歴史も高校野球も「戦国時代」が面白い!新潟県の春季県大会。甲子園出場未経験同士の決戦は帝京長岡が制して初優勝。準決勝では「下剋上」も
歴史も高校野球も「戦国時代」が好きだ。一強でなく、どこが勝つか分からない。それぞれがしのぎを削る展開こそ楽しめる。新潟の高校野球春季県大会は「戦国時代」にふさわしい結末となった。決勝は甲子園出場経験のないチーム同士の一戦に。帝京長岡が12-7で加茂暁星に逆転勝ちで初優勝を飾った。夏が楽しみになってきた。
今年のNHK大河ドラマは「どうする家康」。主人公の徳川家康役を松本潤さんが好演している。前回は「甲斐の虎」武田信玄との戦を控えて、家康が悩み続ける内容だった。
「甲斐の虎」武田信玄と言えば、好敵手だったのが「越後の龍」こと上杉謙信。その謙信が治めた国が、今の新潟県だ。
その新潟県の高校野球も「戦国時代」に突入しようとしている。春夏通じて甲子園未出場校同士が決勝を戦う展開になった。
12日に行われた決勝戦。帝京長岡が加茂暁星を終盤に逆転し、12-7で春の県大会初優勝を成し遂げた。帝京長岡は元日本ハム投手で甲子園に3度出場した芝草宇宙さんが監督を務めている。2020年に指揮官となって初めて県大会を制した。
新潟の高校野球というと、日本文理の活躍が目覚ましい。2009年の夏の甲子園決勝で、九回2死に追い込まれてからの驚異的な粘りは、負けたとはいえ、高校野球ファンの記憶に今も刻まれているだろう。
夏の新潟大会では過去10年(うち選手権中止が1度)で、日本文理が6回、そして伝統校の中越が3回制している。「2強時代」が続く新潟。今回の春季県大会準決勝では「下剋上」が起きた。
第1試合では、昨夏の甲子園出場の日本文理を、加茂暁星が5-3で逆転勝ち。第2試合では夏の甲子園11度を誇る中越を、帝京長岡が9-0で8回コールド勝ちした。
いずれも甲子園未出場校が甲子園の常連を下す「下剋上」となった。まさに新潟の高校野球に「戦国時代」の到来を告げたと言えるだろう。
今回の決勝を戦った帝京長岡、加茂暁星に加え、4強の日本文理、中越が夏の新潟大会の主役となるだろう。さらに2010年夏の甲子園で8強入りした新潟明訓、上越地方の強豪・関根学園も虎視眈々と王座を狙う。
「戦国時代」を迎えた新潟の高校野球。今夏を制し、聖地甲子園へ上洛するのは、どのチームか。新潟大会に注目だ。
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