【七十二候】乃東生なつかれくさしょうず
『乃東生なつかれくさしょうず』
12月22日〜26日頃
二十四節季では冬至となり
一年でいちばん昼が短く夜が長い時を迎えました。旬を迎える柚子は香りが強く邪気を払うと考えられていたため
江戸時代から禊(みそぎ)として柚子風呂に入っていたようです。
香りの強いものは、あまり得意ではないのですが、柚子の香りは冬の寒さで凍えた身体に、
そして心に優しいので好きです。
毎年、冬至には丸いまま何ヵ所かに切り込みを入れプカプカと湯船に浮かべています。
柚子を輪切りにしたり半分に切ってから入れると、さらに香りも成分も出やすいのですが
後片付けがちょっぴり大変です。笑
冬のこの時期、湯舟に浸かり目を閉じると
一気に睡魔が押し寄せてきて、そのままうとうと‥眠ってしまいそうになります。
寒いとそれだけで知らず知らず力が入り、疲れが蓄積しているのかもしれませんね。
暖房機器よる寒暖差で自律神経も乱れてしまいがちに。
寒暖差疲労とも言われる不調に対抗する為には
意識的に温度差を緩やかにし、自分でコントロールする力を備えたいと思う今日この頃です。
なるべくなら、暖房機具に頼らず過ごせたらいいのですがこの寒さではそれは難しいので‥。
この時期に限りませんが、やはり基本となる
生活習慣のベースは整えていたいですね。
私の場合は特に寝不足に注意かな‥。笑
半年前の夏至の時に、『乃東生』と対となっているこちらの記事でもお話しましたが
乃東枯‥のウツボグサは、夏枯草のことで田んぼの畦などで紫色の花を咲かせます。
多くの草木が枯れる冬至の頃に芽吹き
反対に多くの草木が成長し緑が濃くなる夏至の頃に枯れていくのです。
そのように、なつかれくさの時季は自然界のリズムとは逆であり
周りの草花が『生』であるときに『枯』れ、
寒くなり周りの草花が『枯』れていく中で芽吹き『生』を持つ。
夏至は「陽極まれば陰と転じる」
冬至は「陰極まれば陽に転じる」とあるように夏至と冬至が対極にあり
太陽の力が弱まる冬至を境に陰から陽へと
生まれ変わります。
どんな小さな出来事も1つのところには
止まっておらず
どんなどん底の暗闇の中にも、必ず微かにでも
希望がある‥。
朝があれば夜があり
火があれば水があるように
夏があれば冬があるように
陰の中には必ず陽があり
陽の中には陰が必ず存在し
どちらかが100%になることはないという
東洋思想の考え方のひとつ「陰陽論」です。
そんな風に自分を取り巻く環境も
陰があるから陽がある。
そしてその陰がギリギリのところまで
極わった時に陽へと転ずるといったような
考え方でしょうか。
時折、深い深い闇に落ち、悩んで悩んで‥とことん悩んで‥底まで行き着くと
何故か急に『なるようにしかならないや!』と
妙に開き直る瞬間があります。
きっとそれは陰が極まり陽に転ずる瞬間なのかなと思います。
落ちるところまで落ちると
もう上がるしかないですもんね。
冬至の別名に『一陽来復』いちようらいふくと
ありますが
悪いことがしばらく続いた後に良いことが起こるということを意味しています。
思い通りにならないことが続くと
ついてないな。と思ってしまいがちで
もちろん私もそうなのですが‥
でも思うのです。
その原因や答えは自分の気持ちの中にあり
周りの人のせいではない‥と。
同じ物事もその方向や考え方、気持ちの向きで違うものとなるように。
笑顔の力で乗り切れることだって沢山ある。
答えはいつもきっと‥自分の中に‥。
答えはきっとその手の中に。
そんな風に。
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