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即興小説

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主に即興小説のリメイクなど。
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記事一覧

ボトルメール

482文字/SCRAPさんのボトル謎から派生してできた話

ずっと旅をしていた。愛するあなたの手から離れて、もうどれくらい経っただろう。
あなたが選んだコルクのふたは水がすっかり染み込んでしまった。

ゆっくりと遠ざかる私を見て。念願の旅に出る私を祝福して。
死してなお、あなたと共に居られない私を赦して。

わたしはきっと戻ってきます。いろいろな海岸でさまざまな人に祝福されて、そうして出会いと別れ

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全国のまえださん

856字 
元ネタ「全国の私の脳内で公開予定!」

ピー。データを受信します。
わたしの脳内に、無機質で無感情な声が響く。次にくる衝撃に耐えるため、静かに目を閉じた。
瞬時、暗転した視界に流れていく中華料理の数々。回鍋肉、青椒肉絲、ラー油……これは、シュウマイだろうか。なんだか知らないけれど、ふわふわしている。鼻孔をくすぐるごま油の香り。ああ、おなかが減った。いただきます。幻聴が聞こえて、口内に酸

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字書きもAIで遊びたい

字書きもAIで遊びたい

ついにAIが文章を書いてくれるらしい。
いや、情報が遅くないか?

オモ〇ロさんを読んだ「AIのべりすと」というサイトを知った。
AIに親しみは無いが、絵描きさんがイラスト生成したり、チャットで対話したりしているのを傍から見ていて羨ましかった。楽しそう。
これは試してみるしかあるまい。

▼AIのべりすとさん
https://ai-novel.com/novel.php

最初の文章文章が書けない

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知らんけどきっとこういうこと。

※即興小説トレーニング様から
お題:調和した14歳 制限時間:15分 読者:74 人 文字数:740字

「おめでとう!14歳!」
母親が持ってきたのは、白と赤のコントラストが映えるショートケーキだった。細身のロウソクは無機質なそれに彩りを添えている。
「ほら、ふーって!!」
「早く消さないと俺が消しちゃうぞ」
「はいはい」
母も父もこの日を待っていたと言う。誕生日の本人を差し置いても、ワクワクを

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小さい愛のままで

※即興小説トレーニング様から
お題:でかい私 制限時間:15分 読者:139 人 文字数:673字

夢の中で、私は「でかい私」になっていた。15階建てのマンションに住む友人が、ベランダから顔を出した。それはちょうど私の目線と同じ高さだ。
「どうしてそんなに大きくなっちゃったんですかー」
何時かの引越し屋が脳裏に浮かぶ。あれは、小さいのに大きかった。
「君への愛だよー!」
冗談を吐いた。友人が叫ん

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ポテチまみれのスマートフォン

※即興小説トレーニング様から
お題:わたしの好きな人々 必須要素:ポテトチップス 制限時間:15分 読者:51 人 文字数:793字

私の好きな人々が、どうか幸せになりますように。
いつか願ったこの思い出は、その結果を知りえない。

ポテトチップスの袋の影を、スマートフォンが明るく照らす。画面にはメッセージのやりとりがみえる。もちろん、私のアカウントではない。私が送ったメッセージは、相手は見るこ

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駄菓子屋は夢の世界

※即興小説トレーニング様から
お題:苦し紛れのカップル 必須要素:駄菓子 制限時間:15分 読者:21 人 文字数:927字

「懐かしい!」
彼女が駆けていったのは、昔ながらの駄菓子屋だった。今にも落ちてしまいそうな縦書き看板には、はなぶさと書かれている。屋号だろうか、と彼は思う。はなぶさなんてよくある名前を使うところも、古めかしいと思ってしまう。
彼が彼女を追って店内へ入ると、彼女はカゴにお菓

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ふたりぐらし

※即興小説トレーニング様から
お題:淡い地獄 必須要素:挽き肉 制限時間:15分 読者:26 人 文字数:800字

鍋をつつく箸が止まった。
「苦い」
分かりきったことを彼女は言う。ボーナスがでて、ハイになったのだろう。夕食の買い出しを頼むと、山のような食用花を買ってきた。私はそれを予定していたみぞれ鍋に浮かべた。
そもそも、頼んだのは挽き肉だった。冷凍庫に保管していた僅かばかりのそれでは、ボー

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レンズ越しのおじさん

※即興小説トレーニング様から
お題:早すぎた伝説 制限時間:15分 読者:188 人 文字数:778字

「次ご登場いただくのはこの人! 伝説のヨシノさんです!」
ライトを一身に受けて登場したのは、道端でスカウトした変哲のないおじさんだった。普段浴びることの無い明るさに目を細めている。彼が明るさに慣れるまで、足元から写すよう指示があった。
くたびれたスニーカー。用意していた靴は彼のサイズに合わなか

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通知ランプ

※即興小説トレーニング様からの移動です
お題:どうあがいても何でも屋 制限時間:15分 読者:27 人 文字数:675字

ーー今日空いてる?
ーーお願いしたいことがあるんだけど。

点滅する通知ランプは途切れることがない。先日知り合った「女性」は、何かにつけて僕を呼び出す。
間違いだったかな、と嘆息した。
初めて踏み入れたきらびやかな街に酔ってしまったのだ。出張で訪れた街は、ネオンサインが煌々と

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※冷蔵庫にケーキがあります

※冷蔵庫にケーキがあります

1001文字/誕生日前夜の話/百合風味

 ああ、そろそろ寝なきゃ。明日世間は休みだが、残念なことに仕事がある。読みかけていた本にしおりを挟む。カレンダー通りに進まない就業にもう飽き飽きしていた。辞めてやるとの愚痴は何度言ったかわからない。アラームを予約しようと枕元へ手を伸ばした。
 スマートフォンがひとりでに起動する。響きわたる着信音。もう静かな夜のことだ。心臓が飛び跳ねる。かぶっていた布団も跳

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あなたの一年が幸せに満ちたものでありますように

あなたの一年が幸せに満ちたものでありますように

1019文字/同居人の誕生日にスフレドリアを焼く話

http://sokkyo-shosetsu.com/novel.php?id=582526

画像はお借りしました。

もう限界だ。泡だて器から手を離す。ボウルにあたってカランと音を立てる。こんもりと盛られた白い泡に、一筋の谷間ができた。ボウルを押さえていた左手は、その冷たさで感覚がマヒしているし、かき混ぜていた右手は握る力もこめられない。

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通知ランプの輝き

http://sokkyo-shosetsu.com/novel.php?id=618836

お題:どうあがいても何でも屋

ーー今日空いてる?
ーーお願いしたいことがあるんだけど。

点滅する通知ランプは途切れることがない。先日知り合った「女性」は、何かにつけて僕を呼び出す。
間違いだったかな、と嘆息した。
初めて踏み入れたきらびやかな街に酔ってしまったのだ。出張で訪れた街は、ネオンサインが煌

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花吐き病と菊花鍋

花吐き病と菊花鍋

2877字/菊花鍋を食べるふたり/百合風味
「ふたりぐらし」 - 即興小説トレーニング (sokkyo-shosetsu.com)

ほわっと、目の前に湯気が上がる。すこしおいて感嘆の声。
「……かわいい」
湯気の向こうにいる彼女は、とろけそうな笑顔を見せた。
「今年もお疲れさまでした」
「はい、お疲れさまでした」
鍋のふたをビアグラスに持ち替えて、彼女と乾杯する。暖かい炬燵に冷えたビール、ほかほ

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