顔出しをするということ


先日、ミスiDのカメラテストを受けました。

質疑応答の最初の質問、何聞かれてるのかよく分かんなかったんですけど(文句とかじゃないごめんなさい)、顔出しする意図を多分聞かれていたのかなと後から気づいたので今更にはなるけど一応書いておきます。

まず書類選考で顔出ししなかったのには、大した理由はありません。
単純に怖いなって思ったからです、ネットに顔を出すってことが。応募する時なんて、お母さんしかいない生活してるから、世界でお母さんしか私に興味ないと思ってたから、顔出ししたってリスクしかないと思って、隠したまま出ました。

でも、セミファイナリストになれたら、顔を出すっていうのは、ずっと当たり前のようにそう思っていました。
だって、セミファイナリストに選ばれるということは、可能性があるって思ってくれたってことだから、審査員さんがくれたそのお守りがあれば、顔出すのそんなに怖くないって思ったんです。

それにしたって、私がやりたいのは文章を書くことだから、別に顔出さなくてもいいじゃんって思われてしまうかもしれません。でも私は文章をひたすら書くんじゃなくて、私の文章読んでくれる人達とちゃんと見つめ合いたくて、お知り合いになりたくて、そのために顔出しは必要なんです。

ちょっと大学生の時にさかのぼります。

前にも書いて知ってる人もいるかもしれないけど、私は大学生の時に心が死にそうになったことがあります。その時に、自分で自分のこと、もう捨てちゃいたくなったけど、お母さんを置いて逝くことへの抵抗感、それだけで自分を繋ぎとめたから、今こんなにお母さんに執着している私がいたりしますが、今日はその話ではなくて。

その時に、もうとっくに限界なのに他人に弱みを見せたり悩みを相談することが、本当にただただ、やり方が分からずできなかったため、とりあえずプロを頼ろうかなって、精神科とかカウンセリング、ホットラインを調べました。

でも、どこにも近寄れませんでした。
誰だか分からなかったからです。
ネットで調べて、精神科医さんとかの名前が書いてあって、経歴が書いてあって、顔の写真も載ってるのに、その人が誰なのか全然分かりませんでした。

実際に会ってみないと誰だかわからない。でも、そんな賭けをする心の余裕はもうとっくにないんだよ!となってしまって、結局どこにも近寄れませんでした。誰にも見せられなかった私の弱みを見せる人、誰でもいいわけじゃなかったから。

でも、その時に出会ったミスiDの女の子がいて、その子のことだって私はネット上でしか見ていないのに、その子のことは「知ってる人だ」って思えました。過去の傷も、日々の心の揺れも、全部伝えてくれていたから。
私と少しだけ似ている心を持ったあの子が、めちゃくちゃ不安定に、それでも確かに毎日この世界を生きている。それが、私の救いになりました。

自分と似ている孤独を見つめることで、少し紛れる苦しみもある。

それから、今、私もミスiDを受けるしかなくなって受けています。
受けてるくせにこんなこと言うの変かもしれないけれど、受けなくてすむなら受けたくありませんでした。それで、生きていけるならそうしたかった。でも、どうしても無理だったから、私、今ここに居ます。

それで、せっかく広いところに行けるなら、私も誰かのこと照らしていたい。

その為には私のこと救ってくれたあの子みたいに、全部見せていないとだめだ、誰かの知ってる人になんてなれないと思いました。

だから、もう知ってもらえるところ、顔も何も全部出します。大した経歴も資格もなんにもないけど、見せられるもの全部見せるから私のこと「知ってる人だ」って思ってもらいたい。私をあなたの知ってる人にしてくれたら、それで、あなたのことも教えてくれたら、私たちお知り合いになれるから。お知り合いが増えるってことは、この世界に安心が増えるってことだと思うから。私、安心になりたいんです。

もしかして、見たくないとこも見せちゃうかもしれないけど、ごめんね、だってどれが見たいとこか分かんないからとりあえず全部見せちゃうしか私にはできないんだ。

むき出しの心を見せるから、もし少しでも共鳴するところがあったなら、多分私たちたくさんお話ができます。やったね。

私こんなにぼろぼろだから、上から差し伸ばせる手なんて持っていないけど、ひとりぼっちの人と、おんなじ穴に入ってその地面の冷たさを共有しに行きたい。

人は結局一人だけど自分が一人でいることを見つめてくれる誰かがいれば、少し楽になれたりもするから。
私のこと見つめてくれる人のこと、私ずっとずっと見つめ返していたいんです。お互いの存在見つめ合えてさえいれば、人はきっと消えないでいられると思うから。

私の孤独、優しく光って、あなたのとこまで届けばいい。

私は人に見てもらいたい顔なんて持ち合わせていないけど、見つめ合いたいあなたがいるから、顔を出そうって思っています。今はただそれだけです。

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