Noteを使い始める
Noteを使い始めた訳を記しておこうかなと思います。
チェンバロのソロコンサート、あるいは、アンサンブルにおいて主要メンバーとして演奏するコンサートのプログラムノート(曲目解説)を書くことが多いのですが、ご来場いただけなかった公演のプログラムノートを読ませてほしい、という問い合わせがよく入ります。
自分が出演するコンサートの常連のお客様のことは、一言でもご挨拶を終演後に交わすことが出来た際には、奏者側もお顔やお名前を覚えているケースが多いので、サイトやSNS経由で「行けなかったけれども、プログラムノートをいつも楽しみにしているので、読ませていただきたい」といった常連さんのお問い合わせには、私はpdfをお渡しするなどの対応してきました(全ての奏者がそれをする訳ではないし、主催者の意向によっては出来ない場合もあるので、あしからず)。そして、多数の問い合わせがある公演については、それを自分のサイトで公開したこともあります。しかし、常連さんへのサービスのつもりで公開したものの(公開しておけば問い合わせしていただかなくてもご覧いただけるので)、これでいいのかな?という疑問をずっと感じていましたので、公開へのモティヴェーションは高くはなりませんでした。疑問の根底にあるものをお話ししますと、何かの資料集めのためかな?と思える問い合わせが時折あること。それから、解析をとっていると、ある時期にある演奏作品の検索によるアクセスが急増し、そのアクセス元の解析から「これは学生がレポートのために検索してきているな」という場合もあったりすること。プログラムノートとしての曲目解説を書く場合、奏者によってその考え方や姿勢は多種多様ですが、私の場合、常に「奏者としての視点」から書いています。その視点から書くと、辞典記載からややずれる場合もあるし、資料体系化による一般論からもずれることもあるし、又、その時の公演のテーマやプログラム全体の流れから、解説の焦点が少しずつ変わってくることもあります。つまり、解説を伴うエッセイとして書いている面があります。無断転用を見つけたこともありますし(転用だのコピペはやめてね!!)、簡単に読めるようにしたいけれども、誰でもアクセス出来る形での公開をしていて良いのか?とずっとモヤモヤと悩んでいました。又、常連さんに対してはサービスのつもりでも、公演でお渡しするプログラムもコンサートチケット代の一部に含まれています。勿論我々の公演は演奏がメイン商品ですけれども...。プログラム冊子を別途販売する公演もあるし、コンサートの入場料にもピンキリあるものの、ご来場くださる皆様には結構な額をお支払いいただいている訳で、無償公開で良いのかについてもモヤモヤと悩んでいました。私は音楽学者ではないので解説については無償で良いという気持ちもありますが、チケット代の一部に含まれる以上は演奏家としての仕事の一つとしてお座なりに書いたものではないという気持ちもあります(学者が書いても、演奏家が書いても、プログラムノートの原稿料はオプション料になるものですからね)。
よって、無償公開できるものと、一部有料で公開することが選択出来るこのnoteを使ってみることにしました。
有料のプログラムノートに関しては、note設定の一番安い額で基本的にはupしていこうと思っていますので、ご興味があればご覧ください。尚、既に無償でネット上に公開してしまったものは無料でご覧いただけるようにいたします。それと、時折、エッセイも書いていこうかな、と思っています。
どうぞ宜しくお願いいたします。
関西を拠点に演奏活動を行なっているチェンバリストhttps://www.klavi.com