榊わい(お人形P)
気付かないもの 何もかも 眠っていたもの 何もかも 好きだったのだ たからもの 不意に願った あのことも 不意に気付いた この今も これがわたしの 轍なの こころに刻…
この背の丈の 地平線 見上げてみよう 大の字で 見えない巨人が 傍らで わたしの肩に 息をする こころの中の 水平面 見透かしてみよ その色で 天球面が 彼方から わ…
わたしの部屋の まんなかに 静けさ一人 座っている わたしのこころの まんなかに 風穴ひとつ 空いている 両手で掬う 冷たさを 手探り口に 含むのだ わたしのいきる …
あなたはきっと 知っている これだこれこそが わたしだと あなたはきっと 守っている そばで静かに 見守っている 嗚呼、わたしが この身体 うなりをあげる 気配がす…
腫れた空気の 真ん中を 埋めたこころが 今は居ぬ 折れた鎖の つなぎ目が いつの間に肌 掻きむしる わたしは今や 気付けない 見過ごす息の 温もりが わたしは既に …
命名、わたしに 一言を どうか、どうか、紋章を 命名、わたしを 縛ってよ こんな、こんな、言の葉で 形をください このこころ 溜まったわたしの 澱を指す 名前をくだ…
誰かは言った 暁を 誰かが泣いた 夕暮れを 誰かの捨てた 有明に 今、私は 笑っている このほほ笑みは ぬくもりは せんねん前も いたのだろう このほほ笑みよ ぬくも…
ねむってしまった ねむってしまった わたしはとうとう 地に墜ちる ねむってしまった ねむってしまった あの心さへ 遠い遠い つらいねそうだ つらいねそうだ わすれろ…
指折り数えて いちにのさん 数えるあなたの 眼の奥の 眠れる佛の 愛しさよ すぎるわたしを 捕まえて からだを抱えて いっせーの 込める力の てのひらに 湛える若…
どうしてどうして 前を見て こころをえぐる 穴に落つ 手をこまねいた 自堕落に 考えきれない 擦過傷 どうしてどうして 蔑んで わたしはわたしに 泥を塗る 期限の切れ…
たった一瞬 見えないな はるか未来の 創傷が たった一寸 刃の先が からだを揺する 音がする 只今だけは 今だけは 知らないつもりで いたいのだ 只今だけは 今だけは…
流れ流れを 目のあたり 指のあいだを すり抜ける 一寸先を 掴み損ね 時間がわたしを 連れてゆく
淀むわたしを もてあまし からだを溶かす 今日未明 眠るはなしに そっぽ向き この目射たのは 春一輪 嗚呼、凛よ この凛よ 伸ばす背筋の 力見せ 嗚呼、身体よ 儚さよ…
誰かが言った 春眠を 感じるわたし 鼻の先 誰かが感じた 陽の光 感じるわたし 花を待つ 舐る束の間 影の裏 朽ちる臭いと 消える煙 儚い夢の 蝶の翅 感じるわたし …
虫けら一匹 虫の息 かく言うわたし 虫の息 わたしはそれを 知っている わたしはそれを 知っている 指の狭間の 虫の息 あなたは見限る つよい意志 あなたはそれを …
荒んだ世界に 根を下ろす 穿った見方に 音をあげる さがない矛盾の 端くれに 渦巻くわたしが 目を覆う こころを抉る 焦燥が わたしの耳に 寄生する 薬を飲んで 忘…
2024年6月15日 12:26
気付かないもの 何もかも眠っていたもの 何もかも好きだったのだ たからもの不意に願った あのことも不意に気付いた この今もこれがわたしの 轍なのこころに刻む こころを奏でる覚えていよう その軌跡こんなわたしが こんなわたしがたしかに在った ひとときを
2024年6月8日 13:26
この背の丈の 地平線見上げてみよう 大の字で見えない巨人が 傍らでわたしの肩に 息をするこころの中の 水平面見透かしてみよ その色で天球面が 彼方からわたしの胸を 照らすのだたしかに見える 一言を踏み締めここで 背伸びするたしかに匂う その跡を抱きしめてまた 眠るのだ
2024年6月2日 14:43
わたしの部屋の まんなかに静けさ一人 座っているわたしのこころの まんなかに風穴ひとつ 空いている両手で掬う 冷たさを手探り口に 含むのだわたしのいきる この時はきっとあなたも 持っているわたしの消える その時もこの感覚が あるといい
2024年5月26日 15:48
あなたはきっと 知っているこれだこれこそが わたしだとあなたはきっと 守っているそばで静かに 見守っている嗚呼、わたしが この身体うなりをあげる 気配がする嗚呼、わたしは 水面下ただひとときの 言葉がある
2024年5月19日 13:57
腫れた空気の 真ん中を埋めたこころが 今は居ぬ折れた鎖の つなぎ目がいつの間に肌 掻きむしる わたしは今や 気付けない見過ごす息の 温もりがわたしは既に 褪めたのだ果実を紡げぬ 焦燥だ
2024年5月12日 11:30
命名、わたしに 一言をどうか、どうか、紋章を命名、わたしを 縛ってよこんな、こんな、言の葉で形をください このこころ溜まったわたしの 澱を指す名前をください 等身大この苦しさも 露さへもこの感情に ものさしを嗚呼、落つる言の葉よ!この感傷に 縮尺を嗚呼、流れる無造作よ!
2024年5月3日 20:44
誰かは言った 暁を誰かが泣いた 夕暮れを誰かの捨てた 有明に今、私は 笑っているこのほほ笑みは ぬくもりはせんねん前も いたのだろうこのほほ笑みよ ぬくもりよせんねん先も 栄あれ
2024年4月28日 11:18
ねむってしまった ねむってしまったわたしはとうとう 地に墜ちるねむってしまった ねむってしまったあの心さへ 遠い遠いつらいねそうだ つらいねそうだわすれろわすれろ わすれろわすれろつらいねそうだ つらいねそうだどうだ一錠 どうだ一錠否、わすれるものか わすれるものかカネの裏側 その視界わすれるものか わすれるものか耳を塞いだ あの時をわすれるものか わすれるものか
2024年4月21日 18:47
指折り数えて いちにのさん 数えるあなたの 眼の奥の眠れる佛の 愛しさよすぎるわたしを 捕まえてからだを抱えて いっせーの込める力の てのひらに湛える若木の 源よ消えるわたしの 過ぎりどころ
2024年4月14日 07:19
どうしてどうして 前を見てこころをえぐる 穴に落つ手をこまねいた 自堕落に考えきれない 擦過傷どうしてどうして 蔑んでわたしはわたしに 泥を塗る期限の切れた 似非涙廻る輪廻に この反芻わたしの肌に 孔穿つこれはかすかな 代償だわたしの胸に 穴あけるこれはその場の 方便だ
2024年4月9日 08:19
たった一瞬 見えないなはるか未来の 創傷がたった一寸 刃の先がからだを揺する 音がする只今だけは 今だけは知らないつもりで いたいのだ只今だけは 今だけは痛まぬつもりで いたいのだ
2024年3月31日 10:45
流れ流れを 目のあたり指のあいだを すり抜ける一寸先を 掴み損ね時間がわたしを 連れてゆく
2024年3月23日 10:52
淀むわたしを もてあましからだを溶かす 今日未明眠るはなしに そっぽ向きこの目射たのは 春一輪嗚呼、凛よ この凛よ伸ばす背筋の 力見せ嗚呼、身体よ 儚さよ開く花弁の 力見せ
2024年3月15日 16:24
誰かが言った 春眠を感じるわたし 鼻の先誰かが感じた 陽の光感じるわたし 花を待つ舐る束の間 影の裏朽ちる臭いと 消える煙儚い夢の 蝶の翅感じるわたし 夢の中
2024年3月9日 09:50
虫けら一匹 虫の息かく言うわたし 虫の息わたしはそれを 知っているわたしはそれを 知っている指の狭間の 虫の息あなたは見限る つよい意志あなたはそれを 知っているあなたはそれを 知っている漏れる吐息の その影の眠る涙よ 愛しさよ
2024年3月3日 12:25
荒んだ世界に 根を下ろす穿った見方に 音をあげるさがない矛盾の 端くれに渦巻くわたしが 目を覆うこころを抉る 焦燥がわたしの耳に 寄生する薬を飲んで 忘れろとわたしの耳に 問いかけるどうにかしてよ かみさまさんどうにかしてよ このわたし