見出し画像

つなぐオリックスか。本塁打のヤクルトか。京セラドームで優位なのは?日本シリーズ第3~5戦の開催地

日本シリーズは25日から、開催球場を京セラドーム大阪に移して再開される。2戦までの結果を見ると、パリーグ王者とセリーグ覇者とでは、得点パターンが対照的だった。つなぐオリックスか、本塁打のヤクルトか。球場が変わって、どちらに優位となるのだろうか。

2戦まで行われた神宮球場は両翼97.5m。中堅まで120m、左中間・右中間まで112.3mだ。フェンスの高さは3.3m。

一方の京セラドームは、両翼100m、中堅まで122m、左中間・右中間まで116mだ。フェンスの高さも4.2mあり、神宮に比べると、一回り大きい印象だ。

今回の日本シリーズを第2戦まで見る限り、ホームのヤクルトが神宮の特性をうまく生かしていた。第1戦で塩見泰隆選手が三回に勝ち越しのソロ、四回にはオスナ選手がリードを広げるソロを放った。さらに主砲の村上宗隆選手も八回にソロを放った。第2戦では、九回に内山壮真選手が九回に値千金の同点スリーランを放っている。

一方のオリックスはホームラン数ゼロ。打線がつないで、つないで得点を積み重ねている。神宮での2試合で、1勝もできなかったのは痛いが、ホームに戻って、態勢を立て直すだろう。

一回り大きい京セラドームに場所を移して、優位なのはオリックスかもしれない。もちろん、ホーム球場という利点はある。しかし、それ以上に、パリーグ王者にしてみれば、普段通りのつなぐ野球を続ければいいのだ。

1、2戦で1勝もできなかったオリックスは、5戦までのホーム球場で日本一となる可能性はなくなった。しかし、つなぐ野球で重圧をかけ続ければ、ホームに戻って勢いを取り戻すことはできそうだ。

ヤクルトにとっては、一発を狙おうとスイングに力みが増せば、そこに隙が生じる恐れもある。第2戦の内山選手の劇的な3ランは神宮のレフトスタンド最前列だった。京セラドームだったら、フェンス直撃でスタンドに入らなかった可能性もあった。

第1戦の初回に2点を先制した際には、塩見選手がヒットに盗塁を絡めて得点圏に進み、村上選手は歩かされたものの、オスナ選手のタイムリー二塁打で2点を奪った。機動力を生かしてチャンスを拡大する作戦を、京セラドームでも使いたいところだ。

球場が変わることで、得点パターンの異なる両チームに、どんな影響が出るのだろうか。球場という視点から頂上決戦を見るのも、面白いかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?