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18世紀に作られた楽器のメンテナンス協力のお話

18世紀のロンドンでJ.J.Schuchartのファゴットの修復調整を、近年よく共演しているファゴット奏者の二口晴一さんが行っておられ、修復過程での音出しの協力をしています。
最初の協力では、現代に作られたジョイント部から、修復中のオリジナルジョイント部に付け替えた途端、日本語英語のような響きだった音が、イギリス人が話す英語のような音に変わるのを耳にして驚きました。レプリカでの音に近付けようと試みておられたのですが、その音の違いの感想を修復のヒントにしていただけたようで、また調整を進め第2過程での音出しを先日行いました。
最近の私は音律への拘りが強く、今準備している幾つかの公演のために音律のことばかり考えている為か、Schuchartのファゴットから当時の各音を含めたピッチについて感じさせられるものがありました。

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関西を拠点に演奏活動を行なっているチェンバリストhttps://www.klavi.com