マガジンのカバー画像

国宝の茶室

6
国宝指定されている三名席(待庵・如庵・密庵)+αの解説です!
運営しているクリエイター

#和室

国宝茶室 密庵(京都大徳寺 龍光院)

「密庵(みったん)」

国内に現存する国宝茶室(待庵・如庵・密庵)の一つで、江戸前期の茶人・小堀遠州の作。

密庵のある龍光院は京都大徳寺の西南の端に位置し、特別公開も含め一切の拝観を行っておらず完全非公開となっています。そのため、他の二つは見ることができることから「最も見るのが難しい国宝」とも呼ばれます。

密庵は現在、書院の北西隅に組み込まれていますが、当初は独立した建物であったそうです。

もっとみる

国宝茶室 待庵(京都妙喜庵)

「待庵(たいあん)」

京都府大山崎町の妙喜庵にある茶室。

待庵は現存する最古の小間席であり、多数の茶室遺構の中でも類を見ない古い手法や部材を留めています。

江戸時代以来、侘び数寄の大成者・千利休の唯一の遺構と伝えられ、天正10(1582)年に豊臣秀吉が明智光秀と戦った山崎合戦の際、秀吉が利休に命じて造らせた茶室であるともされています。

書院との接続状況から現地で建造されたものではなく、別の

もっとみる