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少女マンガが好きだった


私には5歳年上の毒姉がいる。
(なぜ毒姉なのか知りたい方はこちら)

その姉は小学生の頃から少女マンガ雑誌を毎月2~3誌も購読していた。
幼児の私は読み終えて放置された雑誌のページを、字も読めないのによくめくっていたらしい。

もちろん内容なんて解らないけれど、絵が綺麗でキラキラしていたのは何となく覚えている。

やがて話の内容ストーリーが解る年齢になってくると、私は姉そっちのけで少女漫画の世界にハマった。

当時は恋愛マンガでもコメディーぽかったり、バレーボールやフィギュアスケート、テニスなどのスポーツものが流行っていたから男児でも読みやすかったのかもしれない。


姉が実家を出て行ってからは私も少女漫画から遠ざかってしまったが、最近は電子書籍が広まったおかげで昔の漫画が簡単に読めるようになり、またしてもマイブームが到来している。

それに、みらっちさんとぺれぴちさん、そしてこれでも母=うっかリスさんの記事を拝読し、自分のお気に入りマンガはなんだろうと考えてみたらキリがないほど候補が浮かんできた。


そこで、当時好きだった少女漫画5作を独断と偏見で勝手に紹介してしまおうと思う。

わかる方はもちろん、少女漫画なんて知らねーよという方も興味を持つ作品があるかもしれないので、よろしければお付き合い頂けると大変嬉しい。



基本的に当時私が読んでいた別冊マーガレット(別マ)、花とゆめ、LaLaの王道3誌から選んでいるが単行本で愛読していたマンガも含まれている。



では、最初の作品はこちら。

花咲ける青少年  /  八雲立つ

樹なつみ

樹なつみの代表作2タイトル。
他にも『OZ』や『マルチェロ物語』などもあるけど、その凄さは少女漫画らしからぬ綿密に練られたバックグラウンドと壮大なストーリー性にあると思っている。

『花咲ける青少年』
平たく言えば”世界を股にかけた花婿探し”なんだけど、ヒロイン花鹿と彼女を取り巻く強烈なキャラクターに圧倒される。
当時の国際情勢なども絡んできて、今読んでも抜群に面白い。

『八雲立つ』
これは少女マンガにしておくには惜しい作品。
神道や巫覡を扱ったオカルト的な設定から始まるが、やがて古代出雲にまで遡って展開していくストーリーはスリリングで早く続きを読みたくなる。

女性だけでなく男性にもお薦めしたい作品だ。



次のマンガはこちら。

いつもポケットにショパン

くらもちふさこ

くらもちふさこの代表作。
NHK朝ドラ『半分、青い』(永野芽郁・佐藤健主演)で豊川悦司演じる漫画家、秋風先生の作品としてオマージュされた。
(いま思えば中村倫也や志尊淳、清野菜名らが出演した豪華ドラマだった)

幼い頃一緒にピアノ教室へ通っていた男の子が海外留学し、成長して再会した時には主人公をライバル視して距離を置くようになる。
その理由は思いがけないものだった・・・

少女漫画で本格的にピアノ描写を表現したのは本作が最初ではなかろうか。
のだめカンタービレなどのクラシック音楽漫画の先駆けとも言える作品。
ストーリーもインパクトがあって面白かった。


動物のお医者さん

佐々木倫子

最初に読んだ花ゆめ連載当時、この作者は絶対に売れると思ったくらい斬新だった。
シベリアン・ハスキーブームの火付け役となった作品。

子犬を保護したことがきっかけで北海道のH大獣医学部へ進学した主人公と、彼を取り巻く個性豊かな人々(と動物たち)が引き起こす様々なエピソードを描くハートフルコメディ。

このマンガで獣医の世界と北海道大に興味を持ち獣医学部を受験した読者も多数いたらしい。

作者の佐々木倫子はこの後『おたんこナース』『Heaven?』などのヒット作を連発して、思った通り不動の人気作家となった。


BANANA FISH

吉田秋生

ストリートキッズのボス、アッシュが死んだ男から受け取った薬物とバナナフィッシュという言葉の謎を追いかけるアクションサスペンス。

吉田秋生は作品によって自在に作風を変える、私が大好きな作家さん。

同じテイストの作品に『YASHA-夜叉』があるが、『河よりも長くゆるやかに』『吉祥天女』や『海街diary』などはまた違った作風になっている。
そしてもちろんどれも面白い。
やはり吉田秋生と納得させられてしまう独特の雰囲気がある。


エロイカより愛をこめて

青池保子

このマンガには当時かなりハマっていた。

最初はただのコメディ漫画かと思った。
でも少佐が登場し物語が進むにつれて、綿密な時代考証をベースに複雑でダイナミックなストーリー展開になっていく怪盗&スパイ活劇。
少女漫画ながら武器や兵器・小道具の描写が緻密でこだわりが感じられる。

男性ファンも多く、クラスでコミックの回し読みをした記憶があるほどだ。

スピンオフ『魔弾の射手』『Zーツェットー』はコメディ色を排したシリアスストーリーで、個人的にはこちらも気に入っている。




数ある候補の中から悩みぬいて選んだ5作品。
こうしてみると、どちらかといえばストーリー性の高いものやリアリティのあるマンガが好きな傾向にある。

昔は少年マンガより少女マンガのほうが凝ったストーリーの作品が多かったのかもしれない。



最後に、本文で挙げられなかったマンガの一部を以下に羅列しておくので、興味がある方はぜひ一度読んでみてほしい。
面白さは折り紙つきの作品ばかりなので。

11人いる! 百億の昼と千億の夜
パタリロ! ホットロード    エイリアン通り


さて、あなたの好きな少女マンガは何ですか?




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