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読書

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活字中毒者の本にまつわるお話です
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今月の購入図書

今月の購入図書

落語を聞くようになってから、時代物を好んで読むようになりました。
最近、第一巻を図書館で借りて読み、これは絶対何度でも読み返したくなるはず!と思い、まとめ買い。一気に読んでしまいそう。

雑司ヶ谷でわしも考えた。目黒考二さん蔵書販売会に行ってきた話

雑司ヶ谷でわしも考えた。目黒考二さん蔵書販売会に行ってきた話

雑司ヶ谷、一度もおりたことのない駅。
目黒さんの蔵書欲しさに行ってまいりました。
持ち前の方向音痴力を発揮し、20分前に着くはずが、販売5分過ぎに到着。こんなに駅に近く、わかりやすい場所でありながら、どうして地図アプリを使っているのに…。自分で自分が怖くなりながら到着した時にはすでに黒山の人。やはりみなさん手にしているのは椎名誠の本。かくいう私もできれば釜たきメグロのあやしい探検隊シリーズが欲しい

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3月の購入本

3月の購入本

2月に購入した本もろくに読めぬまま、3月もまた本を買ってしまいました。

東京百景が好きなので、評判も聞かずに又吉先生を信頼して購入。

どこかで書評を見かけ、気になったので。

新潮文庫でばかり読んできた。どこぞに紛失してしまったため、気分をかえて角川文庫を購入。宮本がラジオで始まりの一節を読んだと聞き、全て宮本が朗読していると妄想しながら読むことにする。

4月の課題図書。と言ってもまだ3月の

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2023年2月の購入本

2023年2月の購入本

本は買えるものならいくらでも買いたい派です。電子書籍ではなく、紙の本。紙の質感をじっとりと楽しみたい。
近所の大型書店にはありがたいことにポイントカードシステムがあり、500ポイント(5万円分購入)貯まると500円券がもらえます。そして月に一度、ポイント3倍dayがあるので、その時まで欲しい本をチェックしておいて一気に購入するようにしています。
だがしかし、ポイントdayまで待てない本もあるわけで

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【読書日記】「ねじの回転」本当に怖いのは誰だ?

【読書日記】「ねじの回転」本当に怖いのは誰だ?

筋書きとしては簡単なのに、なぜこれほどまでに難解な作品に仕上げることができるんだ、ヘンリー・ジェイムズ!
イギリス郊外の貴族屋敷を舞台に、両親を失った幼い兄妹と、家庭教師として雇われた「私」、そしてそこに存在する(?)「幽霊」の物語。

結論から言って、恐ろしいのは幽霊ではなく、①家庭教師を雇う際の雇用主が出した条件「俺を一切煩わすなよ」、②家庭教師の心理状態の極度の不安定さ、③幼い兄妹、特に兄マ

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【読書日記】「短歌のガチャポン」穂村弘

【読書日記】「短歌のガチャポン」穂村弘

良き詠み人であり、読み手でもある。
穂村弘を私は信頼している。

短歌を詠むことには何度もチャレンジし、挫折している。
考えてみれば誰に見せたこともなく、聞かせたこともないのだから勝手に自分でダメ出しし、勝手に挫折しているだけなので、前進後退の度合いがわかっていない。
こういうところが私には多々ある。

私の推している岡村靖幸のFC「DATE」(なんてロマンチックなFC名だと思いませんか?岡村はコ

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【読書日記】朝井まかて「ボタニカ」を読んで、朝ドラを予習してみる

人は好きという感情だけでその職を全うできるか。
私は研究職に憧れている。自分の好きなものを見つけ、それを一生の仕事として選び、研究し続ける。裏ましい限りだ。
実際、死ぬまで探究心を失わず、自分の研究に没頭し続けた人の話は尽きない。児童書の偉人伝など、そんな人々のオンパレードだ。
しかし、私も大人になって考えた。その周りの人たちに何か影響はないのだろうか、家族やら、親戚やら。

次期NHK朝ドラの主

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【読書日記】夏の情婦」佐藤正午

【読書日記】夏の情婦」佐藤正午

知り合いと佐藤正午の話になった。最近読んでいる小説は何かと私が聞き、佐藤正午を読んでいるという答えが返ってきた。交わした彼に対する感想は「佐藤正午は瑞々しい」で見事一致。
その時まで、私は佐藤正午の年齢を実際より10歳以上若く見積もっていた事に気づかされ、軽くショックを受けた。それから佐藤正午を積極的に読んでいる。
デビュー直後の恋愛短編集。もうすでに小説の巧みさは抜きん出ている。義理の兄の傘の話

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