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トラッドジャズ・スタンダード目次
いろいろジャズを聴いていると探究心が芽生えてくる。ジャズは黎明期からどこでだれが録音に参加したのかが明確なものが多いのでとても探しやすく、また曲は時代をあらわしていて、そういったものを調べるのも面白い。とくに日本では『ジャズ詩大全』などすばらしいシリーズも多い。またジャズは英語でも日本語でもさまざまな分野から学術的に研究されている。それに日本語でも英語でもジャズにかんするサイトやブログが本当に豊富
もっとみるFarewell Blues
「フェアウェル・ブルース Farewell Blues」は1922年に ポール・マレス Paul Mares、レオン・ロポロ Leon Roppolo、エルマー・シェーベル Elmer Schoebelによって書かれたジャズ・ナンバー。トラッドジャズのスタンダードであるのと同時にブルーグラスのスタンダードでもある。
おそらく曲のほとんどの部分はシェーベルが書いたものと推察される (Jasen,
Echoes of Spring/Echo of Spring
「エコーズ・オブ・スプリング Echoes of Spring」あるいは「エコー・オブ・スプリング Echo of Spring」は1935年にウィリー・ザ・ライオン・スミス Willie "The Lion" Smith が作曲したジャズ・ナンバー。
資料によってはクラレンス・ウィアムズClarence Williamsとトーシャ・ハモンド TaushaHammed も作曲者に加えられることが
Candlelights
「キャンドルライツ Candlelights」は1930年にビックス・バイダーベック Bix Beiderbecke が作曲した4つあるピアノ作品のうちの一つ。ビックス自身は録音をすることがなかった。ジャズともクラシックとも言い難い抽象度の高い楽曲。印象派から影響を受けており、現代音楽や現代ジャズの文脈でも十分に魅力的な楽曲だと思う。が、どうしても知名度からか、モダン・ジャズではなかなか演奏されず
もっとみるDixie Jamboree
「ディキシー・ジャンボリー Dixie Jamboree」はライル・グリフィンLyle Griffinとチャールズ・カレンダーCharles Callenderによって作詞作曲されたジャズ・ナンバー。同名の曲があるが、いずれにせよまったくスタンダードではないし、なんならナット・コール以外の録音を知らないし、資料も探しても見当たらない。が、とても刺さるジャイヴの名曲。
「イット・ドント・ミーン・ア
Do What Ory Say
「ドゥー・ワット・オーリー・セイDo What Ory Say」はキッド・オリー Kid Oryが作曲した作曲年不詳のジャズ・ナンバー。キング・オリヴァー King Oliverもメロディの作成に携わっている。ジャズ・スタンダードとまで有名ではないがとてもよい曲。
負かせた相手に送る言葉アレックス・ベルハージ Alex Belhajiのアルバムのライナーノーツにおもしろいエピソードがあった。これ
Fair and Square in Love
「フェア・アンド・スクエア Fair and Square」あるいは「フェア・アンド・スクエア・イン・ラヴ Fair and Square in Love」は1938年にアンディ・ラザフAndy Razafが作詞し、クィーニー・エイダ・ルービンQueenie Ada Rubinが作曲したジャズ・ナンバー。そこまで録音が多くないし有名でもないのでスタンダードではない。
「フェア・アンド・スクエア
Every Evening (I Miss You)
「エヴリ・イヴニング(アイ・ミス・ユー) Every Evening (I Miss You)」は1927年にジミー・マクヒュー Jimmy McHughが作曲し、ビリー・ローズ Billy Rose が作詞したポピュラーソング。録音は少ないのだけれど、とても美しい曲。そんなわけでスタンダードではまったくない。
インストで録音されることの方が多いけど歌詞もある。が、わたしが持っているCDやレコー
Diga Diga Doo
「ディガ・ディガ・ドゥー Diga Diga Doo」は1928年位 ジミー・マクヒュー Jimmy McHugh が作曲し ドロシー・フィールズ Dorothy Fields が作詞したフォックス・トロットのポピュラーソング。
ズールー人と呪文ニューオーリンズ/ディキシーランド・ジャズから影響を受けた曲で、1928年初演のオールブラック(出演者のすべてが黒人)のミュージカル『1928年のブラッ
Diane - Tropical Moon Rhumba
「ダイアン - トロピカル・ムーン・ルンバ Diane - Tropical Moon Rhumba」は1939年にシドニー・ベシェ Sidney Bechetが作曲したダンス・ナンバー。タイトルからもわかるようにラテンのリズムを使った曲。ルンバとあるがハードバップとかで聴かれるルンバのパターンとは違う。アーノウ・ラピーが作曲した同名の曲があるが、まったく別の曲。
録音Haitian Orche
Dear Old Southland
「ディア・オールド・サウスランド Dear Old Southland」は1921年にターナー・レイトン Turner Laytonが作曲し、ヘンリー・クリーマー Henry Creamerが作詞したポピュラー・ソング。黒人霊歌の「ディープ・リヴァー Deep River」のメロディを下敷き、というかそのまま流用した曲 (Graham, 2013)。
「ディープ・リヴァー」自体は「おそらく、一般
Embraceable You
「エンブレイサブル・ユー Embraceable You」は1928年にジョージ・ガーシュウィン George Gershwin が作曲し、アイラ・ガーシュウィン Ira Gershwin が作詞したポピュラー・ソング。1930年のブロードウェイ・ミュージカル『ガール・クレイジー Girl Crazy』にて使用されたラブ・ソング。
この曲は一般的には『ガール・クレイジー』の曲と思われているが、
Ella Speed
「エラ・スピード Ella Speed」は作曲年・作詞作曲者不詳のブルース。レッド・ベリー Lead Bellyの録音が有名で、1960年代後半のジャグバンドのリヴァイヴァルにおいてしばしば録音/演奏された。
娼婦エラ・スピード「エラ・スピード」とは当時28歳だったニューオーリンズのベイジン・ストリートで働いていた娼婦を指す (SecondHandSongs)。歌詞においては、1894年9月3日