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世界はみんなのもの、なわけない。
「世界はみんなのものだよ」と誰かが言って、きらきらと光る星空を見上げればその尊い星空の下、むずかしい名前の国でこどもたちは家を失くし、みんなが知ってる公園で薄着のホームレスは通行人に蹴られる。そんな世界だった。どうして忘れていたのだろう。期待とか。輝いて見えるものにはいつでも裏側があって、地球。わたしたちの踏みしめてる地面の下に、未知なんていう爆弾、隠してる。隠してもどうにもならないことってあるん
もっとみる空は青く、わたしの瞳に映るよ。
空が綺麗だと平気で言える人はきっと、透明な傘を間違える人だ。勘なんていう言葉を自信ありげに話す人で、催眠術に簡単に引っかかる、たぶん素直な人だ。わたしは素直なんかじゃなし、こんな偏見を断言できるほどの人間でもない。わたしの言葉で誰かを否定しようなんてことは思っていなくて、この文体は信号のようなもの。単なる何かしらの視覚的な記号だと思っている。(わたしもそこに感情を乗せて一頻りに様々な強度で言い切る
もっとみるわたしのためだけの手作りクッキーをください。
どうしよう どうしよう どうしよう、と3回叫んで
身体中の凹凸を平に削って
私の現し身の内側、何もかも吐き出して
裸足で高速道路を走りたい
ふと、ふと、ふと思う。
生まれて初めて人に、お前なんか死ねばいいと言われた。わたしの生きている世界が嫌ならお前が死ねよ、と思った。共存できない。妥協点が見つからない。世界平和は夢物語で、ベクトルには、どちらが優れているかなんてない。だけど、わたしもっと平和に生
君に好きな映画を教えたい
「恋愛とはいかなるものか、私はよく知らない。そのいかなるものであるかを、一生の文学に探し続けているようなものなのだから」
恋愛論の冒頭で坂口安吾がそう言っていた。近現代日本文学を代表する文人が一生をかけて探し続けたものを、今ここで言葉にしようとしている私は、一体何者なのだろう。
坂口安吾を先生と呼ぶ彼が、私に、なぜあの子といるのかを問い、私は「わからない」と言った。彼は「そのわからないに意味が詰ま
自分の遺影くらい好きにさせてくれよ。
誰かに迷惑をかけなければ自由にしても良い、なんていうのは都合の良い話だ。まるで自分が誰にも迷惑をかけていないみたいな言い方に聞こえる。
生きてるだけで、ゴミが出るのに。
ほんとに誰にも迷惑かけたくなければ死ねばいい。
そうだ、もしわたしが死んでもお葬式はしてほしくない。どうせ冷たくなったわたしの体の上、祭壇の真ん中、偽物の太陽と死なない花の間で、主役になれなかった人生に最後の情けを掛けるみたいに
みんながエモいって言ってたから、わたしはあの映画が嫌い。
みんなが好きなものなんて、つまんないと思った。2択だったらいつでも、少数派になりたかった。‘その他’があれば、喜んで行った。一言で言えば、捻くれてんだな。それでもわたしは捻くれ者って分別されたくもない。
分別されるのが嫌いだ。入荷される野菜みたいだ。貼られる名前に異議を申し立てることもできないまま、店頭に並べられるなんて。「そんな人間じゃない」なんて言うわたしの思い込みなのかな。わたしはよく鏡で自
君に恋愛論を書けと言われた
隣の部屋では親が寝ていた。
電話越しだけれど、逢引みたいで、なんか背徳感。その一歩下がっているのに周りを見渡す余地もないような感覚が好きだった。心臓の音が漏れて、溶けて、流れて、空っぽの空気の中に少しずつ溜まっていく。わたしの心音でこの部屋の空気が満タンになれば、きっと飽和みたいになって、わたしの声の振動が奔流の如く空間を突き抜けて隣の部屋をノックするなんてことなく、誰にも盗まれない領域で慎ましく
どうでもいいことを死ぬまで話し続けよう。
どうでもいいってほんと嫌い。全然どうでもよくない。わたしのエネルギー、せめて消費してくれよ。どうでもいいならなんで生きてるの。生きる勇気があるのか死ぬ勇気がないのか、わからないから生きてるのわたしは。どうでもよくないことだらけだよ、生きるってきっと。
あの子とよく話すよ、誰かのどうでもいいこと。確かな答えなんて出ないよ絶対。それでも話し続けるよ。だって、どうでもいいことだらけなんだもの、この世界な
あの子の卵かけご飯はわたしのよりおいしそうにみえる
私は毎日違う人だし、親の前と友達の前では違う人だし、友達によっても違う人だし、男の人の前では違う人だし、体調が悪いときは違う人だし、夢の中では違う人だし、休日は違う人だし、プリクラの中では違う人だし、アイスを食べているときは違う人だし、車を運転しているときは違う人だし、ピアノの先生の前では違う人だし、映画の前では違う人だし、すっぴんの私は違う人だし、私は数時間ごとに違う人かもしれないし、私は数秒ご
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