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18世紀に作られた楽器のメンテナンス協力のお話
18世紀のロンドンでJ.J.Schuchartのファゴットの修復調整を、近年よく共演しているファゴット奏者の二口晴一さんが行っておられ、修復過程での音出しの協力をしています。
最初の協力では、現代に作られたジョイント部から、修復中のオリジナルジョイント部に付け替えた途端、日本語英語のような響きだった音が、イギリス人が話す英語のような音に変わるのを耳にして驚きました。レプリカでの音に近付けようと試み
クラヴサンで描かれる『異国趣味』
本記事は2023年3月3日に宝塚ベガ・ホールで開催の「宝塚ベガ・ホール いにしえのひびきにのせてチェンバロコンサート "チェンバロで描かれた『異国』」公演、および2023年5月28日に大阪 Salon deぷりんしぱるで開催の「中之島楽友協会サロンコンサート 中田聖子チェンバロコンサート「チェンバロの時間『クラヴサンで描かれた劇場音楽〜ラモーとロワイエ〜」公演、この二公演に寄せて書いたプログラムノ
もっとみる「遠景のバロック」 (Program Note)
☆2021年9月19日に大阪 Salon de ぷりんしぱる で開催の「遠景のバロック」公演のプログラムノートとして作成した文章です。
-- Program --
ゲオルク・フリードリッヒ・ヘンデル Georg Friederich Händel (1685-1759) :
・シバの女王の入城 (オラトリオ「ソロモン」HWV.67 第3幕 シンフォニア)
The Arrival of t
チェンバリスト中田聖子のメールマガジン Vol.1
チェンバリスト中田聖子のメールマガジン Vol.1 [2020.10.7号]
「メルマガ配信開始!! 」(創刊号なので全テーマ掲載します)
☆本記事は、バックナンバー(応援版)としてNoteにて配信いたします。メルマガそのものは無料なのですが、応援版バックナンバーとして、全文をご覧いただくには有料としております。
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<目次>
1. 「中田聖子からの小さなお手紙」
2. Talking a
ジャン=バティスト=アントワーヌ・フォルクレの「クラヴサン曲集 5つの組曲」
本稿は2020年1月26日に神戸LA FLUTE ENCHANTEEにて開催した中田聖子チェンバロリサイタル「ジャン=バティスト=アントワーヌ・フォルクレ『クラヴサン曲集 5つの組曲』」のためのプログラムノートである。
・プログラム
ジャン=バティスト=アントワーヌ ・フォルクレ (1699-1782)
「クラヴサン曲集 5つの組曲」
Jean-Baptiste-Antoine Forqu
イタリアの輝きと歪み
本稿は2020年9月26日にSalon de ぷりんしぱるで開催の中田聖子チェンバロコンサート「チェンバロの時間 --イタリアの輝きと歪み--」公演のプログラムノートとして作成したものである。この公演では17世紀イタリアの音楽を中心に組んだプログラムをAaron Mean tone(1523)の音律解釈を用いて演奏した。
「チェンバロの時間 —イタリアの輝きと歪み—」
<プログラム>
・ヨハン
フランソワ・クープランの楽譜に想う
19(東京 茗荷谷ラリール)、7/22(神戸 六甲アイランド,ラ フルート アンシャンテ)で、ヴィオル奏者の品川 聖さんとフランソワ・クープランのプログラムでの公演を行うので、フランソワの楽譜を精読している。
当時の人たちが見ていた出版譜を見ると、私個人としては彼の楽譜は一層「考え抜かれた楽譜」のように見えてくる。「考え抜かれた」という言葉を用いるのは正しくはないとも思うのだけれども、彼の音楽の世
Noteを使い始める
Noteを使い始めた訳を記しておこうかなと思います。
チェンバロのソロコンサート、あるいは、アンサンブルにおいて主要メンバーとして演奏するコンサートのプログラムノート(曲目解説)を書くことが多いのですが、ご来場いただけなかった公演のプログラムノートを読ませてほしい、という問い合わせがよく入ります。
自分が出演するコンサートの常連のお客様のことは、一言でもご挨拶を終演後に交わすことが出来た際には、
G.フレスコバルディの流れはL.van ベートーヴェンへ
本原稿は2007年の2月24日に記した音楽考コラムである。
ある日、町中のとあるビルの中を歩いていると...とても懐かしい曲が流れて来た。 L.van ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven ca.1770-1827)の「ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 op.73」(1809)...『皇帝』である。子供の頃とても大好きな曲で、練習に励んでいた記憶がある。この曲をオーケストラと弾
チェンバロの時間 2018.1.27
本原稿は2018年1月27日に大阪のアンリュウリコーダーギャラリータケヤマホールにて開催された中田聖子チェンバロリサイタル「チェンバロの時間」公演のプログラムノートとして記したものである。
Program
フランソワ・クープラン : プレリュード 第2番(「クラヴサン奏法」より )
Cembalo & Cembalo 異端の音楽 - Vida Bona - (Program Note)
本原稿は2018年3月5日に大阪 島之内教会にて開催した中田聖子チェンバロリサイタルVol.15 スペシャルコンサート「Cembalo & Cembalo 異端の音楽」公演のプログラムノートを元に再編集したものである。
「Cembalo & Cembalo 異端の音楽 -- Vida Bona-- 」