曽木さりこ

やさしくなりたい。 ミスiD2021SF

曽木さりこ

やさしくなりたい。 ミスiD2021SF

最近の記事

動物園に行った日

しばらく前に、お母さんと動物園に行った。 入り口の象さん。 パンダの募金箱。 10数年ぶりに行ったけど、あまり変わっていなかった動物園。 あまり変わりのない親子2人。 なんだか色んなことが変わったはずなのに、なにも変わっていないみたいな時間が流れていた。 日々、刻々と形を変えてく世界の中で、変わらないままでいること。 別に立派なことじゃないけれど、その時だけはこの時間を抱き締めていたい気持ちだった。 その日の動物園は比較的空いていて、誰もいない道でお母さんは私の知ら

    • 4月 日記

      4月3日 近所のスーパーで少しお買い物した帰り道。 中学校の桜の木からいっぱいの花びらが散っている道を歩いた。 ちょうど手の高さまで落ちてくる花びらを見てたら、つかまえたい気持ちがうずうずして、手のひらを空に向けてパーにしながら歩いた。 めぼしい花びらを見つけては「あっ」と思って、手をグーにする。 手の内をそっと覗くと、ピンクの花びらが一枚。 嬉しくなって、また同じようにしたらもう一枚とれた。 二枚とれた花びらを見たら、これを読んでくれてるあなたにも見せたくなっ

      • ファイナリストになれなかった私より

        ファイナリストの一覧に私の名前はなかった。 振り返るとエントリーしたばかりの時は、ひとりでただ地面をぴょんぴょんしていただけだったのに、それがなんでかいつの間にミスiDという大きな乗り物に乗せてもらえたイメージだった。 それは色んな人が乗ってる乗り物で、 色んな風にみんなが優しかった。 寒くない?大丈夫?って小まめに聞いてくれる人、 黙って隣に座ってて綺麗な景色の時だけ教えてくれる人、 他人に干渉しないでいてくれる人、 その人それぞれの個性と優しさがあった。 もしかすると、

        • 諦めても試合は終わってくれないから

          「あきらめたらそこで試合終了ですよ」というのは有名な漫画の台詞だけど、実際諦めた時点で、もう勝敗は決まったようなもので、試合は終わったも同然ということになる。 でも、どうしたって時間終了のその時まで試合は続いてしまう。たとえ諦めても試合はすぐには終わってくれないんだ。 諦めても終わってくれない時間を過ごすことは、多分生きていて一番しんどいんじゃないかな、と思う。だから、こんな時間早く終わってほしいと願うのは、とても自然なこと。 自分の中の大切なものをちょっとずつ諦めていく

        動物園に行った日

          死ぬ気でやらない、生きる気でやる。

          「死ぬ気でやればできる」 という言葉をたまに見かけては意味がよく分からないなと思う。 多分、もう死ぬってくらいに自分を追い込んで頑張るっていう意味合いなのかな。 私は自分が死ぬ気でできることなんて死ぬこと以外ないんじゃないかな、と思う。死ぬ気なのにそれ以上何かを頑張るなんてできそうにない。私には死ぬしかできない。 私が何かを頑張れるのは、生きる気がある時だけだ。 それに人の生活のほとんどは明日を生きる気でないとできないことばかりあふれている。 お買い物に行くのは明日を

          死ぬ気でやらない、生きる気でやる。

          お母さん、ありがとう。

          私は、大丈夫じゃない時に、お母さんが喜んでくれることをする。 肩を揉むのとか、足踏みマッサージとか、置きっぱなしのエコバッグを畳んだりする。それでお母さんが喜んでくれたら、「私が居てよかったでしょ~」って冗談めかして言ってみる。 そうすると、お母さんはいつも「うん、さりこちゃんが居てよかった」って笑って言ってくれるから、私は大丈夫になれる。私が居てよかったって何の迷いもなく言ってくれる人だから、私はいつもお母さんの隣に居たい。 大丈夫じゃないってお母さんには一番言えないけど

          お母さん、ありがとう。

          10月2日の18時

          10月2日の18時にミスiD2021のセミファイナリストが発表された。 一緒の道を進んでいた人たちと分かれ道に立たされた。 私は、書類通過の時もそうだったけど、やっぱり今回も同じ状態になってしまった。痛い。痛くて仕方がない。 ミスiDの周りの人と心のどこかで手を繋いでいるつもりだった。でも、急に違う道に進まなきゃいけない人がいて、でも繋いでる手を急に離すのは嫌だから、そのまま繋いでいようとするけれど、それぞれが違う道を前に進もうとするたびに、手を繋いでいることは困難になる

          10月2日の18時

          ミスiDと手を離すことになっても

          私は、心細くて自分の存在が不安になるときに、自分で自分の手を握ります。ちょっと握っててとお願いできる人がいないから、自分で握ります。でも、最近はそれをしてないことに気づいて、なんでかなって考えたら、多分ミスiDが手を繋いでてくれたからだと思います。 ミスiDにエントリーしてから、日常の中で、繋いでもらっている手をふと感じる時があって、例えば、みんなが楽しそうなのを遠くから眺める時とか、どうしても押せない送信ボタンと向き合う時、朝家を出るのができなくて泣いてる時、そんな時、私

          ミスiDと手を離すことになっても

          今日の日記

          「さりこちゃん、大好き」 だいぶ前、三階の自分の部屋から廊下に出た時に、そう言っているお母さんの声が下の階から聞こえてきたことがある。 お母さんは元気が出ない時に、さりこちゃん、大好き。っていうと元気が出てくるみたいで、私が居ない場所でも一人でそう言って元気を出すんだって、前に聞いていた。 お母さんが一人で言ってるのをたまたま聞いて、あ本当に言ってるんだって思って笑って、お母さんは私のこと好きなんだなと思った。 大学生の後半から、卒業後3ヶ月くらいの間、私はずっと家に居

          今日の日記

          最近の嬉しくなかったこと

          心配させてしまいそうなツイートはしないように心がけていたら、何を呟けばいいのか分からなくなってきたので、溜まった言葉の一部をここに置いておきます。 最近涼しくて、泣いてしまった。この前まで暑さに苦しめられていたのに、突然こんなに優しい気温に包まれてしまって良いものか、分からなくなって泣いてしまった。 不安になって氷を延々と食べ続けていたら寒くなって鼻をたくさんかんだ。寒いことにちょっと苦しめられて安心した。苦しくないと、安心できない。 でも、今度は鼻かんだティッシュをたくさ

          最近の嬉しくなかったこと

          かわいいコンプレックス

          かわいいに対して何かしらのコンプレックスやトラウマを抱えている女の子はたくさんいると思うけど、今日は私のかわいいについて書きます。 まず、高校生の時からを短い文でざっと振り返ります。 高校一年生 小中学校で、自分がかわいくないことを把握して、基本的にうつむくようになった。高校入学時、うつむいてじっとしていたら、教室内で何故か「かわいい」と噂され始め、クラスのかわいい子として、ずっと教室のどこからか視線を感じながらの生活がスタートする。でも、二、三か月で全然かわいくないとい

          かわいいコンプレックス

          カメラテストのこと

          カメラテスト。 これから先に出会う人たちの初めましてになるもの。 公開されたら、ずっと残っていくもの。 歴代の色んな人がやってきたもの。 (私にとっては)顔を初めて見られちゃうもの。 書類に〇をくれた審査員さんとか、会ってみたいと思ってくれた人が待っていてくれる場所。 私のこと見守ってくれてる人たちがきっと応援を飛ばしてくれてる場所。 とっても大事な場所。 どうしよう、大事すぎる。 こんなに私、抱えられるかな。 準備すること、たくさんたくさんあった。 準備をする私と、時間と

          カメラテストのこと

          顔出しをするということ

          先日、ミスiDのカメラテストを受けました。 質疑応答の最初の質問、何聞かれてるのかよく分かんなかったんですけど(文句とかじゃないごめんなさい)、顔出しする意図を多分聞かれていたのかなと後から気づいたので今更にはなるけど一応書いておきます。 まず書類選考で顔出ししなかったのには、大した理由はありません。 単純に怖いなって思ったからです、ネットに顔を出すってことが。応募する時なんて、お母さんしかいない生活してるから、世界でお母さんしか私に興味ないと思ってたから、顔出ししたって

          顔出しをするということ

          最近の気持ちの整理

            見出しの画像は、バイト先に行く途中にいる、花盛りが過ぎ、ゆっくりお別れしている紫陽花。  ミスiDのカメラテスト進出者が発表になってから、10日以上経った。まだあの日に少しだけ取り残されてしまっていた私の心を今度こそちゃんと整理したくて、こんなのをつらつら書き始めた。自分がこんなに引きずっちゃうと思ってなかったので、向き合い方が手探りなんだ。ごめんね。うじうじするのは、noteだけにするから、見たくない人は見なくて済むかな。  前に、カメラテスト進出者発表の当

          最近の気持ちの整理

          カメラテストに通過した日

           カメラテスト進出者発表の日の気持ちをちゃんと形にしないと前に進めなかったから書いたけど、たぶんとても読みづらいし、あと長いです。先に謝っておきます。ごめんなさい。 7/22(水)  今日は朝からバイトだった。私の勤務はいつも18時までで、ミスiDの結果も18時に発表だった。  今日は仕事の量が多い日で、残業をすることになった。仕事場では「ただいま18時となりました」というアナウンスがいつも通りに流れて、私は素知らぬ顔で手を動かし続けていたけれど、頭の中ではずっとミスi

          カメラテストに通過した日

          心が死んじゃった私とミスiDのあの子の話

           私は今ミスiDにエントリーしているけど、これはそれとは関係あるけど関係ない、私が私として伝えにいかなくてはいけないあの子へのありがとうのお話です。このありがとうは自分からあの子に直接伝えたいから、ここではあの子の名前を伏せてしまうけど。  私は、大学でしていた活動で、役職に就いていた。  40代の男性講師が活動の指導にあたっていて、役職は逐一仕事の連絡や相談をメールでしていた。  その人はちょっと脅して仕事をさせる傾向があって、「あなたがこれを早急にやらないと他の役職の手

          心が死んじゃった私とミスiDのあの子の話