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仲間を信じて、つなぐ。つなぐ。その先にあった大逆転劇。楽天が八回、九回に5得点で逆転サヨナラ。チーム一丸。四球でチャンス広げる

仲間を信じて、つなぐ。また、つなぐ。その先に大逆転勝利があった。楽天が終盤に驚異の粘りで八、九回に計5得点。四球で着実に走者をためて、チャンスを拡大した。それが最後の最後で逆転サヨナラ劇となった。「仲間を信じる」。チーム一丸となってつかんだ勝利。楽天は交流戦10勝一番乗りだ。

11日にホームの仙台で行われた交流戦の巨人戦。前半は完全な巨人ペースだった。二回に2者連続ホームラン、四回には3ラン。ホームラン攻勢。巨人の6得点はすべてホームランによるものだった。

楽天は三回に2点を返すが、直後に失点するなど波に乗れない。試合がどんどん進んでいく。

2-6で迎えた八回裏。打率パリーグ最下位と苦しむ浅村栄斗選手に一発が出た。レフトスタンドへの2ランだ。

さらに代打の茂木栄五郎選手を筆頭に四球で3人が出塁。満塁のチャンスを作った。後続が打ち取られて追加点はならなかったが、チームが一つになったように思えた。「つないでいこう」

その思いは4-6と2点を追う九回に結実する。この回先頭の鈴木大地選手がレフトへのヒットを放った。1死後に浅村選手が四球で出塁。前の打席でホームランを放っている。本来ならば、ここでも打ちたいところ。その思いを封印して四球を選んだ。

さらに渡辺佳明選手もフルカウントになってからの7球目。これも四球で出塁。満塁のチャンスだ。代打阿部寿樹選手はストレートの四球。押し出しで1点を返した。

つなぐ気持ちでチーム一丸。2死となった後、1番の小郷裕哉選手に打席が回った。カウント2-2からの5球目。150キロの真ん中ストレートを振り抜いた。

打球は右中間を深々と破る。2者が生還し、7-6と逆転サヨナラ勝利だ。殊勲打を放った小郷選手の周りで、楽天の歓喜の輪が広がった。

会心の当たりを放った小郷選手が褒めたたえられるのは当然だ。そして仲間を信じて、しっかり四球を選んだ選手たちも同じぐらいに勝利に貢献した。「チームのために、仲間のために」チャンスメークに徹した選手たちの思いが勝利につながったのだ。

巨人とのカード初戦での粘り勝ち。このような勝ち方は次戦以降にも生きてくる。

これで楽天は交流戦10勝一番乗り。パリーグ4位だが、上位のロッテ、日本ハムが負け越している中で、徐々に差を詰めている。

チームのために、何ができるのか。仲間を信じてつなぐこと。この意識が徹底しているチームは強い。

球団発足20年目。直近は2年連続4位でBクラスに終わっている。まずは交流戦を制して勢いに乗ること。そのためにも「つなぐ野球」をこれからも大事にしたい。

鷲が上空へ、高々と羽ばたいている。

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