かわいいコンプレックス


かわいいに対して何かしらのコンプレックスやトラウマを抱えている女の子はたくさんいると思うけど、今日は私のかわいいについて書きます。

まず、高校生の時からを短い文でざっと振り返ります。

高校一年生
小中学校で、自分がかわいくないことを把握して、基本的にうつむくようになった。高校入学時、うつむいてじっとしていたら、教室内で何故か「かわいい」と噂され始め、クラスのかわいい子として、ずっと教室のどこからか視線を感じながらの生活がスタートする。でも、二、三か月で全然かわいくないということがバレて、ブスと言われ、自分に対する視線が急激に冷める。外見だけで人の態度は変化するということを、本当に身をもって体感しつつ、頑張って学校に通った。

高校二年生
新しいクラスになった。何故かまたクラスのかわいい子として、視線を浴びる。そのうちにまた「別にかわいくなくね?」と言われ始めたが、二回目なので気にしないで笑って過ごしていた。そしたら、何故か「やっぱりかわいい」というところに評価が落ち着き、かわいい子として一年を過ごした。割と穏やかだった。

高校三年生
うつむくと、かわいいって勘違いされて後々しんどくなるので、新しいクラスの最初の自己紹介、頑張って前を向いて明るく話した。そしたら、私がかわいいっていう評判を、どこからか聞いていたっぽい人が「調子乗んな、ブスじゃねーかよ」って言ってるのが聞こえた。クラスのかわいい子にならずに済んだので、初めてほとんど人の視線を感じずに一年過ごせた。いっぱい食べて、いっぱい寝た。

大学生
高校では一人一人の他人から、かわいいかわいくないの境界線で分断されまくって痛かったので、逃げようと思って伊達メガネを買った。少女漫画でよく、メガネをかけた恋愛対象外のキャラが、メガネをとると実はかわいくてモテるようになる、という展開があるのを見て、逆にメガネをかけていれば、かわいいかわいくないの評価から逃れられる気がしたから、伊達メガネを買った。大学ではずっとそれをかけて過ごした。結果、クラスやサークル内でマスコット的にかわいがられ、浮いてはいたけど比較的上手にやれた。人の視線はあったけど、みんな動物園の動物を見るみたいな目で私を見てたから怖くはなかった。



かわいがってもらうわりに、顔が全然かわいくないので、かわいいと言われる分だけブスと言われて過ごしてきた。
「かわいくなくて、ごめんなさい」何回もそう思って生きてきた。
特にトラウマなのは高校一年生、かわいいから、かわいくないに評価が移った時。それまでこちらに向けられていた温かい目が、急激に冷めた。それまで温かかった分だけ、冷たさが刺さった。かわいいとかわいくない、好きと嫌い、それぞれの境界線に突き刺される思いがした。それが人数分一気に来た。痛かった。

私のかわいいが分かりづらいのが問題なんですね。かわいいを期待させて、裏切ってしまわないように、初心者マークみたいに、かわいくないよマークを付けておけば分かりやすいでしょうか。

近づいてきてくれる人がいても、いつも不安に思う。私、顔かわいくないけど、大丈夫ですか?なんか奇跡的にかわいく見えちゃうことがあるみたいなんですが、それ全部見間違えで、いつももらった評価を裏切ってしまうんですけど、大丈夫ですか。

ミスiDのカメラテストをこの前受けて。カメラテストに呼んでもらったってことは、ある程度期待をされてるということで、そういう目を向けられるということで。でも、私、あんまりちゃんとできなかった。自分でも嫌だなって自分が出てしまったから、自信がなくて、審査員さんにもらった期待踏んづけてしまったかなって考えた。
そしたら、高校一年生の時の記憶がよみがえった。あの時も、私は期待だけさせて、その期待を踏んづけた。そしたら、みんなの目が変わった。もしかして、あの時と一緒になるの?審査員さんの目もクラスの人たちみたいに変わる?嫌われるかな。あれは、怖い。あれ、やだ。

でも、ちゃんと思い直して、大丈夫にした。クラスの人たちと審査員さんを一緒にするのは失礼だ。もし、私がセミファイナルへ進めなくてもそれは、嫌われたのではなく、私にまだ完成度とか魅力とか技量とかが足りなかっただけ。好きとか嫌いとかの感情ではなく、冷静な評価をつけてくれるから、大丈夫。落ちても、嫌われたわけじゃない。大丈夫。

もうとっくに乗り越えて薄れてたトラウマがよみがえってびっくりした。たぶんミスiDのこと、好きだから、好きな人たちに嫌われるのって相当きついから、なんか思い悩んじゃったんだろう。もう、大丈夫。



今現在、普段の私は、もう他人のかわいいかわいくないに、いちいち反応するのに疲れたから、誰が何と言おうが「私はかわいいんだ」ということを自分の中で決定しました。だからもう、いくらでも好き勝手言われたい。ブスと言ってくる人に、かわいく笑いかけてあげれるくらいのメンタルに、いつの間にか、なっちゃったんだ。
知らないうちに強くなっちゃった私は、せめてこの強さを何かの役に立てるしか救われる道がない。だから、何と言われようが私は「私はかわいいんだ」ということを貫いて生きていくので、それでこの世のかわいいがちょっとでも広がるといい。かわいいかわいくないの境界線に突き刺されて泣いちゃう子がいないように、境界線ふにゃふにゃにしたい、ふにゃふにゃになっていつか消えてなくなってしまえ。



かわいいに対してはコンプレックスが強すぎて、ぐちゃぐちゃになるからあんまり話さないようにしていた。でも、カメラテストの後ちょっとよみがえってきたから、結局書いてしまったね。

ちなみに、私は高校時代のトラウマにより、大学ではずっと伊達メガネで過ごしていたけど、ミスiDではメガネをかけません。そんな、説明しなきゃ誰にも伝わらない覚悟を決めてミスiDにのぞんでいます。



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