櫛木理宇 『死刑にいたる病』を読んだ感想。人を無条件に信じるな。
閲覧ありがとうございます!笹季です!
今回はまた別の作品について感想を書き残します……いや、凄かった。
今回はこちら!
『死刑にいたる病』
ついこの間?映画化もされていたので、作品名だけでもご存知の方は多いのではないでしょうか。僕も映画化がきっかけで本を買いました。映画は見てません。不思議。
最後に改めて言いますが、簡単に人を信じちゃいけない……そんなことを考えちゃう本。個人的には面白い本でした。それでは早速……。
・簡単なあらすじ
主人公は大学生の男の子。中学時代までは大変優秀な子供でしたが、高校で挫折。結果、あまり偏差値の高くない大学へ進学することに。
そんなある日、中学時代の同級生との偶然の再会を果たします。中学時代はいじめられっ子であった同級生。そんな彼女は、今は多くの友達と共にキャンパスライフを謳歌していました。一方自分はというと……。
そんな劣等感に苛まれる主人公に一通の手紙。それは、元地元のパン屋の店主からの物。訝しみます。なぜなら彼は現在は連続殺人犯なのだから……。
手紙にはそんな彼からの依頼が書かれています。自分が犯した数々の殺人事件。そのうちの一件だけは自分はやっていない。君に無実を立証してほしい、と。
ここまでが物語の導入部分になります。リアルな人物像や環境に、唐突な非日常。そして意外な結末。気になりませんか?
では早速その魅力を紹介したいと思います!
・連続殺人犯の人柄に引き込まれる
この連続殺人犯、とっても人の心を掴むのが上手なんです。しかも見た目はかなりの美形。映画では阿部サダヲさんが演じていました(?)。
見た目も良くて、口も上手い。そして何より、沈黙を上手に使う人間なのです。ある程度までは誘導しますが、その後の選択は本人に任せる。このやり方が上手い。ぜひ見習いたい。
・それぞれの人物に用意された、重苦しい過去
この作品、人物の掘り下げがかなり丁寧です。それぞれの人物が、現在の性格になってしまった理由がしっかり描かれています。そのため、突然読者を置いてきぼりにするようなことがありません。
各人物の心情まで想像しながら読み進めることができる……普段あまり本を読まない人でも比較的読みやすいのではないのでしょうか。
・終盤の怒涛の展開の数々に引き込まれる!
最後!終盤がすごい!
それまで立てられたフラグを一斉に回収し始めます!一部個人的に気になった部分はありましたが、とても綺麗に回収されていきました……。ここまでしか言えない!ネタバレになっちゃうから!
なんと言ってもラストのさり気ない怖さ……。この作家さんすごい。
・最後に
これでおすすめポイントは以上となります!どうですか?少しは気になりましたか?
ネタバレしないように気をつけると、こんなに薄っぺらな感想しか出てきませんが、ぜひ読んでみてください!
終盤に向かうほど面白くなる、そんな素敵な本でした!今度映画も見てみようかな……。
ここまで閲覧ありがとうございました!良ければ別の本を読んだ感想も載せているので、ぜひ見てみてください!では!