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恋を解く

恋してばかり僕ら人間。総じてみんなバカで愚かで苦しくて悲しくて、縋るように優しさを迫る恋人達は、いつか来る終わりを考えることも無く、今の幸今の幸と過ぎ去った時間に目を瞑る。作り笑いをする僕と、本当に笑う君とでは幸福感に差があるようだ。僕は欲で君は愛を、君は言葉で僕は行動を。昔の恋人、そのまた昔の恋人。君という今の恋人とかつての恋人をなぜだか重ねてしまうのは、きっと僕は影を見ているから。1周目2周目、漫画も勉強も周回すれば周回するほど奥が深まる。ただ、恋だけは回れば回る程苦しく

    • しづかな海

      水平線が広がる海。テトラポットの上に乗る僕は遠くを見つめている。海よりもはるかに小さい白鳥が海を見下している。魚は海の底から僕を見ている気がする。昨晩見たサメに喰われた夢とか太陽とかも、全部深海に沈んでいるのかも。本当は僕はあの水平線に手が届くのに。海に月が反射している。海の底では怪物が泳ぐ。僕の心の底には凶暴なサメがいつも泳いでいる。僕はいつも月に手が届かない。潮風が大きな音を立てているその様は、まるで怪物の声。海底に潜む怪物が唸り声を上げている。月は僕を笑った。怪物の唸り

      • 17歳

        僕は大人になる。これから大人になる。大人になってしまう気がする。来年僕は18歳。先生は大人とは何なのかをずっと教えてくれなかった。勉強は沢山教えてくれる。先生、大人ってなんで黙るんですか?なぜ怒鳴るんですか?先生、大人ってなんで嘘をつくんですか。利己主義ですよね。先生、僕は大人になりかけてしまっています。嘘もつけます、裏切れます。不都合があれば黙ります。大人になるっていい事だと思ってました。どうしたら、どうすれば童心を取り返せますか?既に大人の先生に聞いても意味ないか。わかっ

        • omoutoiukoto

          想うこという事。それは僕らがずっと信じている事。世間では恋と言ったり、愛と言うらしい。その気持ちは時間と共に消えてしまうらしい。とても脆く、刺激的で、恋しくて、簡単には手に入らない感情らしい。海は当たり前に広くて、太陽は明るいに決まっていて、それと同じように、僕らは人を愛せるに決まっていて、想えるに決まっている。当たり前に食事をして、睡眠をして、世間的な当たり前と言えば、学校に行ったり働いたり。川が流れたり、犬が鳴いたり、誰かを想うという気持ちはそんな当たり前に溶け込んでいる

          夏休み

          ラジオ体操のスタンプが貯まらない。なかなか夏が終わらない。日記も何も書いてない。学校はあと10日で始まってしまう。算数の宿題ばかり溜まっていく。お盆休みに実家に帰省する。大きな山、それよりも大きな雲、それよりもっと大きな海。太陽がギラギラ海で反射している。蝉がうるさいし、風鈴がちりりんと鬱陶しくて寝付けない。扇風機じゃあ簡単に涼めないし、アイスは大きくてすぐ溶けてしまう。僕の小さな手はすぐにアイスでベタベタになってしまう。祖母に手を洗えと叱られたあと、障子を破ってしまったが何

          就活狂想曲

          コピペみたいな志望動機。増えるバイトリーダー。潤滑油まみれの集団面接。同じ髪型、偽物笑顔。狂ってる、狂っている。踊りながら靴を舐めながらへりくだりながら、御社が第一志望と数多の企業へ口車を乗せる。個性を求められているのになぜか同調したもん勝ちの就職活動。狂いそうだ。自己分析はすればするほど自分が誰だか分からなくなる。企業研究、どれもこれも同じような社風と理念。それなのに「それは別の会社でもできますよね?」あぁできるよ御社じゃなくても構いません。そんな事は言えない。あれこれ理由

          正解があったとして

          6月になると雨の日ばかり。だからか、僕の6月の思い出の傍には雨の音が鳴り響いている。涙を流しても誤魔化せてしまう日々が連なっている気がする。6月は嘘をつきやすい季節だ。迷ってばかりの僕にピッタリの季節だ。僕は6月が少し好きだ。でも今日も人は言い合っている、争っている。今日は6月1日。少し曇っている。 世界は1つ。僕は1人。街へ繰り出せば沢山の人々。その人それぞれに名前や顔や好きなものがある。それなのに僕はここにいる人達のほとんどを知らないし、皆も僕を知らない。寂しい街だ。人

          正解があったとして

          今年も夏が来てしまう

          夏が来ると苦しくなる。頭が真っ白になる。暑くて頭がおかしくなってしまう。だからか分からないけど、なんでもいい気がしてくる。苦しいのを夏のせいにできる。狂ってるいる今を夏のせいにできる。夏って便利な季節だ。逃げの季節だ。今年の夏も苦しい事から逃げよう、暑さのせいにして乗り切ろう。苦しさは夏風に乗せちゃおう。きっと夏の傷は秋風が包んでくれるし、冬になれば寒くて悴んで、感覚なんてないんだから。大丈夫、きっと大丈夫。 小学生の頃は夏休みにはよく祖母の家行っていた。夕焼けにヒグラシが

          今年も夏が来てしまう

          誰でもいいかもね

          天気がいいのに気分が優れない。雨が降っているのにルンルン。眠たくて寂しい夜をいつも乗り越えて、ちょっとずつすり減っている可哀想な心。代わりに僕が涙を流すよ。約束したけど、泣くのはやっぱかっこ悪いや。「君だけだよ」「貴方だけよ」ある映画を観ていた時にこんなフレーズが僕の脳みそのシワをウネウネした。 人はずっと人生と愛に悩まされる。でも僕はね、愛について答えは見つけたんだ。人生の答えだけは分からない。人生は人それぞれって先生が言ってた。先生は嘘つきだけどこれだけは本当だった。悔

          誰でもいいかもね

          僕は何者にもなれない

          何者にもなれない。可愛くて愛嬌のある子。頼りがいのある爽やかな笑顔のアイツ。誰からできたんだろうな。誰の真似をしているんだろうな。僕はいったい誰の真似をしているんだろう。お父さんお母さんの血が流れてる。反面教師にしてる。憧れている人はいない。本を沢山読む。人の思想を取り入れる。僕の中身はね、僕じゃないんだよ。だから僕はね、何者でも無いしなれないんだよ。君はどんな人なの? 君は、誰なの?名前は?優しいね。物知りだね。誰の真似をしているの?誰から知ったの?誰かになるには誰かの真

          僕は何者にもなれない

          新宿に雪が降った日

          新宿に雪が降った日、皆は携帯を空に向けていた。雪を喜んでいた。手が冷たくて悴んで、皆はそんな事を気にしていないようだ。僕だけが悴んだ手を吐息で温めていた。白い息が虚しい。新宿はこんなに広くてキラキラしている。この虚しさと孤独の存在は否定されるべきだ。この街に照らされては行けない。早く帰らないと。 雪は強くなる。先は見えなくなっていく。街は輝きっぱなしで、僕の手の感覚は無くなっていく。心が冷えていく。寒くて涙が出る。寒さのせいにしているだけなのかもしれないけどね。新宿に降る雪

          新宿に雪が降った日

          高校3年生(終)

          学校の屋上に居場所を作った。屋上に行ける鍵を壊して開けた。ここでご飯を食べていた。雨の日はトイレで食べていた。便所飯ってやつだ。人と話すのは得意だ、それなのに人と話せない。皆が幸せそうで、にこやかにしていて輪に入れなかった。皆には当たり前におかえりを言ってくれる優しい両親がいたり、自由に自分の進路を決めれたり、皆好きな物や流行りものが好きで、僕はこの孤独感に耐えれなかった。皆と居るのに1人で苦しかった。誘ってくれたのにごめんね。いつもそんな罪悪感に心を蝕まれていた。いつしかご

          夕暮れ症候群

          夕暮れが訪れた時に切ない気持ちになるのはなんでだろう。海に行きたくなるのは何でだろう。雨が降ると落ち込むのは何でだろう。 子どもの頃、夕暮れになったら家に帰らなければならなかった、楽しい時間の終了がオレンジ色だったからかな。思い出して切なくなるのかな。5時の針が嫌いだった。今も少し寂しく感じる。帰ったら勉強をしないと、塾にも行かないと。大嫌いな街がオレンジ色になってた。大人になっても、空がオレンジ色になったら、どことなく寂しい気持ちになるのかな。大人になるってなんなのかな。

          幸せの形

          転んで血が出た。カサブタになった。綺麗に治ってた。お父さんからの言葉が痛かった。まだ治らない。カサブタになって剥がれて、サラサラ綺麗になるのを待っていた。10年以上待っていた。気付いたら成人していた。笑えるようになりたいな。いつか仲良くできたらいいな、褒めてくれたらいいな。そんな気持ちは次第に消えてった。大人になったのかな。大人になったら求めなくなるのかな。それとも僕が歪んでしまったのかな。まぁどっちでもいいけどね。 朝5時、鳩がベランダで鳴いている。鬱陶しいなと思いながら

          神様なんかじゃ救えない

          僕は感情を表情に出す練習をしていた事がある。きっと皆ないよね、わははは。ニー。高校生の時、親に縛られ過ぎてこの時間に机に行ってこの時間にこの教科、模試で何点とれ、これが終わるまでご飯を食べるな。そんなこんなで笑えなくなっちゃった時期があった。鏡で沢山練習したんだ。でも全然笑えなくて、学校で楽しい話をしてても笑えなくて、僕が居たらつまらなくなるよね、みんな楽しそうだし、そんな罪悪感や後ろめたさで会話の輪からいつしか外れた。教室の隅っこで本を読んだり、勉強するだけの人になってしま

          神様なんかじゃ救えない

          おとうさん、おかあさん

          僕は早く皆の言う幸せや大丈夫を掴み取りたい。外に出れば同調圧力が蔓延っていて、僕は僕で無くなりそうで、そもそも僕は誰かの考えの集合体なのだが、それを自覚すると狂ってしまうからなるべく考えないようにしている。皆と思考を合わせて自分が死ぬのも嫌だから、そもそも自分がなんなのか分からないが、死ぬ感覚だけはあるから。家に帰れば両親は、勉強や成績の事ばかり、就職の事ばかり。結婚をしたら孫がなんたら、戯言ばかり吐く。僕だって自分勝手生きたいよ。そっちの方がよっぽど幸せそうだ。なんの疑問も

          おとうさん、おかあさん