宇井

20代、院卒、フリーター、uber配達員 目標=写真、映像に携わる。 社会不適合者の…

宇井

20代、院卒、フリーター、uber配達員 目標=写真、映像に携わる。 社会不適合者の社会不適合者による社会不適合者のためのエッセイを書いていきます

最近の記事

園子温の暴力

園子温監督を知っていますか。 異端の映画監督とも呼べる彼の作品はエロもグロもいとわない過激な作風と、俳優を追い込んで感情むき出しの演技をさせるのが特徴です。 画面越しなのに、こちらをつかんではなさない暴力的なエネルギーは、社会に生きる動物として抑えつけている、本能というものを解放させてくれます。 特に今は、人を傷つけない、傷つけられないようにとどんどん、社会に適応するための仮面は強固になって、欲望や野生味というのは、抑え込まれている状況になっているように思います。 僕

    • 三文小説に思いをよせて

      king gu の『三文小説』の美しさは窓から陽光が差し込む教会にて讃美歌を聞いているかのように。ここには一流にはなれずに、人から賛美されるわけでもない人生の愛おしさが描かれている。 誰かひとりを心から大切にしてそばに居続けられるのなら。 人間は強欲だけれど、ほんとは他になにもいらないのかもしれない。 しかし、残念ながら、誰かがそばにいる幸福は平等にすべての人に分け与えられているわけではない。 僕個人のことでいえば、最近仲良くしたいと思っていた女性とlineをしていた

      • 秋の夜長に

        時々、無性に何かを伝えたくなるときがあるのに、肝心な言葉が出てこない時があります。 胸をかきむしりたくなるその渇望は、気晴らしにすすむことも、他の活動で紛らわせることも許さないで、何時間も自分が何を伝えたいのかがわからず、言葉をずっと探してしまう。 いっそ寝てしまった方が楽だとわかっているのに、離れられない。 SiaのChandelierをずっとループで流しながら、命をきりきりと削るその叫びに耳を傾ける。 とっくの昔に夏は去ってしまった。どうして、彼女は歌うのだろう。

        • 生き残ったガチョウのがっちゃん

           むちゃくちゃ久しぶりとなりましたが、なんだか急に長文を書きたくなりました。テーマが何かと問われても僕にもわかりません。自由連想とは便利な言葉ですね。この言葉に全部の責任を押し付けて、ちょうどこの文章を書いているときに思い出した小学校時代の思い出について、つらつらと書いていきましょう。    僕が過ごした小学校では、運動場の端の方で動物を育てるスペースがありました。金網で囲ってあるそのスペースには、たしか、小動物に加えてガチョウのがっちゃんがいました。そこに近づくと、動物園

        園子温の暴力

          コロナにおける可能性の制限。被写体さんを伴う撮影について。

          現在、被写体さんを誘っての撮影は中止しています。理由としては、もちろん、コロナウイルスの感染リスクを考えてです。しかし、果たしてこのまま撮影を中止するべきなのかを考えるようになってきました。 まず、元々、この一年は被写体さんを伴う撮影を行い、腕を上げてスキルを磨くつもりでした。しかし、非常事態宣言もあり、2か月ほどまったく撮影ができず、そしてあけたあともすぐにコロナの感染者が増えてきて現在、中止しています。結局撮影は数件どまりで技術を上げるには、まったくといっていいほど数は

          コロナにおける可能性の制限。被写体さんを伴う撮影について。

          通勤にお金をかけるべきか

          職場は遠いところにあるため、片道は二時間はかかりますし、朝の6時には起きなければいけません。ほんと辛い(笑)そもそも夜型人間の僕にはあり得ないほど朝早い時間帯で、乗車中は意識なくすんと眠りに落ちています。 ただ、これでもまだましなんです。というのも別途料金のかかる特急に乗車して出勤しているために、通常ルートで行く場合と比べて30分長く、寝ていられるのです。本来だったら、5時30分には起きてなくてはいけないのです。 もちろん時間を得るにはお金が必要となってきます。往復の交通

          通勤にお金をかけるべきか

          4連休を大事に過ごすために、計画を立ててみる。

          さて、4連休が始まりましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか? 僕は昨日は外出していましたが、今日から3日間特に予定はありません。起きてからネットサーフィンをするばかりで、このままだとネットの住人になったまま連休が終わっていそうです。 というわけで、3連休の予定でも立ててみてそれを達成できるかやってみます。人類の半分はそうかもしれませんが、僕も予定をたてて過ごすほど丁寧な生活は送っておらずいきあたりばったりで気づけば夜です。部屋も掃除は行き届いていません。目指せ、inli

          4連休を大事に過ごすために、計画を立ててみる。

          コロナが奪ったもの。久しぶりにブックオフにでかけて。

          今日、用事が終わったあとに久しぶりにブックオフに行ってみた。コロナ以降、仕事やポートレート撮影など他人と約束してでかけることはあったが、いわゆるショッピングに出かけたりはほとんどなかった。 目的もないけれどぶらぶらとブックオフの本を眺めて、何を買おうかじっくり選ぶのは想像以上に楽しく、久しぶりにのんびりとした時間を過ごせた気がした。 思えば、コロナになる前は休日になると、図書館や喫茶店、ショッピングモールでゆっくりと一人でのんびりとした時間を過ごすのが好きだった。一日家に

          コロナが奪ったもの。久しぶりにブックオフにでかけて。

          神殺しの一日。あるいは世界中にあふれている悲劇について。

          悲劇は陳腐になるほどにあふれかえっている。 先日、NHK BSにてコロナ禍におけるシリア難民の生活をおった番組があった。 僕も放送後にtwitterで知ったので、内容は観ていないが、つぶやきを見る限りそこにあったのは、悲惨な現状だった。 生活のために売春や、臓器売買を行い、また誘拐されて臓器を取り出されるなど、この世の地獄を体現したような日々が現実で起こっている。 一体、人間というのは進歩しているのか、それとも退化しているのか、無数の悲劇は陳腐になるほどに膨れ上がり誰

          神殺しの一日。あるいは世界中にあふれている悲劇について。

          ルッキズムと写真。僕が写真を好きになれない理由。

          ルッキズムという言葉を最近聞き始めた。wikipediaで調べると外見の美醜によって人を差別することへの造語らしい。ポートレート撮影をしている者としても、このルッキズムは意識しておかなければいけないと思った。写真というのは、ルッキズムを助長するものであるからだ。 instagramのポートレート撮影のタグをみればわかるが被写体さんはみんな容姿が整っている。素直にかわいい、綺麗な人が多い。ある種異常とも思えるほどポートレート撮影は容姿の整った人に限定されている。 人は生まれ

          ルッキズムと写真。僕が写真を好きになれない理由。

          いなくなってしまったフォロワーさんの話

          彼女の歌声に僕は惚れこんだ。苦味あふれる低音と、身を擦切らせて発する高音を。プロの歌手も含めてとびきり心に残る歌声だった。 ツイキャスをみた僕はすぐさま彼女をフォローした。それからは陰ながら彼女のツイキャスを聞き、時々彼女のツイートにいいねした。 フォローバックが返ってきたときは嬉しかった。それからは彼女も僕のツイートにいいねしてくれて、DMやリプライは互いになかったけれど、それでも、数少ないやり取りがあるフォロワーさんとして彼女はいた。もちろん、ツイキャスをするときは隠

          いなくなってしまったフォロワーさんの話

          死にゆく僕らの歌声を。誰も知らない僕の小説に愛をこめて。

          「おしまいの断片」 たとえそれでも、君はやっぱり思うのかな、この人生における望みは果たしたと? 果たしたとも。 それで、君はいったい何を望んだのだろう? それは、自らを愛されるものと呼ぶこと、自らをこの世界にあって 愛されるものと感じること レイモンド・カーヴァー 豪雨、地震、コロナ。明日、世界が終わるのなら僕は最後に何を望むだろう? そして、僕は生まれてよかったと思いながら地上から失われゆくのだろうか? 考えてみる。 きっと、僕は悔しくて、悔しくてたまら

          死にゆく僕らの歌声を。誰も知らない僕の小説に愛をこめて。

          眠ることと変えられないこと

          その人の持つ体質、気質は変えられるのか。 僕はよく寝ます。ロングスリーパーで、大学の授業も毎回必ず寝ていました。いびきをかいていたと後で言われて恥ずかしい思いをしたこともあります。図書館でバイト中もカウンターで眠気との戦いでしょっちゅう意識をなくしていました。 睡眠は10時間以上も多く、これだけ眠っていると人生を損している気持ちになります。 でも、これって体質なんです。6時間睡眠でも一日中眠くてたまりません。自分がそうしたくてなったわけではありません。 体質や、心理学

          眠ることと変えられないこと

          改めての自己紹介

          20代、院卒、フリーター、uber配達員 肩書だけ見ると、なんとも情けないというか、ばりばり働く同級生と比べてもちっぽけで、自分がいかに社会不適合者か思い知らされますが、仕方がないとあきらめています。なんとか、これでも頑張って日銭を稼いで生きているのですから。 子供の頃に思い描いていた将来の自分とはかけ離れた現状に呆れつつも、まあ、よくぞここまでこれたと少しだけ誇りにも思います。振り返ると、僕は普通にあこがれながらも、あまりに普通のレールとは逸脱したところを生きてきた。そ

          改めての自己紹介

          愛の子ども

           目を逸らした。けれど引き戻される。心臓の鼓動はそのつど半拍速まっていくようだ。薄い赤い線が判定窓に記されている。鋭すぎるナイフが愛の心臓を貫き、呼吸がうまくできなかった。  愛は立っていられず、トイレの床に座り込んだ。緑を下地にしたチェック柄のスカートから白い肌がのぞく。涙があふれそうになるが歯を食いしばって耐えた。スカートからのぞく白い足に爪をたて血がにじんだ。泣いたら自分を保っていられない。私は、泣いていない。だから、大丈夫、大丈夫。自分に言い聞かせる言葉が嘘なのは誰よ

          愛の子ども

          愛の子ども

          あらすじ 良い子でいなくちゃいけない女子高校生が妊娠をする。 家族にも打ち明けられないまま、刻一刻と時間だけが過ぎて行って......。

          愛の子ども