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誰でもいいかもね

天気がいいのに気分が優れない。雨が降っているのにルンルン。眠たくて寂しい夜をいつも乗り越えて、ちょっとずつすり減っている可哀想な心。代わりに僕が涙を流すよ。約束したけど、泣くのはやっぱかっこ悪いや。「君だけだよ」「貴方だけよ」ある映画を観ていた時にこんなフレーズが僕の脳みそのシワをウネウネした。

人はずっと人生と愛に悩まされる。でも僕はね、愛について答えは見つけたんだ。人生の答えだけは分からない。人生は人それぞれって先生が言ってた。先生は嘘つきだけどこれだけは本当だった。悔しいけどね。愛ってのは誰にでも振り撒くことができる。安い欲望が根底にある。ただそれを永遠だとか、純心だとか、そう言って美しく見せようとしてる醜い僕達だけど。とゆうか、この概念はいつからあったのだろう。美しい愛というものを見た事がない、された事がない、した事がない。僕が腐ってるだけならいいんだけど。それならいいんだけど。

人を好きになる。だいたい外見から入る。遺伝情報を汲み取る。そこで良いと思うようにできてる。スタイルがいい、容姿が整っている。アイドルが人気なのもそういう理由だ。生物として素晴らしいDNAを僕らは嗅覚、本能で捉えている。中身から入る奴は欠陥品だ。でも僕はね、欠陥品になりたい。可愛くなくても、かっこよく無くても、その人を知りたい。見てみたい。僕はそんな本能なんて、愛から遠いものに踊らされたくないんだ。外見から入らないと中身を見ようとしない。普通の事なのに認めなくない自分がいる。中身から見たい。中身から。どうか。顔の輪郭をなぞる前に、触れる前に、どうか。

どうしよう。あの子を好きな理由が可愛いだけだったら。僕は誰でもいいってことになってしまう。そうなのかな。可愛ければ誰でもいいのかな。ご飯も美味ければいいもんな。沢山寝れた方がいいもんな。誰でもいい方が効率的に人が増えるもんな。僕は誰にでも欲を振り撒けちゃうな。この調子じゃ誰とでも付き合えちゃうな。水面に浮かんだ太陽をすくい上げると、そこに太陽は居なくて、君に触れると、そこに君はいなくて。ひとりぼっちだな。

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