ささかま

何者でもない只のおっさんです。

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白猫と私

年の瀬が近づいて来ると、仕事と私事の双方が慌ただしくなる。 昨年は疫病禍で予定が軒並み中止になり、自宅で静かにnoteを読み書きしていたものだった。 その反動か、今年の暮は例年になく気忙しい。 休日でも何かと駆り出され、ぼさぼさの髪を切りに行く都合さえつかなくて伸び放題な状態が続いている。 前髪程度なら自分で切ってしまえるのだけど。 それでも猫さんたちの健康診断は年内に済ませたくて、いつもの獣医さんへチャコとひなたを連れて行った。 診断結果は概ね良好。 今のところ去年の

    • 優しい時間の過ごしかた

      #いい時間とお酒 気がつけば世間は忘年会シーズン真っ只中で、クリスマスと相まって週末の夜になると繁華街は仕事帰りの会社員やアベック(死語)たちで溢れかえる。 ほんの1年ほど前までは流行り病で自粛ムードが漂っていたから、漸く本来あるべき年末の姿になって喜んでいる人は多いだろう。 かく言う私もそれなりに忘年会関連のお誘いが来てはいるのだけれど、ここしばらく予定外の予定に振り回されていたこともあって、特別なお誘い以外は遠慮させて頂くことにしている。 そうすると、ふだん自宅では

      • 老眼鏡とレーシック

        気がつけばnoteを始めて2周年が過ぎていた。 1周年の時は記念の記事を投稿したけど、もう1ヶ月以上過ぎてしまったし特別な企画も浮かばないから通常運転で書くことにする。 さて、皆さまは自分のカラダにどれくらいお金をかけているだろうか。 身体全体はもちろん、たとえば 「私は足のリフレクソロジーと脱毛とエステ、その他もろもろに年間〇万円使ってます」 などと、身体の特定部位に対してこれまでどのくらい資金を投入しているか計算してみたら、その金額に仰天するかもしれない。 私の身体

        • 動物のお医者さん

          もう十数年前になるだろうか。 我が家で暮らす2匹の猫さん、チャコもひなたもまだいないころ。 ロシアンブルーの葉月を家族の一員として迎え入れることになった。 ロシアンと言っても高級な猫ばかりではない。 ペットショップで売れ残り、ショーウィンドウに特価で展示されていたのを不憫に思い引取った仔猫だ。 彼女はあまり丈夫な仔猫ではなかったらしい。 店員からは「もう完治していますが」と前置きされた上で数種類の塗り薬と飲み薬を渡され、何かあってもショップが責任を取らない承諾書にサイン

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          夏とビールとおっさんと

          夏と言って連想するのは? そう訊かれれば、花火や海、夏休みに祭りなど色々浮かんでくると思う。 おっさんのようにお酒が飲める大人ならビールと答える人もいるだろう。 夏のビールが大好きだ。 もちろんビールは1年中ずっと旨い。 でも暑苦しい真夏の夜、お風呂上がりに冷凍庫から氷点下に冷やしたビールを取出し、凍ったグラスへ泡が溢れるほど注いでいただく時、夏しか味わえない喉ごしと爽快感に身悶えする。 ビール党がこよなく敬愛する藤原竜也氏ばりに 「くぅ~、キンキンに冷えてやがるっ!」

          夏とビールとおっさんと

          ずっとそばにいてあげる

          子供のころ、夏休みなどに父の実家へ帰省すると叔母の家族と一緒になることが多かった。 叔母夫婦には私の1つ年下で由意という娘、要するに私の従妹が1人いた。 父の親戚で齢が近いのは彼女だけだったから、私たちはよく2人で遊んだ。 由意は身体が弱いと聞いていたけれど、夏休みには一緒に実家近くの貯水池で釣りをしたり、田んぼの畦道で蛍を探すなど意外と元気な様子だったので私は特に気にすることもなかった。 ある暑い夏の日、いつものように2人で日陰を探しながら散策していると、畑の先に

          ずっとそばにいてあげる

          最近の出来事とこれから

          暑い。 今年も1年の半分が過ぎてしまった。 世間はもう夏の香りが漂っている。 早いものだと感じつつ、近況を少しお話しようと思う。 一部の方へはお伝えしているけれど、7月付の辞令で十数年ぶりに成田から都内へ復帰することが決まった。 要するに転勤で、栄転などではない。 もしかすると左遷かもしれないが、まぁそれはどちらでもいい。 2週間程前に内示が出て、それからというもの毎日引継ぎやら挨拶回りなどに追われる日々を送っている。 私はもうずいぶん長い期間、空港と寺とウナギしかな

          最近の出来事とこれから

          図書室の放課後

          小学校から高校まで、私の学校には委員会活動というものがあった。 任意加入のクラブ活動と違い、生徒全員が必ず何らかの委員会に所属して、校内の行事や活動に参加しないといけなかった。 小学校は覚えていないが、私は中学校で放送委員、高校は図書委員を3年間やっていた。 そしてどちらも3年時には委員長を任された。 特にリーダーシップがあった訳ではなく、他になり手がいなかったからだ。 なのに調子に乗って悪ふざけを繰り返し、顧問の教師や後輩たちを困らせてばかりだった。 自分は人の上に立

          図書室の放課後

          消えたシバ犬

          文章を書くのが苦手だ。 noteのクリエイターさんは、殆どが書くのも読むのも好きな人たちだろう。 私は皆さまの記事を読みスキやコメントをするのが至福のひとときであり、自分で書くのは全く得意ではない。むしろ避けたい。 しかしそう言いながらも細々と記事を投稿しているのは、私からスキやコメントをされた方が『こいつ誰やねん』と訝しんだときに怪しい者ではないことを明らかにするためだ。 なんとなくマトモっぽい記事が何本か定期的に投稿されていたら、おそらくみんな安心してくれるだろう。

          消えたシバ犬

          競走馬の馬主になった話

          私がまだ社会人になって間もない頃。 ある日、同期入社で職場の同僚だったタナカがデスクに来て唐突に、 「共同馬主にならないか」 と、私に言った。 意味がわからない。 彼は手に持っていたカタログを見せて、最近出来たばかりのホースクラブで一口馬主を募集しているので一緒に出資しないか、と勧誘する。 私は競馬について付き合いで馬券を買う程度の知識しかない。 でもタナカとは昼休みによく競馬の話をしていたから(彼が一方的に話しているだけだが)当時活躍中だった三冠馬、ナリタブライアン

          競走馬の馬主になった話

          日々是好日

          #ショートストーリー 「コウちゃん、この言葉の意味知ってる?」 ハルカはそう言って僕に1枚の紙を見せた。 ソファーで寝転がりテレビをBGMに聴きながら文庫本を読んでいた僕は、ローテーブルの上からリモコンを取り上げ、テレビのスイッチを切ってその紙を見つめた。 藁半紙みたいな紙に、ハルカの子供っぽい字体でその言葉は書いてある。 日々是好日 「ひびこれこうじつ?・・・わからないな」 「にちにちこれこうにち、って読むらしいよ。そっか、知らないかぁ」 ハルカは残念そうにもう一

          日々是好日

          高所恐怖症になったワケ

          地面より高い場所が苦手だ。 脚立や梯子に乗るのもイヤで、エレベーターも好きじゃない。 スカイツリーは下から見上げるイルミネーションだと思っている。 女子と吊り橋を渡って何らかの効果を期待するのも御免だし、観覧車なんて生まれてこのかた乗ったことがないから頂上付近でアハンウフンということもない。 そんな私が航空業界で仕事しているのは何かの罰ゲームみたいだが、基本は地上にへばりついているのでなんとかなっているのだろう。 高所恐怖症とは立派な不安障害だというから、安易にそう決

          高所恐怖症になったワケ

          シュトレンを待ちながら

          近頃では殆ど皆さまの記事を読むのに特化しつつあるけど、たまに投稿する記事はエピソード話が多めな1年だった。 だから年末は御挨拶を兼ねて、どうでもいいような話をダラダラ書き連ねてみようと思う。 最初に、今年1年のnote振り返り。 note1周年を過ぎて、私ごときをフォローする奇特な方の数が気づけば3桁になっていた。 ありがたく、そして申し訳なく感じている。 note界の片隅で細々と生きている私は読まれる前提で文章を書く配慮がまだまだ足りない。 だから自分の記事を3桁も

          シュトレンを待ちながら

          少女マンガが好きだった

          私には5歳年上の毒姉がいる。 (なぜ毒姉なのか知りたい方はこちら) その姉は小学生の頃から少女マンガ雑誌を毎月2~3誌も購読していた。 幼児の私は読み終えて放置された雑誌のページを、字も読めないのによく捲っていたらしい。 もちろん内容なんて解らないけれど、絵が綺麗でキラキラしていたのは何となく覚えている。 やがて話の内容が解る年齢になってくると、私は姉そっちのけで少女漫画の世界にハマった。 当時は恋愛マンガでもコメディーぽかったり、バレーボールやフィギュアスケート、テ

          少女マンガが好きだった

          文化祭なんて大嫌い

          #自伝的ショートストーリー #noteで文化祭 イズミ高校の文化祭まであと3日。 「ケイ君知らない?」 授業の休み時間、他のクラスから来た女子生徒がA組の男子に声をかけた。 「そういえばさっき授業終わったら飛び出して行ったぜ。何か用?」 「文化祭の打ち合わせ」 「ああ、写真同好会?」 「違うわよ、生物部」 「あれ?あいつ生物部だったっけ」 「そうよ、しかも部長」 女子生徒、遠藤灯(アカリ)はため息をつく。 「放課後に部室でやりゃいいだろ」 「全然捕まらないから来てるの

          文化祭なんて大嫌い

          彼と彼女の事情 彼氏編

          いわゆる同居と同棲の違いについて考えてみると、一般的に未婚で恋愛関係にある異性または同性が一緒に生活するのを同棲と呼び、それ以外の状態を同居と言うのだと思う。 例えば私が学生時代にバンドのドラマーのアパートへ転がり込んだのは同居になるだろう。 また独身のころ数年間、当時の彼女と生活していたのは同棲と言える。 楽しいばかりではなかったけれど、他人と暮らしていくノウハウを学ぶ上でどちらも重要な経験だった。 そこで、特に面白いエピソードがあるわけでもないが、それらの顛末を私

          彼と彼女の事情 彼氏編