消されることになったのだ。

甲子園出場を決めた瞬間。各地方大会決勝で、選手たちの歓喜の輪が広がるのは、最高の見どころである。あの瞬間が新聞の地方版などで大々的に写真になって紹介される。

しかし出場校には、その後、「悲劇」が待っていた。甲子園で戦うメンバーは18人のため、地方大会の20人から泣く泣く2人をベンチ外にしなくてはいけない。

夏は49の地方大会が行われるが、46大会で出場メンバーは20人。北北海道、南北海道、鳥取は18人。46大会を制したチームは、時間のない中で、甲子園で戦うメンバーを2人減らさなければいけなかった。

選手になんの落ち度がなくても、地方大会をいっしょに戦ったメンバーのうち2人がスタンド応援に回されるのは「悲劇」としか言いようがなかった。これが解消されるのは朗報といえるだろう。

投手には1週間で500球という球数制限がある。この制度が導入されたのは2020年。メンバー枠が増えれば、多くの投手を入れることが可能だ。

夏の甲子園では優勝するまでに5~6試合を戦う必要がある。エースが全試合投げる時代ではなくなった。より多くの投手を起用して勝ち上がる必要がある。そのために、地方大会と同じ20人のメンバーで戦えるのは、選手だけでなく、指揮する監督にとってもありがたい話だろう。

「(減らす)2人を選ぶのがつらい」「(地方大会の)優勝メンバーで戦いたい」など、甲子園出場校の監督や部長の声が以前からあったそうだ。

昨夏の甲子園優勝校、仙台育英は2回戦でベンチ入り選手20人全員が出場した。一昨年の優勝校、智弁和歌山も甲子園で18人全員がプレーしたのだ。「全員野球」という言葉をお題目でなく、本当に実践して頂点に駆け上がったのだ。

夏の甲子園の登録メンバーはこれまで14人から始まり、1978年に現在の49代表制になって15人に増員。その後、1994年に16人、2003年に18人と増えてきた歴史がある。

夏の暑さが年々厳しくなっていることも考えると、今夏からの20人に増員されることは、理にかなっているのだ。

好不調、けがの理由でメンバーの入れ替えはあるだろう。しかし、最初から「18人の枠」のために、泣く泣く2人を減らす必要はなくなった。

夢の甲子園出場を決めたチームに「悲劇」は不要だ。地方大会で精いっぱい戦って、夢の聖地に立ってほしい。

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