三賢人の学問探究ノート編集部

『スタディサプリ三賢人の学問探究ノート』シリーズ(ポプラ社刊)を制作している編集部です…

三賢人の学問探究ノート編集部

『スタディサプリ三賢人の学問探究ノート』シリーズ(ポプラ社刊)を制作している編集部です。もう一度、自分の目で、自分の好きなように、世界を見るために……あなただけの問いと出合う瞬間「!!!」を一緒に探しに行きませんか?

マガジン

  • 「三賢人の学問探究ノート」があなたに伝えたいこと

    私たち編集部がこのシリーズに込める想いを、インタビューなどを通じて紹介していきます。

  • 「!!!」に立ち止まる瞬間 ~それぞれの問いから始まる物語~

    さまざまな世界の第一線で活躍する人は、どんな瞬間に自分だけの問いと出合ってきたのでしょうか? そこには私たちが「!!!」と出合うためのヒントが隠されているはずです。

最近の記事

  • 固定された記事

私たちは本当に、自分の目で世界を見ているのか――「三賢人の学問探究ノート」とは

子どもの頃の帰り道には 「ふしぎ」や「おもしろい」が、たくさんありました。 雲が描く美しい模様、渡り鳥の群れが作る形、アリの行進が向かう先……。 でも、大人になった今は、どうでしょう。 忙しない毎日の中、目の前の「ふしぎ」や「おもしろい」に いちいち立ち止まることが、少なくなってはいませんか? 知識や経験にもとづく思い込み、誰かが決めた意味・評価――大人になるにつれて身につけたさまざまなものは、気づかないうちに私たちの見方を縛ります。 「これは、こういうものだから」「そ

    • フラワーアーティスト・前田有紀さんの「!!!」——深夜1時のスーパーから始まった 小さな「好き」の積み重ね

      今いる環境に、特別大きな不満はない。——そんな時ほど、私たちは新しい挑戦や、自分の「好き」を追いかけてシフトチェンジすることをためらいがちです。たとえば安定した会社に勤めていたり、暮らすのに十分な収入や立場があったりすると、つい思い切った行動ができなくなる。「今持っているものを失ってもいい、と思えるほどの『好き』は、自分にはない」なんて考えてしまう人もいるでしょう。 でも、キャリアを大きく変え、自分の道を切り開くことができた人は、果たしてそれほどまでに強く、自分の「好き」に

      • 起業家・金谷智さんの「!!!」——「逃げて」もなお、こだわり続けて見つけた居場所

        世の中にはさまざまな課題がある。そう言われても、そのほとんどが私たちにとって「他人ごと」です。でももし、なかなか変わらない現状に腹が立つ、悪いところばかりがやけに目につく――そんなものがあったとしたら。マイナスの感情が生まれるところには、あなた自身のこだわりや「自分ごと」の課題、他人に任せずに自分の手で関わりたい何かがあるのかもしれません。 6代にわたって校長の続く教員一家に生まれた、金谷智さん。一度は小学校の教員を務めるも、教育業界に課題を感じて起業しました。そして今、外

        • 医療コラムニスト・もろずみはるかさんの「!!!」——夫婦間腎移植の決断を振り返る、その日まで

          「あなたの強みは、あなたの『当たり前』の中にある」。自分の「強み」がわからなくなったとき、人にそうアドバイスされた経験のある方は少なくないと思います。しかし、どうやって当たり前の中から見つければいいのか、それがわからないという方もいるのではないでしょうか。 中学1年生のときに腎臓病を発症した、もろずみはるかさんは、自分の内に病気という「弱み」をかかえて生きてきました。36歳で末期腎不全となり、2018年3月、38歳のときに、夫から腎臓をひとつ分けてもらう生体間腎移植の手術を

        • 固定された記事

        私たちは本当に、自分の目で世界を見ているのか――「三賢人の学問探究ノート」とは

        マガジン

        • 「三賢人の学問探究ノート」があなたに伝えたいこと
          10本
        • 「!!!」に立ち止まる瞬間 ~それぞれの問いから始まる物語~
          12本

        記事

          時事YouTuber・たかまつななさんの「!!!」——正しいことを追求したい、だから「弱い私」と向き合う

          今日もSNSやニュースのコメント欄では、誰かのひと言が炎上しています。相手が著名人か一般人かにかかわらず、殺到する批判や誹謗中傷の数々。それを見ると「もし私の考えを発信して、問題になったらどうしよう? 身近な人に『面倒くさいヤツだ』と思われたら?」と、つい考えてしまいがちです。「危ない話題はできるだけ触れずに黙っておこう」と逃げ腰になる瞬間があるかもしれません。 中でも、政治の話題やジェンダーの不平等、人種や国籍による差別をはじめとした社会問題の話題は避けられがちです。場合

          時事YouTuber・たかまつななさんの「!!!」——正しいことを追求したい、だから「弱い私」と向き合う

          編集者・ミネシンゴさんの「!!!」——夢が絶たれても、絶望する必要がなかった理由

          自分のなりたい職業に就き、活躍する。10代の頃、そんな未来をぼんやりと思い描いていた人は多いでしょう。しかし実際は、望み通りの職業に就いて活躍し続けられる人のほうが少ないように思えます。 なりたい職業になれなかった、あるいは一度はなったものの続けられなかった。そんな経験を「失敗」だと感じる瞬間がある、という方もいるかもしれません。しかし、本当にその経験は「失敗」なのでしょうか。思い描いた職業とは異なる道を歩むことになったとしても、それを「失敗」にしない生き方があるとしたら——

          編集者・ミネシンゴさんの「!!!」——夢が絶たれても、絶望する必要がなかった理由

          数学者で音楽家で教育者・中島さち子さんの「!!!」——無目的な遊びの中で、人はクリエイターになる

          自分の「好き」な気持ちに自信を持つのは、意外と難しいものです。「あなたの好きなことは何ですか? その『好き』から、やりたいことを見つけてみては?」——こんなふうに問われると、つい「本当にこれは私の好きなことか?」「仕事につながるほど、好きと言えるだろうか?」と疑い始めてしまう。私たちはつい、「好き」のハードルを無意識に上げ、好きなことをひとつに絞らなければと考えてしまいがちです。もっと自由に自分の「好き」を捉え、自分らしい社会との関わり方へとつなげていくことはできないでしょう

          数学者で音楽家で教育者・中島さち子さんの「!!!」——無目的な遊びの中で、人はクリエイターになる

          老舗商店街のテーラー・水野琢朗さんの「!!!」——口だけのサポーターより、カッコいいプレイヤーでいたい

          現代はキャリアの築き方も、多種多様です。起業や副業、パラキャリといった言葉が世間を賑わすようにもなりました。しかし、実際に「自分らしいキャリア」を築いていくには、一体どうやって最初の一歩を踏み出せばいいのか…、なかなか難しいことにも思えます。働く場所も、働き方も、働く意味も、人それぞれに異なる時代。今までのキャリア観にとらわれず、自分という軸で自らのキャリアを歩む人は、なぜ、その道を選ぶことができたのでしょうか。 岐阜市でオーダースーツ店を営む男性がいます。大手企業を退職後

          老舗商店街のテーラー・水野琢朗さんの「!!!」——口だけのサポーターより、カッコいいプレイヤーでいたい

          哲学者・小川仁志先生の「!!!」——ホッキョクグマの問題を「自分の問題」にしてみたら

          新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、この一年間で私たちは、さまざまな問題に直面してきました。同時に、過去の常識や既存のやり方について、改めて問い直すことの多い一年間でもあったはずです。 しかし、社会の問題となると、つい「自分ひとりが疑問に思っても、何も変わらない」「そもそも、自分が問うことには意味がない」と感じてしまうこともあるでしょう。私たち大人が今、問うことをあきらめずに生きていくには、どう考えたらいいのか? 「三賢人の学問探究ノート」シリーズの2巻『社会を究める

          哲学者・小川仁志先生の「!!!」——ホッキョクグマの問題を「自分の問題」にしてみたら

          【試し読み】福岡伸一先生「生命とは何か?」③(『生命を究める』より)

          3月15日発売の『表現を究める』『生活を究める』の刊行を記念して、好評発売中の「スタディサプリ三賢人の学問探究ノート」シリーズをnote限定で一部公開していきます。引き続き『生命を究める』より、生物学を研究している福岡伸一先生の「!!!」をめぐる物語です。 福岡伸一先生 1959年東京都生まれ。京都大学農学部卒業。米国ハーバード大学医学部博士研究員、京都大学助教授などを経て、現在は青山学院大学教授、米国ロックフェラー大学客員教授を務める。専門は生物学。 去年の自分、昨日の

          【試し読み】福岡伸一先生「生命とは何か?」③(『生命を究める』より)

          敷かれたレールに乗るだけではいられなくなった大人たちへ、寄り添う本でありたい

          「あなたのやりたいことは何ですか?」 こう問われて、戸惑った経験はありませんか? 就職、転職、定年後のセカンドキャリア……。人生の選択肢が増えた今、わたしたちは、大人になってからもさまざまな場面で「自分のやりたいこと」を問われるようになりました。
 今までのあなたは、本当に自分自身で、進む道を選択してきたでしょうか。 今回は、「三賢人の学問探究ノート編集部」の“中の人”——担当編集者・ポプラ社の岡本大に取材しました。制作秘話を聞くはずが、なぜか話は中盤から、岡本の就職活動で

          敷かれたレールに乗るだけではいられなくなった大人たちへ、寄り添う本でありたい

          【試し読み】福岡伸一先生「生命とは何か?」②(『生命を究める』より)

          3月15日発売の『表現を究める』『生活を究める』の刊行を記念して、好評発売中の「スタディサプリ三賢人の学問探究ノート」シリーズをnote限定で一部公開していきます。引き続き『生命を究める』より、生物学を研究している福岡伸一先生の「!!!」をめぐる物語です。 福岡伸一先生 1959年東京都生まれ。京都大学農学部卒業。米国ハーバード大学医学部博士研究員、京都大学助教授などを経て、現在は青山学院大学教授、米国ロックフェラー大学客員教授を務める。専門は生物学。 ジグソーパズルのピ

          【試し読み】福岡伸一先生「生命とは何か?」②(『生命を究める』より)

          ロボット開発者・石田卓也さんの「!!!」——自分の「好き」で、誰かの役に立つために

          ビジネスの現場で活躍する人は、どのようにして目の前の仕事と向き合い、自分らしい問いを探究しているのでしょうか。今回は、話せるロボット『PALRO』(パルロ)の開発に携わる、富士ソフト株式会社の石田卓也さんにお話を伺います。石田さんの仕事は、いわば人間と共生する“愛されるロボット”の探究です。いかにして、その探究活動に至ったのでしょうか。 石田卓也さん 富士ソフト株式会社 プロダクト事業本部。高等専門学校時代からパソコンのプログラミング技術に慣れ親しんだ。2003年の入社以降

          ロボット開発者・石田卓也さんの「!!!」——自分の「好き」で、誰かの役に立つために

          【試し読み】福岡伸一先生「生命とは何か?」①(『生命を究める』より)

          3月15日発売の『表現を究める』『生活を究める』の刊行を記念して、好評発売中の「スタディサプリ三賢人の学問探究ノート」シリーズをnote限定で一部公開していきます。今回からは『生命を究める』より、生物学を研究している福岡伸一先生の「!!!」をめぐる物語を掲載していきます。 福岡伸一先生 1959年東京都生まれ。京都大学農学部卒業。米国ハーバード大学医学部博士研究員、京都大学助教授などを経て、現在は青山学院大学教授、米国ロックフェラー大学客員教授を務める。専門は生物学。 は

          【試し読み】福岡伸一先生「生命とは何か?」①(『生命を究める』より)

          人類学者・長谷川眞理子先生の「!!!」——この世にバカな疑問や意味のない疑問はない

          検索すれば、だいたいの問題の答えがわかる現代。私たちがそれぞれの見方で「問う」ことで、一体何が変わるのでしょう? 「三賢人の学問探究ノート」シリーズの1巻『人間を究める』に登場する人類学者・長谷川眞理子先生に、「問いを発すること」が私たちの暮らしや学びにどんな意味があるのか、聞いてみました。 長谷川眞理子先生 1952年東京都生まれ。東京大学理学部卒業。イェール大学人類学部客員准教授、早稲田大学教授などを経て、現在は総合研究大学院大学学長を務める。専門は行動生態学、自然人類

          人類学者・長谷川眞理子先生の「!!!」——この世にバカな疑問や意味のない疑問はない

          な〜んだ、学問っておもしろいんだ!——101名の研究者から学んだ、101通りの世界の楽しみ方

          そもそも学問というと、どんなイメージを抱きますか? 
専門用語が次々と飛び出す、難しいお勉強。ちょっとお堅い世界……。そんなイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。 株式会社リクルートで、高校生向けの教材制作に携わる佐藤南美さんもその一人でした。それがある日、101名もの学者や研究者に取材し、学問のおもしろさを高校生向けに紹介する企画の担当編集者に抜擢されてしまったのです。物理学や哲学、社会学に工学……。多岐にわたる分野の研究者たちへ取材し、原稿を読み込む日々が始ま

          な〜んだ、学問っておもしろいんだ!——101名の研究者から学んだ、101通りの世界の楽しみ方